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IDC Japan、2012年の国内サーバー市場動向を発表

2013-03-07

2012年 国内サーバー市場動向を発表

 ・2012年の市場規模は、前年比5.1%減の4,453億円。好調なメインフレームにより小幅な縮小に収まる
 ・出荷台数は、前年比12.0%減の55万台。前年出荷の「京」の反動から大幅減
 ・富士通が6年連続の首位。メインフレームとx86サーバーが堅調


 IT専門調査会社IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03−3556−4760)は、2012年通年の国内サーバー市場動向を発表しました。これによると、2012年の国内サーバー市場規模は、前年から5.1%減少し、4,453億円でした(図1)。また、出荷台数は、前年から12.0%減少し、55万台でした。

 2012年の国内サーバー市場は、メインフレームが好調でした。国内メインフレーム市場は、2008年以来、4年ぶりにプラス成長を達成しました。特に、金融業向けには、多数の大型案件がありました。メインフレーム出荷額の50%以上が金融業向けの出荷でした。また、国内x86サーバー市場は、小幅ながら3年連続のプラス成長でした。しかしながら、x86サーバーの出荷台数は、前年に引き続き小幅なマイナス成長でした。内蔵メモリーや内蔵ハードディスクの増加により、x86サーバーの平均単価が上昇し、出荷台数の減少に対して、出荷額では増加する結果となりました。

 IDC Japan サーバー リサーチマネージャーの都築 裕之は「2012年の国内サーバー市場は、金融業を中心としたメインフレームの大型更新が集中した。金融業では、実績に証明されたメインフレームの高い信頼性が評価されている。そのため、メインフレーム市場における金融業向けの出荷構成比は年々増加する傾向を示している。一方、2012年の国内x86サーバー市場では、出荷台数が2年連続で小幅に減少した。サーバー仮想化やクラウド導入の拡大により、サーバー集約傾向が表れてきている。2009年の世界的金融危機を契機として、国内におけるx86サーバーの稼働台数は、減少に転じており、今後クラウドの採用が広がることにより、サーバー集約傾向が強くなると考えられる」と説明しています。

 ベンダー別では、富士通が6年連続で首位を獲得しました(図2)。x86サーバーとメインフレームの出荷額は、前年から増加しましたが、前年に出荷したRISCサーバー「京」の反動のため、2012年の総出荷額はマイナス成長でした。2位は、IBMでした。2010年〜2011年はプラス成長でしたが、2012年はx86サーバーとRISCサーバーがふるわず、マイナス成長となりました。3位のNECは、前年の4位から順位を上げました。メインフレームとx86サーバーが好調でした。メインフレームは、官公庁、製造業、流通業向けに大型案件がありました。また、x86サーバーでは、通信業向けに大型案件がありました。4位のHPは、前年3位から順位を下げました。IA64サーバーが、前年から二桁のマイナス成長でした。5位の日立製作所は、前年から4.3ポイントのシェアを上げました。日立製作所としては、2000年以降で最大のシェアを獲得しました。メインフレームとRISCサーバーが前年から大幅増でした。メインフレームは、金融業向けに多数の大型案件がありました。また、RISCサーバーは、金融業と官公庁向けに大型案件がありました。

 一方、出荷台数では、前年に引き続き、富士通が1位を獲得しました。「京」の残数と「京」の量産機であるPRIMEHPC FX10の出荷がありました。また、x86サーバーの出荷台数シェアが前年から1.5ポイント上昇したことが貢献しました。2位は、NECでした。以下は、HP、デル、IBMでした。前年と同じ順位でした。

 同時にIDC Japanは、2012年第4四半期(10〜12月)の国内サーバー市場動向を発表しました。これによると、2012年第4四半期のサーバー出荷額は1,044億円で、前年同期比から1.3%増加しました。製品別では、メインフレームが前年同期比で2桁のプラス成長でした。金融業向けに複数の大型案件がありました。また、x86サーバーは、出荷額では前年同期から小幅に増加しましたが、出荷台数ではマイナス成長でした。一方、IA64サーバーとRISCサーバーは二桁のマイナス成長でふるいませんでした。

 ベンダー別では、富士通が、4四半期連続で、首位を獲得しました(図3)。メインフレームとx86サーバーがプラス成長でした。メインフレームは、金融業向けに大型案件がありました。また、x86サーバーは、ヘルスケア、官公庁向けにまとまった出荷がありました。2位以降は順に、IBM、NEC、日立製作所、HPの順でした。前四半期から、IBMとNECの順位が入れ替わりました。上位5社で、前年同期から出荷金額を増やしたのは、富士通、NEC、日立製作所の3社でした。

 今回の発表はIDCが発行する「国内サーバー市場 2012年第4四半期の分析」(J13220401/J13220301)にその詳細が報告されています。


【詳細についてはIDC Japanへお問い合わせください】

 *参考資料は添付の関連資料を参照


<IDC社 概要>
 International Data Corporation(IDC)は、ITおよび通信分野に関する調査・分析、アドバイザリーサービス、イベントを提供するグローバル企業です。49年にわたり、IDCは、世界中の企業経営者、IT専門家、機関投資家に、テクノロジー導入や経営戦略策定などの意思決定を行う上で不可欠な、客観的な情報やコンサルティングを提供してきました。
 現在、110か国以上を対象として、1,000人を超えるアナリストが、世界規模、地域別、国別での市場動向の調査・分析および市場予測を行っています。
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 Tel:03−3556−4761 Fax:03−3556−4771
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