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住友ベークライト、がん診断用DNAチップを開発

2013-07-12

日本初 がん診断用DNAチップの開発:胃がんの腹腔洗浄細胞診断用キットの開発・体外診断薬薬事申請について


 住友ベークライト株式会社(本社:東京都品川区、社長:林 茂)は、日本初のがん診断用DNAチップとして、「胃がんの腹腔洗浄細胞診断用キット」を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ7月4日に体外診断薬の申請をいたしました。
 このがん診断用DNAチップは、当社と、独立行政法人国立がん研究センター(理事長:堀田知光、東京都)の研究所 バイオマーカー探索支援部門(部門長:佐々木博己)と共同で開発されました。日本をはじめ東アジアに多い胃がん患者を対象に、常時行われている「細胞診*」の際に回収される腹腔洗浄液の中に存在する種々の細胞から胃がん細胞を検出するものです。


 ※「操作の流れ」の参考図は添付の関連資料を参照


 当社は、タンパク質の吸着を抑制できる独自技術を用いて開発したDNAチップ基板をベースに腹腔洗浄液中の胃がん細胞に由来する5種類の遺伝子を簡便に測定できるDNAチップを開発いたしました。日本初の実用化に向けたDNAチップであり、産学連携および基礎と臨床の連携の成果といえます。
 まとめると、腹腔洗浄細胞中に含まれるこれらがん関連遺伝子産物を検出することで、微少がん細胞の存在の有無を高感度に判定することが可能になります。従って、本法は熟練を必要とする「細胞診」を補助する検査法として、今後胃がんの診療の場で活用されれば、より精度の高い適切な治療選択に貢献できるものと期待されます。

 共同開発に関わった国立がん研究センター中央病院胃外科 深川剛生医長は、本検査法の臨床的な意義について、以下のようにコメントしています。「今回開発された製品による判定結果は、胃がん患者の術後化学療法の指標となるほか、術前化学療法の効果の評価に役立つもので、今後、細胞診が確立していない国々にも広まることが期待できます。」
*細胞診
病理学的診断法の1つで、胃がんの細胞診(Cytology, CY)では、手術適用患者の開腹時または審査腹腔鏡時の患者の腹腔洗浄液を採取し、腹腔内に散らばったがん細胞の有無を顕微鏡で観察するもの。我が国の「胃癌取り扱い規約第14版」では、細胞診陽性(CY1)例はステージIVと診断され、より進行したがんと判定される。腹膜再発の(予測)因子、予後(不良)因子となっている。実際に、CY1例の約80%は、その後、腹膜再発し、予後は極めて悪い。


以上

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