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アステラス製薬、FDAから「エルロチニブ」の承認申請受領通知受ける
アステラス製薬 HER1/EGFRチロシンキナーゼ阻害剤タルセバ(R)
米国FDAからの承認申請受領通知に関するお知らせ
アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、米国子会社であるアステラス ファーマ US, Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック)とジェネンテック社(英名:Genentech)が米国で共同販促をするHER1/EGFRチロシンキナーゼ阻害剤タルセバ(R)(一般名:エルロチニブ)について、米国食品医薬品局(FDA)から、EGFR遺伝子変異を有する局所進行性又は転移性の非小細胞肺がんに対する一次治療の追加適応症での販売許可申請を受領した旨の通知を受けましたので、お知らせします。本申請には優先審査が適応され、審査終了は2013年第2四半期の見込みです。ロシュ・モレキュラー・ダイアグノスティックス社によって開発されたコンパニオン診断薬(cobas(R) EGFR Mutation Test)の申請についても、FDAへ提出されています。
欧米では肺がん患者の10人に1人(約10%)、アジアでは10人に3人(約30%)がEGFR遺伝子変異を有すると推定されています。
2012年11月にFDAに提出していた本申請は、EGFR遺伝子変異を有する進行性の非小細胞肺がん患者を対象に実施した、タルセバとプラチナベースの化学療法の一次治療としての有用性を比較する無作為化比較国際共同第III相試験(EURTAC試験)の結果に基づいています。
<EURTAC試験について>
・EURTAC(European Randomised Trial of Tarceva vs. Chemotherapy)試験は、スペイン肺がんグループ(SLCG:Spanish Lung Cancer Group)によって計画・出資され、スペイン、フランス、イタリアでロシュ社の協力のもと実施されました。
・2007年2月から2011年1月にかけて、174名の患者(主に白人)がタルセバ群又はプラチナベース化学療法群のいずれかに、無作為に割り付けられました。主要評価項目には、治験担当医師の評価による無増悪生存期間(progression-free survival、以下「PFS」)を設定しました。
以 上
<肺がんにおけるEGFRについて>
EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)は、細胞膜に存在するタンパク質です。上皮増殖因子(EGF)は、細胞の外側にあるEGFRの一部に結合します。因子の結合によってEGFRが活性化され、それが細胞内の複雑なシグナル伝達経路の引き金となり、細胞増殖や分裂の加速および転移などを引き起こします。一部の非小細胞肺がんでは、EGFRに遺伝子の変異があり、その変異はEGFRの活性が高まるようにEGFRの構造を変化させます。