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ルネサスエレクトロニクス、外部部品点数を削減するUSB3.0‐SATA3ブリッジLSIを発売

2013-03-09

外部部品を取り込んだ第二世代「USB3.0−SATA3ブリッジLSI」を発売
〜USB3.0ストレージの高速性を活かしつつ、基板部品点数を大幅に削減〜

 ※製品画像は添付の関連資料を参照

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長:鶴丸 哲哉、以下ルネサス)は、このたび、USB対応外付けストレージ機器向けのUSB3.0とシリアルATA(以下SATA)(注)間のデータをつなぐブリッジLSIに外部部品を取り込み、大幅に外部部品点数を削減するUSB3.0‐SATA3ブリッジLSI「μPD720231」を製品化しました。今月より量産出荷を開始します。

 新製品は、(1)電圧レギュレータなどの外部部品を取り込むことによる部品点数・基板面積の削減、(2)SATA Revision 3.0での高速データ転送のサポート、(3)転送レートを向上させるUASPプロトコルをWindows 8以外のOSでもサポートするための当社からのドライバの無償提供、(4)業界標準のホストコントローラで実績のあるPHYを採用したことによる安定した相互接続性の実現、などの特長を有しております。これらの特長により、USB対応外付けストレージ機器向けにデータ転送の高速化、小型化、相互接続性といったソリューションを提供が可能です。

 新製品は今月より量産を開始し、2013年6月には月産50万個の生産を計画しております。


<背景>
 USB3.0は、現在でも幅広い用途で主流となっているUSB2.0の10倍以上となる高速データ転送速度5ギガビット/秒(以下5Gbps)を実現し、記録メディアの大容量化等のニーズに対応可能です。ルネサスでは2009年5月に世界に先駆けてUSB3.0対応のホストコントローラLSIで「μPD720200」を製品化、同年6月に販売を開始しており、その後の後継品も含め、世界中のユーザーに採用されております。既に累計出荷数量は6200万個を超えております。一方、周辺機器向けの取組みとして、USB2.0で用いられてきたBOT(Bulk Only Transfer)規格の性能限界を改善し、高速化のメリットを享受できるストレージの高速データ転送を実現するUASPドライバを2009年12月に市場投入しております。

 ルネサスはこのようなストレージ市場の高速データ通信に対応するため、第一世代のUSB3.0‐SATA3ブリッジ LSI「μPD720230」を2011年に製品化し市場に提供しておりますが、このたび、より部品点数の少なく、設計が容易なコントローラの要求に応えるために、USB3.0−SATA3ブリッジLSIの第二世代として、外部部品を取り込むことで、大幅に外部部品点数を削減した「μPD720231」を開発し、製品化しました。


<特長>
 新製品の主な特長は次の通りです。

 (1)小型化、低消費電力化に貢献
   新製品は、電圧レギュレータ、パワーオンリセット回路の内蔵により、部品コストの削減、システムの小型化に貢献します。また、ファームウェアハードディスクやSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)などのSATAデバイス側に格納することができ、外付けシリアルフラッシュROMを省くことも可能です。同等機能を有する市販製品の部品点数と比較して、部品点数を40%削減しております。

 (2)シリアルATAでSATA Revision 3.0に対応し、6Gbpsの高速データ転送をサポート
   USBバス上ではUSB3.0のデータ転送レートである5Gbpsをサポートし、一方、シリアルATA上ではSATA Revision 3.0に対応して、6Gbpsのビットレートをサポートしています。SATA側の転送速度に縛られることなく、USB3.0の高速転送を実現できます。

 (3)OSに依存せず、高速動作のUASPプロトコルをサポート
   ルネサスのUSB3.0対応ホストコントローラLSI「μPD720200」とその後継品である「μPD720200A」、「μPD720201」、および「μPD720202」、さらに主要なUSB3.0ホストコントローラを内蔵するチップセット上で動作するUASPドライバを無償提供し、Windows XP/Vista/7上で高速転送を実現します。本ドライバは株式会社 メディアロジック社とライセンス契約を締結しております。
   また、Windows8上ではMicrosoft社製UASPドライバと互換性があります。そのため、PCプラットフォームに依存せず、主要な環境でUASPによる高速動作を実現できます。

 (4)実績のあるPHYの採用により、安定した相互接続性を実現
   当社ホストコントローラで数多くの周辺機器との相互接続性を実現し、事実上業界標準となっておりますが、本製品はその実績のあるPHYコアを採用しております。5Gbpsの高周波数では通信特性が相互接続性を左右しますが、実績のあるPHYコアを採用することにより、あらゆるホストシステムとの接続において安定した接続性を実現しております。

 (5)ATAPIコマンドのサポートにより光ディスクドライブのサポート
   ATAPIコマンドをサポートすることにより、BD/DVDドライブの制御を可能にしております。これにより、USBインタフェースを持ったBD/DVDドライブの設計を容易化します。

 当社では、今後もUSB3.0製品の拡充を進め、市場ニーズにタイムリーに対応してまいります。

 新製品の仕様は、別紙をご参照ください。

 ※別紙は添付の関連資料を参照


・製品情報はこちら
 http://japan.renesas.com/products/soc/usb_assp/product/upd720231/index.jsp


以上


(注)
 シリアルATA(SATA)は高速のシリアル通信(1本の信号線を使って1ビットずつ順番にデータを送受信する方式)に対応した、ストレージ・インタフェース規格。コンピュータとハードディスクを繋ぐ際などの大容量ストレージの高速データ転送用に開発された。Serial ATA International Organization(SATA−IO)がSATAの開発や運営、SATA仕様採用の推進を行っている。
 SATA−IO のホームページ:http://www.sata-io.org/



*Windowsは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。SATAはSerial ATA International Organizationの未登録の商標です。その他、本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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