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MM総研、2012年度の国内携帯電話端末出荷台数調査結果を発表
2012年度通期国内携帯電話端末出荷概況
■2012年度通期出荷台数は前年度比2.2%減の4,181万台
■スマートフォン出荷台数は前年度比23.0%増の2,972万台で総出荷台数の71.1%
■Appleが通期の総出荷台数およびスマートフォン出荷台数で共に首位を獲得
■2013年度は総出荷台数4,220万台、スマートフォン3,240万台と予測
MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は2012年度通期(12年4月〜13年3月)の国内携帯電話端末の出荷台数調査結果を発表した。総出荷台数は前年度比2.2%減の4,181万台となった。
半期別でみると、上期2,049万台、下期2,132万台となった。下期がキャリアによる在庫調整の影響で伸び悩んだ結果、通期では前年度実績割れとなったものの、2011年度上期から4半期連続で2,000万台規模を維持している。従来の携帯電話(以下フィーチャーフォン)からスマートフォンへの買い替え需要に加えて、スマートフォンユーザーの買い替えも好調であり、MM総研ではスマートフォンの性能進化に刺激された買い替えや、キャリア間の乗り換えが増加した結果と分析する(図1)。
2012年度通期のスマートフォン出荷台数は2,972万台となり、総出荷台数に占めるスマートフォン出荷台数比率は71.1%となった。
◆2012年度出荷台数はAppleが通期で初の首位を獲得
2012年度通期のメーカー別出荷台数シェアは、Appleが2011年度の2位から順位を上げ、通期の総出荷台数としては初の首位を獲得した。出荷台数は1,066万台、シェア25.5%となった。なお、半期別にみると2011年度下期から3半期連続で1位を維持している。
2位は富士通で、2011年度には通期で初めて首位を獲得したが、1つ順位を落とした。出荷台数は601万台、シェア14.4%となった。3位は2011年度同様シャープで出荷台数585万台、シェア14.0%となった。以下ソニーモバイルコミュニケーションズ(以下ソニーモバイル)、Samsung、京セラ、パナソニック モバイルコミュニケーションズ(以下パナソニックモバイル)、NECカシオモバイルコミュニケーションズ(以下NECカシオ)の順となった(図1)。
◆2012年度通期スマートフォン出荷台数は前年度比23.0%増の2,972万台
スマートフォンのメーカー別出荷台数・シェアは1位がApple(スマートフォン市場シェア35.9%)、2位が富士通(同13.0%)、3位がソニーモバイル(同12.2%)、以下シャープ、Samsung、NECカシオの順となった。
OS別にみると、Android(同63.9%)、iOS(同35.9%)の順となった。
◆2013年度は総出荷台数4,220万台、うちスマートフォン3,240万台と予測
MM総研では今後もスマートフォン出荷台数が堅調に推移すると予測。フィーチャーフォンからスマートフォンへの買い替えに加えて、機能・バッテリー・使い勝手がより進化した端末を求めるスマートフォンユーザーの買い替え需要も見込めると分析する。その結果、2013年度の総出荷台数4,220万台(前年度比0.9%増)、うちスマートフォン出荷台数は3,240万台(9.0%増)で、スマートフォン出荷台数比率は76.8%になると予測する。
今後のキャリア間競争の論点は、ネットワーク・料金体系・付加価値サービスへと更にシフトしていくことが想定され、これらのポイントを意識した端末投入と戦略が重要となるだろう。
【スマートフォンの定義】 以下を条件としてMM総研による分類(2013年5月現在)
[1]以下OSを搭載(Android、iOS、Windows、BlackBerry OS) ※今後は新たなOS登場も想定
[2]音声通話が可能(画面6インチ以上でヘッドセット利用を想定した端末は含まない)
[3]アプリやソフトウェア等のカスタマイズが可能
[4]OS環境として(アプリ)開発仕様が公開されていること
[5]キャリア及びメーカーがスマートフォンと位置づけている製品
※今後の端末投入状況に応じて変更する可能性があります
*図1は、添付の関連資料を参照