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日立、低価格で小規模拠点向け「日立WANアクセラレータ オフィスモデル」を発売
ネットワーク高速化装置「日立WANアクセラレータ」のラインアップを強化し、
国内外の小規模拠点向けに「オフィスモデル」を新たに追加
あわせて、国内外のデータセンター向けに「リモートバックアップモデル」の新タイプを販売開始
※製品画像は、添付の関連資料を参照
株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、企業の複数拠点間のデータ通信速度を大幅に向上するネットワーク高速化装置「日立WANアクセラレータ」のラインアップに、従来モデルよりも低価格で、企業の支社/支店、開発拠点といった比較的小規模なオフィスや拠点などへの適用を想定した新モデル「日立WANアクセラレータ オフィスモデル」(以下、オフィスモデル)を追加して、6月13日から国内外で販売を開始します。
あわせて、国内データセンター間の高速バックアップを実現する従来モデル「リモートバックアップモデル」に、国内と海外のデータセンター間のバックアップにも適用可能な新タイプを加え、国内外で販売を開始します。
「日立WANアクセラレータ」は、WAN(Wide Area Network)回線のTCP(Transmission Control Protocol)通信そのものを大幅に高速化する装置です。従来のTCP通信ではWAN回線上で発生する往復遅延時間(*1)やパケット廃棄(*2)によってTCPセッション(*3)あたりの転送性能(*4)が大きく低下するという課題があります。「日立WANアクセラレータ」は、日立の独自アルゴリズムでTCPの転送性能の低下を最小限に抑え、WAN回線の物理帯域(*5)を最大限に活用することにより、キャッシュ技術(*6)では困難な、日々更新される大容量データの転送時間を短縮し、業務の生産性を飛躍的に向上させることができます。
これまで、高速なWAN回線への適用を想定し、国内外拠点間での大容量データの高速転送を実現する「ハイエンドモデル」(2012年1月販売開始)、国内データセンター間の高速バックアップを実現する「リモートバックアップモデル」(2012年11月販売開始)の2モデルを販売しています。
今回、販売を開始するオフィスモデルは、TCPセッションあたりの転送性能(以下、最大TCPセッション性能)を「ハイエンドモデル」の300Mbpsから30Mbpsとし、支社/支店、開発拠点といった比較的小規模なオフィスや拠点などへの適用を図ります。また、「リモートバックアップモデル」においても、最大TCPセッション性能を従来タイプの1Gbpsから150Mbpsとした新タイプを追加し、国内のデータセンター間の高速バックアップに加え、国内と海外のデータセンター間にも適用可能となります。
日立は、企業のさまざまな用途や既存の通信環境に柔軟に対応する幅広いラインアップを取り揃え、国内外のオフィスやデータセンター間における大容量データの通信高速化を実現し、企業の業務効率の向上や生産性向上を支援します。
今後も、ビッグデータ利活用やクラウド導入促進など幅広いニーズへの対応に向けて、ネットワーク高速化装置「日立WANアクセラレータ」の提供をはじめとした、ネットワーク高速化ソリューションのさらなる強化を図っていきます。
*1 往復遅延時間:送信元がデータを送信し、受信側からの確認応答を受け取るまでの時間。
*2 パケット廃棄:パケットとは、コンピュータ通信において、送信先のアドレスなどの制御情報を付加されたデータの小さなまとまりのこと。パケット廃棄とは、ネットワーク上でデータが消失し、パケットが宛先まで到達しない状態のこと。
*3 TCPセッション:データ通信の共通技術であるTCP(Transmission Control Protocol)による通信の単位。
*4 転送性能:1セッションで通信できる転送速度のこと。
*5 帯域:通信ネットワーク分野では、通信速度の意味で使用される。本来は電波や電気信号の周波数の範囲のことを表す。
*6 キャッシュ技術:一度送達したデータを中間の記憶装置に備え、再度送達する際にはその記憶装置に保存されたデータを参照することで、ネットワークに流れるデータ量を最小化しデータの転送時間を短縮する技術。
<「日立WANアクセラレータ」新モデルの特長>
1. 「オフィスモデル」の特長
(1)最大TCPセッション性能が30Mbpsに対応
最大TCPセッション性能が30Mbpsに対応し、従来モデルと比較して、より小規模なオフィスや拠点への適用が可能です。
(2)オプションライセンスで段階的なアップグレードが可能
オプションライセンスの追加購入により、最大TCPセッション性能と装置あたりの転送容量(以下、最大転送容量)を50Mbps、100Mbpsへ段階的なアップグレードが可能です。これにより、導入後のネットワーク環境の変化にも柔軟に対応することができます。
(3)オフィスとデータセンター間で大容量データの転送時間を短縮
企業の支社/支店、開発拠点など国内外のオフィスとデータセンター間において、業務で扱う大容量データの高速転送を実現し、転送時間を大幅に短縮することができます。例えば、データセンターに「ハイエンドモデル」を設置し、国内外の小規模な拠点に「オフィスモデル」を設置することで、データセンター内に保有する製造業のCAD(Computer Aided Design)データや金融機関の金融取引データといった大容量データを、各拠点から短時間で参照・更新することが可能です。これにより、企業の業務における生産性を向上することができます。
※参考画像は、添付の関連資料を参照
2. 「リモートバックアップモデル[150Mタイプ]」の特長
(1)最大TCPセッション性能が150Mbpsに対応
最大TCPセッション性能が150Mbpsに対応し、国内のデータセンター間に加え、国内と海外のデータセンター間のバックアップにも適用が可能です。
(2)オプションライセンスでアップグレードが可能
オプションライセンスの追加購入により、最大TCPセッション性能と最大転送容量を300Mbpsへアップグレードが可能です。これにより、導入後のネットワーク環境の変化にも柔軟に対応することができます。
(3)データセンター間の大容量データのバックアップ時間を短縮
大容量データの転送速度の高速化を実現し、データセンター間におけるリモートでのバックアップ時間を短縮することができます。データセンター間でのデータの共有・バックアップを効率的に行えるため、災害による障害発生時のデータ消失リスクに備えるディザスタリカバリ対策に活用することが可能となります。
<「日立WANアクセラレータ」新モデルの価格および出荷時期>
※添付の関連資料「価格および出荷時期」を参照
<製品情報>
・日立WANアクセラレータ GX1000シリーズ ホームページ
http://www.hitachi.co.jp/wan-accelerator/
・Hitachi WAN Accelerator Family ホームページ(English)
http://www.hitachi.com/products/it/network/wan/
<他社商標注記>
記載の会社名および製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
以上
※添付別紙は、添付の関連資料を参照