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大日本住友製薬、抗がん剤「BBI608」の第I/II相臨床試験結果を米国臨床腫瘍学会で発表

2013-06-07

BBI608の第I/II相臨床試験(用量漸増試験)結果を米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表



 大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)は、2013年6月3日(米国時間)、開発中の抗がん剤「BBI608」に関する第I/II相臨床試験のうち用量漸増試験(以下、本試験)の結果が、米国シカゴで開催中の米国臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)の2013年年次総会において発表されましたので、お知らせします。


1.本試験の位置づけ
 本試験は、BBI608の安全性・忍容性、第II相臨床試験の推奨用量(RP2D)、薬物動態の検討および種々のがんに対する予備的な抗腫瘍効果の検討を目的として、2009年3月に北米で開始されました。本試験の目的を達成した後、BBI608の投与量を推奨用量に固定して、結腸直腸がん患者さんを対象にした継続投与試験を実施し、2013年1月から、第III相臨床試験(目標症例数:650例)を実施しています。


<BBI608の単剤での臨床開発の状況>

 ※添付の関連資料を参照


2.本試験の概要
 本試験は、標準的治療で効果が得られなかった結腸直腸がん、頭頸部がん、胃がん、卵巣がんメラノーマ、乳がんなど成人進行性がん患者さん41人に対して、BBI608を1日1−3回、経口投与することにより実施されました。4週間投与を1サイクルとして、病状の進行や、受け入れがたい毒性、その他の中止基準に達するまで投与サイクルが繰り返されました。患者さんを14のコホート(集団)に分け、それぞれ1日当たり、20mgから2,000mgまでの14段階で投与されました。


3.本試験の結果
 BBI608の副作用は総じて穏やかであり、最も多く見られた副作用は、グレード1〜2の下痢、吐き気、食欲不振、疲労であり、グレード3は4件(下痢および疲労)であり、グレード4はありませんでした。MTD(最大耐用量)は確認されませんでした。また、血液毒性は認められませんでした。
 BBI608の第I/II相臨床試験(継続投与試験)の推奨用量を1日2回(1回あたり500mg投与)に設定しました。

 予備的な抗腫瘍効果の検討に関しては、評価可能な患者さん(26人)のDCR(病勢コントロール率)は65%(17人)でした。
 また、本試験では18人の結腸直腸がん患者さんに投与されましたが、評価可能な結腸直腸がん患者さんのDCRは67%で、PFS(無増悪生存期間)の中央値は14週、OS(全生存期間)の中央値は47週でした。なお、核内β−カテニンまたは高リン酸化Stat3のバイオマーカーがポジティブな患者さんのOSの中央値は、それぞれ53週、54週でした。

 当社は、BBI608の開発成功を最優先課題として注力し、がん幹細胞への効果を持つ世界初のがん治療剤として、2015年度に北米での発売、2016年度に日本での発売を目指し、1日も早く、がん患者の治療に貢献できることを期待しています。

 なお、今回の発表演題および発表要旨(概要)につきましては、2013年5月9日および5月16日に開示しています。


※参考資料は、添付の関連資料を参照


以上

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