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帝国データバンク、タクシー・ハイヤー業者の経営実態・倒産動向調査結果を発表
特別企画:タクシー・ハイヤー業者の経営実態・倒産動向調査
減車の影響で、売上高総額は4年連続減少
〜2012年度の倒産件数は過去最多〜
<はじめに>
2002年の規制緩和により供給過多の状態が続くタクシー・ハイヤー業界。2009年10月に施行されたタクシー事業適正化・活性化特別措置法のもとで、減車の推奨や労働環境の改善を図るも、いまだ抜本的な業界改善には至っていない。こうした状況下、利用者の減少や、従業員の賃金問題、燃料価格の高騰などが追い討ちをかけ、2012年度の倒産件数は2000年以降過去最多となった。
帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」(2013年3月時点で143万社収録)から、「乗用旅客自動車運送(=タクシー・ハイヤー事業)」を主業とし、2011年度の年売上高が1億円以上(一部推定値含む)の2235社を抽出。売上高総額の推移など経営実態調査を行い、併せて倒産動向について調査・分析した。
※倒産件数は法人の法的整理のみカウント
<調査結果(要旨)>
1.2011年度における年売上高1億円以上のタクシー・ハイヤー業者は2235社判明。年売上高を合計した売上高総額は1兆2513億円(2011年度)となった。また、この売上高総額の推移を見ると、2008年度以降4年連続で減少していることが明らかとなった。
2.2011年度の売上高が1億円以上の2235社のうち、増収企業は534社(構成比23.9%)、減収企業は979社(構成比43.8%)判明。減収企業数が増収企業数の約2倍にのぼっている。
3.2012年度の倒産件数は22件となり、2000年以降で最多となった。
4.「販売不振」による倒産が占める割合は、2012年度に9割を超えた。
5.規模別で見ると、「負債1億円以上5億円未満」の中規模倒産が多い傾向にあることが判明。
6.地域別で見ると、関東地区の倒産が5件となり、最多となった。
*グラフ資料は添付の関連資料を参照
*以下、調査結果詳細は添付の関連資料を参照