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富士経済、セルフフェイスケアの国内市場の調査結果を発表
顔用の化粧品、一般用医薬品、美容機器・器具、化粧雑貨
セルフフェイスケアの国内市場を調査
− 2012年見込(前年比) −
セルフフェイスケア市場:1兆9,516億円(0.3%増) 市場の9割を占める化粧品が復調
⇒シワ・ハリ対策:5,002億円(2.3%増) 化粧品が伸長、美容機器・器具も下げ止まり
⇒オーガニック素材由来成分(化粧品):159億円(6.7%増) 海外に加え国内ブランドも増加
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 阿部 界)は、2012年10月から12月にかけて、化粧品、一般用医薬品(外用)、美容機器・器具、化粧雑貨の各領域において、顔用商品を"セルフフェイスケア"と定義し、国内市場を調査した。
その結果を報告書「セルフフェイスケアトレンドデータ 2012−2013」にまとめた。
この調査では、セルフフェイスケア対象商品をその領域を問わず「シワ・ハリ対策」「シミ・シバカス対策」といったコンセプト別に分類し、各市場の現状と今後の展望を分析した。さらに、化粧品については、「ヒアルロン酸」「コラーゲン」といった成分別にも分析を行った。
<調査結果の概要>
〔商品領域/2011年/2012年見込、前年比〕
*表資料は添付の関連資料「添付資料」を参照
セルフフェイスケア市場は、2011年に前年比0.7%減の1兆9,466億円となった。東日本大震災の影響を受けて市場の9割以上を占める化粧品が落ち込み、全体の縮小に繋がった。
2012年は、化粧品の復調に加え、化粧品以外の商品領域においてもプラスとなることから、前年比0.3%増の1兆9,516億円が見込まれる。
1.化粧品
2011年の化粧品市場は、震災後に通販チャネル展開企業がインフォマーシャルやメールマガジンなどの発信を自粛したことなどを要因に、前年比0.8%減となった。
2012年は、通販の実績が回復していることから前年比0.2%増が見込まれる。しかし、マルチパーパスゲルやBBクリームといった複数品目の機能を併せ持つ商品が好調なことや、低価格セルフブランドへ需要シフトしていることから、市場規模としては2010年の水準に届かない見通しである。
成分別に見ると、上位を占めているのはヒアルロン酸とコラーゲンであり、いずれもアンチエイジング訴求のスキンケアを中心に配合されている。好調なマルチパーパスゲルやBBクリームへの配合も進んでいる。既存ブランドと差別化を図るためにアンチエイジングを訴求した新商品投入が相次いでいることで、この2成分の存在感が増している。
2.一般用医薬品
一般用医薬品市場は4商品領域中で最も規模が小さいものの、近年プラスを維持している。
2010年は、有効成分が日本皮膚科学会の推奨度Aとされた「リアップ」(大正製薬)が牽引して前年比8.9%増となった。2011年から2012年にかけては、荒れ肌対策の皮膚治療薬「IHADA」(資生堂薬品)や頭皮湿疹用薬「メンソレータム メディクイックH」(ロート製薬)など、新たな訴求を行った商品が相次いで投入されていることが、一般用医薬品市場の拡大に繋がっている。
3.美容機器・器具
美容機器・器具市場は、エステサービスなどの自粛と家庭でのセルフケア意識の高まりを背景に、2009年に前年比26.2%増と急拡大した。しかし、ムック本に添付して販売する手法の広がりと共に低価格化・一般化も進み、2011年は前年比4.5%減となった。
地デジ化や家電エコポイント制度終了後の商材として家電メーカーや家電量販店が"美容家電"への注力度を高めていることに加え、大手メーカーの同分野への本格参入が相次いでいることから、2012年は反転が見込まれる。
4.化粧雑貨
化粧雑貨市場は、二重まぶた用化粧品が堅調なことに加え、より目元を強調したメイクアップがトレンドとなりアイラッシュの需要が急増したことで、2010年以降拡大が続いている。
アイラッシュの需要は飽和してきており市場全体の拡大幅は縮小しているものの、熊野筆に代表される高級フェイスブラシが、2011年にサッカー日本女子代表へ国民栄誉賞の副賞として贈呈されたことで注目され需要を獲得しており、市場を下支えするとみられる。
※以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照