ルネサスエスピードライバ、RAM内蔵の高精細LTPSパネル用液晶ドライバ「R６３４１７」を発売

RAM内蔵　超高精細LTPSパネル対応　Full　HD液晶ドライバ　「R６３４１７」を発売
〜　低消費電力、高画質を追求したスマートフォンに最適な高精細、高機能LTPS液晶ドライバ　〜



　株式会社ルネサスエスピードライバ（代表取締役社長：横田　善和、以下RSP）は、このたび、スマートフォンに最適なRAM内蔵　高精細LTPS（Low−Temperature　Poly　Silicon）パネル用液晶ドライバ「R６３４１７」を製品化し、サンプル出荷を開始いたしました。


＜背景＞
　近年のスマートフォン市場は拡大の一途をたどっており、ディスプレイの大型化、高画質化、高精細化が進んでいます。RSPでは、すでにFull　HD　RAMレス液晶ドライバICとしてデファクトスタンダードとなりつつある「R６３３１１」を開発、量産しています。本製品「R６３４１７」は、RSP独自の高性能画像圧縮技術により、システム電力削減に不可欠なフレームメモリRAMを通常の１／３のデータ容量で内蔵しています。これら技術により、コストパフォーマンスの高い次世代Full　HD液晶ドライバICを実現しています。
　またRSPの低消費電力化技術により、バックライトの電力を従来品と比べて、平均で６０％削減を実現し、バッテリーの消耗を大幅に抑えられ、カラーエンハンスメント（彩度拡張）機能によりOLEDに匹敵する、色鮮やかな画質を表現する事が可能となります。更に最新画像IP技術　SRE（Sunlight−Readability−Enhancement）機能の搭載により、屋外使用時での高精細ディスプレイの視認性を上げる事が出来ます。


＜特長＞
　「R６３４１７」製品の主な特長は以下の通りです。

　（１）幅広い解像度、パネル仕様に対応
　　　「R６３４１７」はお客様のニーズに応え、幅広い解像度に対応可能です。代表的な対応可能解像度は（表１）の通りです。

　（２）Full　HDデファクトスタンダードの更なる強化
　　　「R６３４１７」は、すでにFull　HD液晶ドライバICのデファクトスタンダードになりつつある「R６３３１１」の次世代RAM内蔵品となります。「R６３４１７」は、R６３３１１のFull　HD液晶ドライバICの実績を継承し、更にRAM内蔵、画像IP機能を強化しております。また、R６３３１１とPAD端子のX方向座標を同一にしており、R６３３１１と共通ガラス、共通FPCの使用が可能になります。最大限R６３３１１での開発資源をリユースして液晶モジュールの開発が可能となります。

　（３）高性能１／３データ圧縮RAM、ハイスピードインタフェイス１Gbps／Laneの搭載
　　　「R６３４１７」は、システム電力削減に必要不可欠なフレームメモリRAMを搭載しています。更にRSP独自の高性能画像圧縮技術により、内蔵RAM容量を通常の１／３に抑えることが可能になります。高い圧縮技術と、高画質の両立により、Full　HD液晶ドライバICとして高いコストパフォーマンスを実現しています。更にハイスピードインタフェイス　MIPI−DSIの性能を１Gbps／Laneに対応することで、ハイエンドFull　HDにおいてシステムトータルでの低電力化が可能となります。

　（４）長時間バッテリー動作をサポートする「Real　Time　Scaling」搭載
　　　携帯機器では、バッテリーでの長時間動作は重要な課題です。「R６３４１７」では、システムトータルでの多様な電力マネージメントをサポートするために、スケーリング機能「Real　Time　Scaling」を搭載いたします。
　　　「Real　Time　Scaling」機能により、システムトータルでデータ処理量を１／４にすることが可能になり、システム電力の削減をサポートいたします。

　（５）低消費電力技術によりバックライト電力を６０％削減
　　　「R６３４１７」は表示画像データを解析・演算してバックライトの電力（輝度）を自動的に調整できるCABC（Content　Adaptive　Brightness　Control）機能を搭載しております。この機能により、バックライト電力を平均で６０％削減することが可能です。またカラーエンハンスメント機能を搭載している為、低色域パネルで透過率を高め、バックライト数を減らしても、原画並みの彩度に拡張可能です。
　　　即ちCABCとカラーエンハンスメントを同時に使用することで、色鮮やかな画質維持しながらバックライト電力を平均で６０％削減することが可能です。バックライト電力は液晶モジュールの約８０％を占めている為、セットとして大幅に電力を削減でき、バッテリー消耗を抑え長時間使用が可能となります。

　（６）強外光下における視認性向上
　　　「R６３４１７」は最新画像IP技術　SRE（Sunlight−Readability−Enhancement）機能の搭載により、屋外使用時での高精細ディスプレイの視認性を上げる事が出来ます。CABC（Content　Adaptive　Brightness　Control）機能との併用により、画像毎にヒストグラム解析を行い、その画像に適したコントラスト調整及びバックライト制御を行うためシームレスで高品位な画像が表示できます。