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アステラス製薬、FDAから「エルロチニブ」が追加適応承認取得

2013-05-21

アステラス製薬 HER1/EGFRチロシンキナーゼ阻害剤タルセバ(R)
米国FDAからの追加適応承認取得に関するお知らせ


 アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、米国子会社であるアステラス ファーマ US, Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック)とジェネンテック社(英名:Genentech)が米国で共同販促をするHER1/EGFRチロシンキナーゼ阻害剤タルセバ (R)(一般名:エルロチニブ)に関し、米国食品医薬品局(FDA)より既承認の診断法で確認されたEGFR遺伝子変異を有する転移性の非小細胞肺がんに対する一次治療の追加適応症について、FDAから承認を取得しましたので、お知らせします。また、FDAは本適応症の承認と同時に、ロシュ・モレキュラー・ダイアグノスティック社によって開発された、EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がん患者の同定を目的とするコンパニオン診断薬(cobas(R) EGFR Mutation Test)についても、承認を通知しています。

 FDAによるタルセバの追加適応承認は、第III相試験(EURTAC試験)の結果に基づくものであり、本試験ではEGFR遺伝子変異を有する進行性の非小細胞肺がん患者を対象に、プラチナベースの化学療法と比較したタルセバの一次治療としての有用性を評価しました。本試験において、タルセバによる治療ではプラチナベース化学療法と比較して、無増悪生存期間(中央値)の延長を示しました(10.4ヵ月対5.2ヵ月、ハザード比 0.34、p<0.001[95%CI 0.23〜0.49])。また、腫瘍縮小(奏効率による効果判定)は、タルセバによる治療、プラチナベース化学療法を受けた患者のそれぞれ65%、16%に認められました。EURTAC試験におけるタルセバ群の安全性プロファイルは、非小細胞肺がん患者に対しこれまでに行われたタルセバの臨床試験結果と同様であることが確認されました。

 アステラス製薬は、このたびのタルセバの追加適応症の承認取得により、肺がん治療に新たな選択肢を提供するとともに、Precision Medicine創薬アプローチを通じたがん治療への一層の貢献ができるものと期待しています。

 本件については、米国において、現地時間5月14日に対外発表しています。


以 上

肺がんにおけるEGFRについて
 EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)は、細胞膜に存在するタンパク質です。上皮増殖因子(EGF)は、細胞の外側にあるEGFRの一部に結合します。因子の結合によってEGFRが活性化され、それが細胞内の複雑なシグナル伝達経路の引き金となり、細胞増殖や分裂の加速および転移などを引き起こします。一部の非小細胞肺がんでは、EGFRに遺伝子の変異があり、その変異はEGFRの活性が高まるようにEGFRの構造を変化させます。

非小細胞肺がんにおけるタルセバの既承認適応症について
 米国では、タルセバは非小細胞肺がんにおいて既承認であり、その適応症は、バイオマーカーや組織型を問わず、「一次治療後にがんが転移又は増殖を示さない進行性の非小細胞肺がんの治療(維持療法)」並びに「少なくとも1回以上の化学療法後にがんが転移又は増殖を示す進行性の非小細胞肺がんの治療(二次又は三次治療)」でした(但し、進行性の非小細胞肺がんに対する特定の化学療法との併用は不可)。

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