図研エルミック、スマートハウスを実現するECHONET　Lite通信規格対応ミドルウェアを開発

図研エルミックがホームネットワークを容易に実現する
ECHONET　Lite通信規格対応ミドルウェアを開発


　図研エルミック株式会社（本社：神奈川県横浜市、代表取締役社長：朝倉尉、Mothers：４７７０　以下図研エルミック）は、一般家屋や店舗、小規模ビル内にある、家電や住宅設備機器、センサーなどをプラグアンドプレイで接続するための通信規格である「ECHONET　Lite」を実現するためのミドルウェアを開発しました。４月１日より受注を開始します。

　ECHONET　Liteは、日本の家電、通信、電力系企業を中心に組織されたエコーネットコンソーシアムが策定した、異なるメーカーの家電や設備機器どうしをつなげてスマートハウスを実現するための国際標準規格です。一般家屋や店舗、中小ビル内の家電の遠隔制御や消費電力量の把握などをネットワーク経由で実現します。ECHONET　Liteは、経済産業省もHEMSと家庭内機器をつなぐ公知な標準インターフェースとして推奨するとしており、今後の発展が期待されます。


◆ミドルウェアとして製品化
　図研エルミックでは、ECHONET　Lite規格をミドルウェア化しました。製品化に際しては、（１）OS、通信プロトコル非依存である柔軟性と、（２）ECHONET　Liteとして規格化された通信ミドルウェア部にOS（μITRON）と下位通信層（TCP／IP）をワンパッケージ化して提供することによる利便性の２つを両立しました。ネットワークの重要課題である情報セキュリティにも配慮し、DTLS機能を追加予定です。

＜特長＞
・機器オブジェクト詳細規定ReleaseB準拠。現時点で定義されているオブジェクトは全て使用可能です。
・必要な機器オブジェクトのみ選択して実装できるので、使用メモリが削減できます。
・ECHONET　Lite対応の機器（冷蔵庫、エアコン等）と遠隔制御用コントローラーの両方に対応が可能です。
・図研エルミック製ITORN準拠OS「ELX−ITRON」と、TCP／IPプロトコルミドルウェア「KASAGO　IPv６（dual）」を標準パッケージとして提供。豊富な実用実績があるKASAGO　IPv６と、KASAGOと親和性の高いECHONET　Liteミドルウェアを同時に使うことで、さらに開発効率が上がります。
・Windows用Adaptation　Layerも提供しています。
・ユーザーアプリケーションソフトの開発も対応します。


◆EMS（エネルギーマネジメントシステム）への展開
　図研エルミックは、TCP／IPとOS技術の企業としてスタートしましたが、近年ではネットワーキングのコア技術を各分野に特化した形で、より使いやすいソリューションとして提供することに力を入れています。今回発表したECHONETLiteをはじめ、スマートアグリなど、エネルギーマネジメント分野にも、ミドルウェアの提供のみならず上位アプリケーションの受託開発、共同開発にも積極的に取組み、ネットワーク技術による社会貢献を目指しています。


以上