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富士フイルムとパナソニック、有機薄膜を用いた有機CMOSイメージセンサー技術を開発

2013-06-15

富士フイルムとパナソニック
有機薄膜を用いた有機CMOSイメージセンサー技術を開発
業界最高(※1)のダイナミックレンジ、感度により、鮮明で質感豊かな映像が可能


 富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)とパナソニック株式会社(社長:津賀 一宏)は、イメージセンサーの受光部に、光を電気信号に変換する機能を持つ有機薄膜を用いることで、従来のイメージセンサー(※2)を超える性能を実現する有機CMOSイメージセンサー技術を開発しました。本技術をデジタルカメラなどのイメージセンサーに使用することで、さらなるダイナミックレンジ(※3)の拡大や感度(※4)アップなどを実現し、明るいところで白トビなく、暗い被写体でも鮮明で質感豊かな映像を可能にします。

 近年、イメージセンサーでは、画素数を増やす継続的な技術開発が進められています。これにより、イメージセンサーの解像度は大きく向上していますが、さらに画質を高めるためには、ダイナミックレンジの拡大、感度の向上、各画素間の混色の低減なども合わせて求められます。これに対して、パナソニックは、半導体デバイス技術を駆使して、イメージセンサーの高画質化技術を磨き、高性能イメージセンサーを提供してきました。また、富士フイルムは、受光部にシリコンフォトダイオード(※5)ではなく、光の吸収係数が大きい高信頼性の有機薄膜を開発し、新しいイメージセンサーの技術構築を進めてきました。
 そして今回、富士フイルムとパナソニックは、富士フイルムの有機薄膜技術とパナソニックの半導体デバイス技術を融合し、従来のイメージセンサーを超える性能を実現する有機CMOSイメージセンサー技術を共同開発。新開発の有機CMOSイメージセンサー技術は、業界最高の88dBの高ダイナミックレンジ、従来(※2)比約1.2倍の感度、広い入射光線範囲(※6)を実現し、カメラのさらなる高感度化・高画質化・小型化を可能にします。
 今後、両社は、この有機CMOSイメージセンサー技術を、監視・車載カメラ、モバイル端末、デジタルカメラなど幅広い用途に提案していきます。

 富士フイルム、パナソニックは、6月11日に京都で開催される「2013 Symposium on VLSI Technology(VLSI2013)」、ならびに6月15日に米国ユタ州で開催される「2013 International Image Sensor Workshop」にて本研究成果を発表します。

 (※1)イメージセンサーの受光部として。2013年6月11日現在。パナソニック調べ。
 (※2)パナソニック製イメージセンサーからの推定値。
 (※3)撮影できる明るさの範囲(最も明るい部分と最も暗い部分の比)。
 (※4)イメージセンサーとしての感度とは、光を電気信号に変える割合。大きいほど暗いシーンをクリアに撮像できる。
 (※5)入射した光を感知する受光素子の一種。イメージセンサーの画素毎に設けられ、光を電気信号に変換する。
 (※6)入射した光を効率良く電気信号に変換できる角度の範囲。


<新開発の有機CMOSイメージセンサー技術の概要>

 ※添付の関連資料を参照

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