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ソニー、スマホなどモバイル機器向けGNSS(全地球衛星測位システム)受信LSIを商品化
業界最小(※1) 10mW(※2)の低消費電力を実現
スマートフォンなどモバイル機器向けGNSS(全地球衛星測位システム)受信LSIを商品化
− 屋内外でシームレスに高精度な位置測定を実現するセンサーフュージョン機能を内蔵 −
*商品画像は添付の関連資料を参照
ソニーは、業界最小(※1)10mW(※2)の低消費電力を実現したモバイル機器向けGNSS(全地球衛星測位システム)受信LSI 2モデルおよびGNSS受信モジュール1モデルを商品化し、6月から順次出荷します。
型 名 :GNSS受信LSI『CXD5600GF』
出荷時期(予定) :2013年6月
サンプル価格(税込み):1,000円
型 名 :GNSS受信LSI『CXD5601GG』(フラッシュメモリー搭載)
出荷時期(予定) :2013年9月
サンプル価格(税込み):1,500円
型 名 :GNSS受信モジュール『CXD5430』(フラッシュメモリーと周辺部品搭載)
出荷時期(予定) :2013年7月
サンプル価格(税込み):3,000円
「位置情報」は、スマートフォン向けのアプリケーションなどにおいて幅広く活用されており、その測定機能は日常生活やコミュニケーションに欠かせないものとなってきています。例えば、目的地まで道案内するナビゲーションや旅先から位置情報とともに写真を投稿できるソーシャルネットワークサービス、また移動した軌跡を残せる地図ソフトなど、スマートフォンやタブレット、デジタルカメラなど様々な機器で位置の測定機能が便利に使われています。
一方、モバイル機器の場合、位置測定機能に伴う電力消費がバッテリー駆動時間に影響するため、常時使用できずにユーザーが必要時にその都度起動しなければならないことや、屋内では位置を測定できないこと等の課題もあります。
ソニーは、チューナーなどの開発で培ってきた技術やノウハウを生かし、独自の高周波アナログ回路技術とデジタル信号処理回路を新たに開発しました。高周波アナログ回路では、専用の低消費電力ADコンバータや低雑音増幅器、位相同期回路(PLL)などを開発し、デジタル信号処理回路では、機能ブロックごとに電源とクロックの制御を最適化する設計技術などを採用しました。これにより、従来、高周波アナログ回路だけで10mWを超えていた消費電力をGNSS受信LSIとして、業界最小の10mWに抑えました。
さらに、スマートフォンに搭載されている加速度センサーやジャイロセンサー、地磁気センサーなど複数のセンサーからの情報を組み合わせて演算処理することで、高精度な位置測定を可能にするセンサーフュージョン機能を内蔵し、衛星信号の受信だけでは位置の測定が難しい屋内などの環境下でも、高い精度で測位できる自律航法(デッドレコニング)を実現しています。
測位方式は、人工衛星を利用したGNSSであるGPS(全地球衛星測位システム)、GLONASS(全地球衛星測位システム)、QZSS(準天頂衛星システム)、SBAS(静止衛星型衛星航法補強システム)に加えて、IMES(屋内測位システム)の5種類に対応しています。
ソニーは、低消費電力と屋内外を問わない高精度な位置の測定ができる本製品をスマートフォンやタブレットに加え、デジタルカメラやカーナビゲーション、腕時計など様々な機器への採用を目指して市場導入を図ります。
また本製品の低消費電力は、搭載製品の位置測定機能の常時使用を可能とするため、新たな商品開発やサービスの可能性を拡げていきます。
※1:2013年2月21日 広報発表時点
※2:GPSの衛星信号を連続で受信している場合
*測位システムとGNSS受信LSIのイメージ図は添付の関連資料「参考画像」を参照
■主な特長
1.業界最小(※1) 10mW(※2)の低消費電力を実現
高周波アナログ回路では、専用の低消費電力ADコンバータや低雑音増幅器、位相同期回路(PLL)などを開発し、デジタル信号処理回路では、機能ブロックごとに電源とクロックの制御を最適化する設計技術などを採用しました。例えば、衛星追尾中は必要な機能ブロックのみを動作させ、それ以外の部分は入力クロックの停止や電源遮断を行うことによって平均消費電力を低減します。これらの技術により、低ノイズでありながら、10mWまで電力を削減し、低消費電力と高感度を両立しました。
2.屋内外でもシームレスに高精度な位置測定を実現するセンサーフュージョン機能を搭載
センサーフュージョン機能は、スマートフォンに搭載されている加速度センサーやジャイロセンサー、地磁気センサーなど複数のセンサーからの情報を組み合わせて演算処理することで高精度な位置を測定します。
従来、モバイル機器のホストCPUに各々のセンサードライバーを搭載する必要がありました。本製品は、各々のセンサーを制御する機能を内蔵しているため、ホストCPUにはセンサードライバーが必要なく、モバイル機器メーカーのセンサーフュージョン機能の開発が容易になります。
*イメージ図は添付の関連資料「参考画像2」を参照
3.5種類の測位システムに対応し、位置測定の精度が向上
同時に複数の測位システムを利用できるため、位置測定の精度が向上しました。
*主な仕様は添付の関連資料を参照
※記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。