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矢野経済研究所、分散型電源のO&Mアウトソーシング市場に関する調査結果を発表
分散型電源のO&Mアウトソーシング市場に関する調査結果2013
〜再生可能エネルギー固定価格買取制度の下で、分散型電源O&Mアウトソーシング市場が急拡大〜
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内の分散型電源におけるO&M(Operation&Maintenance、運転管理業務および維持管理業務)のアウトソーシング市場に関する調査を実施した。
1.調査期間:2013年4月〜6月
2.調査対象:分散型電源のO&Mサービス事業者
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e−mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用
<分散型電源とは>
本調査における分散型電源とは、コージェネシステム、太陽光発電システム、風力発電システム、バイオマス発電システム、廃棄物発電システム、小水力発電システムの6種類の発電システムをさす。いずれも、業務用や産業用に使用される分散型電源で、一般住宅用のシステムは含まない。
<分散型電源のO&Mアウトソーシング市場、O&M包括市場とは>
本調査における分散型電源のO&Mアウトソーシング市場とは、分散型電源の発電事業者がO&Mサービス事業者へ委託したO&M委託金額から算出した。
また、本調査における分散型電源のO&M包括市場とは、O&Mアウトソーシングの一形態として、発電システム全体を1つの事業者に長期的・包括的にワンストップで委託するO&M包括契約を結んだ場合のO&M委託金額から算出した。O&Mアウトソーシング市場規模の内数である。
【調査結果サマリー】
◆2012年度の分散型電源O&Mアウトソーシング市場は前年度比4.0%増の3,005億円と伸長
2012年度の分散型電源のO&Mアウトソーシング市場規模は、前年度比4.0%増の3,005億円(委託金額ベース)と伸長した。さらにその中で、O&Mを一括してワンストップで委託するO&M包括市場規模は、同12.2%増の1,002億円(委託金額ベース)と大きく伸長した。
◆再生可能エネルギー固定価格買取制度による発電事業者が急増し、分散型電源のO&Mアウトソーシングが一般化
2012年7月にスタートした再生可能エネルギー固定価格買取制度では、電力の調達価格が高く設定された。これにより、太陽光発電システムを中心とした新規参入の発電事業者が急増しており、発電システムの設置・建設やO&Mを専門事業者にアウトソーシングするビジネスモデルが一般化している。また、O&Mのアウトソーシング形態として、1つの事業者に発電システム全体を長期的・包括的にワンストップで委託するO&M包括契約件数が増加した。さらに、O&Mサービス事業者が発電システムを所有して、ユーザーにエネルギーを供給するオンサイト・エネルギーサービスの形態も増加している。
◆分散型電源O&Mアウトソーシング市場予測:2020年度には4,237億円に拡大
今後の分散型電源O&Mアウトソーシング市場規模は、各発電システムの導入ストック量の拡大に伴って急速に成長し、2020年度は4,237億円(2012年度比:41.0%増、委託金額ベース)に拡大すると予測する。また、2020年度のO&M包括市場規模も2,189億円(同:118.5%増、委託金額ベース)に拡大すると予測する。
【資料発刊】
資料名:「2013分散型電源O&M(ワンストップサービス)事業の実態と戦略分析」
http://www.yano.co.jp/market_reports/C55106800
※以下、リリースの詳細は添付の関連資料「オリジナルリリース」を参照