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ソニー、裏面照射型CMOSイメージセンサー「Exmor R」2モデルを商品化
世界初(※1)有効1641万画素の携帯電話向け
裏面照射型CMOSイメージセンサー“Exmor R”を商品化
〜携帯電話へ効率的に採用できる、業界最小・最薄(※1)を実現したレンズモジュールも商品化〜
ソニー株式会社は、カメラ機能の高画質化が進む携帯電話などに向けて、高感度・低ノイズなど撮像特性を大幅に向上させた裏面照射型CMOSイメージセンサー“Exmor R”2モデルを商品化します。併せて、同センサーを採用して業界最小・最薄(※1)を実現したレンズモジュール1モデルを含む小型オートフォーカスレンズモジュール計2モデルも商品化します。携帯向けの“Exmor R”は初めての商品化です。
※1:2010年10月7日広報発表時
*参考写真・製品一覧表は、添付の関連資料を参照
今回商品化する“Exmor R”の2モデルは、業界最小(※1)1.12μm単位画素を採用し、世界初(※1)となる1/2.8型有効1641万画素を実現した『IMX081PQ』と、1.4μm単位画素を採用し、より高感度性能に優れた1/3.2型有効813万画素の『IMX105PQ』です。フラッシュが装備しづらい携帯電話などに、高感度性能に優れる両センサーを搭載することにより、薄暗いシーンでも、低ノイズで高画質な静止画や動画撮影を楽しめます。
併せて、両センサーを搭載した携帯電話向けの小型オートフォーカスレンズモジュール『IU081F』『IU105F2』を商品化します。両モジュールは、センサーの特性を生かす高性能レンズを採用しながら小型化を実現しています。『IU081F』は有効1641万画素(※2)のセンサーを搭載するオートフォーカスレンズモジュールとして業界最小・最薄(※1)サイズ(W10.5 X D10.5 X H7.9mm)。『IU105F2』は有効813万画素(※2)のセンサー搭載では業界最小・最薄(※3)クラス(W8.5 X D8.5 X H5.67mm)を実現しています。薄型化などで各種部品の組み込みスペースが限られている携帯電話向けに、最適で効率的なレンズモジュールです。
なお当社は、微細加工技術で今回実現した1.12μm単位画素による携帯電話向けの“Exmor R”の開発を積極的に進めていきます。今後は、表示パネルの大型化によってレンズモジュールの組み込みスペースが限られてくるスマートフォンなどに、より適した小型レンズモジュールの商品化を目指すなど、商品構成を拡充しながらお客さまの要望に一層お応えしていきます。
<高解像度の実現について>
『IMX081PQ』は、最先端製造技術を駆使した独自の微細加工技術により、業界最小(※1)1.12μm単位画素を実現し、1/2.8型でありながら世界初(※1)となる有効1641万画素の高解像度化にも成功しました。センサーは、単位画素を微細にするほど、狭くなった画素間で色情報が混じり合いやすくなります。この課題を、微細な画素構造に最適化した、独自のフォトダイオード形成により克服し、高解像で高感度・低ノイズなCMOSイメージセンサーを実現しました。
<生産体制について>
2009年からソニーセミコンダクタ九州(株)長崎テクノロジーセンターの直径200mmウェーハラインで、デジタルスチルカメラやビデオカメラ向けの“Exmor R”生産を行ってきました。
今年末からは、今回開発したモデルを含めて同熊本テクノロジーセンター(熊本テック)の最先端製造技術である直径300mmウェーハラインでも生産を開始する予定です。なお、当社は熊本テックにおけるCMOSイメージセンサーの生産設備の増強を目的に、約400億円の設備投資計画を発表(9月1日付)しています。
<“Exmor R”について>
“Exmor R”は、当社が2008年6月に開発発表を行い、2009年より自社のデジタルイメージング機器に搭載を開始し、以降搭載機種を広げています。
“Exmor R”は、従来のCMOSイメージセンサーの画素構造(表面照射型)と異なり、シリコン基板の裏面側から光が入射する構造にすることで、高感度や低ノイズなどの撮像特性を大幅に向上させたCMOSイメージセンサーです。
*以下、リリース詳細は添付の関連資料を参照
※“Exmor R”および■は、ソニー株式会社の商標です。
*■の正式ロゴは、添付の関連資料を参照