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J.D.パワー、2013年日本冬用タイヤ顧客満足度調査結果を発表

2013-06-05

冬用タイヤ使用路面は「一般路面」が半数以上を占め、顧客満足度向上には冬季路面と一般路面での性能バランスが課題

ミシュランが10年連続で冬用タイヤ顧客満足度第1位



 東京:2013年5月31日―冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)の顧客の評価は業界全体で昨年から低下している一方で、「冬季路面性能」(凍結・積雪路面性能)に対する評価が「一般路面性能」(ドライ/ウェット路面性能)に対して高評価もしくは同等評価を得ている事が、2013年J.D.パワー アジア・パシフィック日本冬用タイヤ顧客満足度(W−TSI)調査により明らかになった。

 本調査は今年で10回目の実施となる。冬用タイヤに対する総合的な満足度は「凍結路面での走行性能」(25%)、「積雪路面での走行性能」(25%)、「耐久性/信頼性」(15%)、「ドライ/ウェット路面での乗り心地/静粛性」(13%)、「見映え」(12%)、「ドライ/ウェット路面でのハンドリング/グリップ性能」(10%)の6つのファクターから構成されている(カッコ内は総合満足度に対する影響度)。尚、業界平均の評価は2012年の588点から581点への低下となっている。

 冬季路面での性能評価が、一般路面での性能評価と比較して詳細項目単位では高評価もしくは同等評価を得ている一方、冬用タイヤでの走行路面コンディションにおいては、冬用タイヤにも関わらず一般路面を走行する割合が全国平均で66%、多降雪地域でも38%という結果を得た。(※1)

 J.D.パワー アジア・パシフィックのオートモーティブ部門エグゼクティブディレクターである木本卓は、『冬用タイヤ市場での差別化要因として冬季路面性能以外の基本性能の改善が挙げられる。実際に市場全体として冬用タイヤといえど、一般路面を走行するシチュエーションが過半数以上を占めており、冬用タイヤの性能として一般路面での走行性能をおろそかにしない事が、顧客満足度向上のためには不可欠であろう』と指摘する。

 本調査では、装着シーズン数別で評価を分析しているが、冬用タイヤでは利用シーズン数が増加するにつれ性能劣化を感じる割合が大きくなる。路面状況としては、一般路面よりも冬季路面の方が性能劣化を体感しやすく、特に「凍結路面」において劣化を体感する割合が多いことが明らかとなった。

 『タイヤの基本性能として一般路面性能に加え、冬用タイヤとしての必須要件である冬季路面、特に凍結路面での経年劣化の知覚は、顧客満足を大きく左右する要素である。』と木本は言う。

 顧客満足度は、ブランド継続購入率を大きく左右する。冬用タイヤと同じブランドの夏用タイヤ(リプレイス)を購入したいというブランド継続購入意向率は、冬用タイヤの低満足度層では38%であるのに対し高満足度層は68%と、約2倍の継続購入意向を示している。
 また、顧客の購買チャネルでは、タイヤ専門店やカーディーラーにおける同一ブランドでの継続購入意向率が高く、これらのチャネルは購入者の囲い込みに有効であるといえる。また、カーディーラーでの購入層では、「店員による推奨」に応じて他銘柄と比較検討せずブランド選定するといった傾向が見られた。

 『カーディーラーはタイヤのブランドロイヤルティを醸成するのに有効なチャネルであり、そのためにタイヤメーカーのビジネスの視点からは、非常にポテンシャルの高い購買チャネルといえる』と木本は強調する。
 総合満足度ランキングでは、ランキング対象となった10ブランド中、ミシュランが644ポイントで第1位となり、本調査を開始した2004年以来10年連続の顧客満足度第1位となった。ミシュランは全てのファクターでトップとなっている。第2位はブリヂストンで総合満足度スコアは609ポイントである。ブリヂストンは全てのファクターで業界平均以上の満足度となっている。

 今回の調査で総合満足度1位のミシュランは、「ドライ/ウェット路面でのハンドリング/グリップ性能」といった基本性能領域が引き続き強みとなっており、併せて「積雪路面での走行性能」が昨年比で改善傾向にあるという結果になった。

 2013年日本冬用タイヤ顧客満足度(W−TSI)調査は、自家用の乗用車(軽自動車を含む)のスタッドレスタイヤを2010年5月以降2013年2月までの期間に新品で購入し、現在も使用している一般消費者7,464人の回答を基にしたものである。調査は2013年2月にインターネットを利用して実施された。

 ※1 多降雪地域:北海道,青森,岩手,秋田,山形,新潟,富山,石川,福井,鳥取

 日本冬用タイヤ顧客満足度(W−TSI)は、J.D.パワー アジア・パシフィックの代表的な8つのAUTOベンチマーク調査の一つであり、他の2013年自動車関連調査は下記の日程でリリース予定である。

 ・自動車を新車で購入したユーザーを対象に、購入後2〜9ヶ月における車両の初期品質を調査した2013年日本自動車初期品質(Initial Quality Study、略称IQS)調査を本年8月下旬に発表する予定である。

 ・自動車を新車で購入したユーザーを対象に、新車購入店の顧客満足度を測定した2013年日本自動車セールス満足度(Sales Satisfaction Index、略称SSI)調査を本年8月下旬に発表する予定である。

 ・新車購入店でサービスを受けた際の顧客満足度を測定した2013年日本自動車サービス満足度(Customer Service Index、略称CSI)調査を本年9月下旬に発表する予定である。

 ・自動車を新車で購入後2〜9ヶ月が経過した個人ユーザーを対象に、自動車の性能やデザインなどの商品魅力度に関する評価を測定した、2013年日本自動車商品魅力度(Automotive Performance,Execution and Layout、略称APEAL)調査を本年9月下旬に発表する予定である。

 ・新車に装着されたタイヤの満足度を測定した、2013年日本OEタイヤ顧客満足度(Original Equipment Tire Customer Satisfaction Index,OE−TSI)調査を本年10月中旬に発表する予定である。

 ・自動車メーカー純正ならびに市販ブランドのナビゲーションシステムの満足度を測定した、2013年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査を本年10月に発表する予定である。

 ・リプレイスタイヤを新品で購入した顧客の満足度を測定した、2013年日本リプレイスタイヤ顧客満足度調査を本年10月下旬に発表する予定である。

 *J.D.パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。


<株式会社J.D.パワー アジア・パシフィックについて>
 当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始め通信、IT、金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。尚、J.D.パワーではシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトhttp://japan.jdpower.comまで。


<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
 マグロウヒル・フィナンシャルの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。


<マグロウヒル・フィナンシャルについて>
 マグロウヒル・フィナンシャル(NYSE:MHP)は国際的な金融並びに商品市場に対する信用格付、ベンチマーク、情報・分析サービスを提供する事業を行う金融情報サービス企業である。主なブランドはスタンダード&プアーズ レーティングサービス、S&P Capital IQ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス、プラッツ、クリシル、J.D.パワー・アンド・アソシエイツ、マグロウヒル・コンストラクションおよびアヴィエーション・ウィークである。世界27カ国に約17,000人の従業員を有する。詳細はウェブサイトhttp://www.mhfi.comまで。


 ・以下、グラフ資料は添付の関連資料を参照

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