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東芝、韓国Hanrim社と無線給電システム向けIC開発で協業
無線給電システム用ICの開発で協業
Qi規格のワイヤレスパワーシステムでHanrim社と合意
当社は、スマートフォンや携帯電話などの携帯機器向けとしてWPC(*1)(Wireless Power Consortium)が提唱するQi規格(*2)のローパワー分野において、韓国のHanrim Postech LLC社(以下、Hanrim社)と無線給電システム向けICの開発で協業することに、このほど合意しました。
当社がICの開発・生産を、Hanrim社が無線給電システムのモジュールの提案を行うことで、ユーザが必要とする非接触充電システムの普及を促進する活動を今月から開始します。
近年、スマートフォンの普及とともに、その充電方法はACアダプタやUSBを使ったケーブルから一新し、非接触充電システムへ移行しつつあります。1日におけるスマートフォンの利用時間が従来と比べ長くなり、充電回数が日に2回以上に増加しているため、現状では常に充電するためのケーブルが必要です。ケーブルレス化が実現できれば、ケーブルを持ち歩く必要はなくなります。
また当社は、Hanrim社が持つ非接触充電システムのノウハウを活用し、Qi規格に準拠した送電側ICと受電側ICの2つの製品を開発し、今月からサンプル出荷を開始します。
*1:WPC
Wireless Power Consortiumは137社(2012年12月時点)のメーカーが加盟する非接触誘電に関するコンソーシアム。各社の送電システムと受電システムの互換性があることで、世界の非接触誘電システムのデファクトスタンダードになりつつある。
非接触充電システム対応のための無線給電用IC開発を目的として、当社は2012年2月からWPCレギュラーメンバーとして活動中であり、Hanrim社も同メンバーとして参画している。
*2:Qi規格
電磁誘導方式で最大5Wの低電力向けに対応
<製品の概要>
品 番 サンプル時期 量産時期 備 考
TB6865FG 2012年12月 2013年1月 Qi規格ver1.0対応
TB6860WBG 2012年12月 2013年1月 Qi規格ver1.0対応
<製品の主な特長>
1.WPCが提唱するQi規格を採用
本製品はQi規格ver1.0に対応しています。
2.給電/ 充電モードは内蔵するDC−DCコンバータで
受電側であるTB6860WBGは電圧出力のためにDC−DCコンバータ回路を採用しています。バッテリーの急速充電に必要な電流容量を最大1,200mAで効率よく出力することが可能です。
3.バッテリー充電機能も搭載
TB6860WBGは既存のスマートフォンプラットフォームが持つ充電の仕組みに電源供給する給電モードに加え、バッテリーへ直接充電可能な充電モードを搭載しています。携帯機器に内蔵されるバッテリーパック内に非接触充電を搭載する際、TB6860WBGを採用することで充電専用ICが不要になり、スペース面・コスト面にも有利です。各社バッテリーセルが持つ固有の充電プロファイルも内蔵するレジスタ設定で変更可能です。
4.2台のセットを同時充電可能
TB6865FGは1つのICで2台同時に充電できる2デバイスをサポートしています。Qiマークの付いているスマートフォンの充電している状態で、もう片方の空いた送電パッドにQiマークの付いたデジタルスチルカメラやゲーム機などのモバイル機器を同時に充電することが出来ます。それぞれの専用ケーブルを用意する手間がなく、簡単に同じ充電パッドでQiマークの付いた携帯機器の充電が可能です。
<製品の主な仕様>
※添付の関連資料を参照
製品の詳細はホームページをご覧ください。
http://www.semicon.toshiba.co.jp/product/linear/selection/powersupply/wpc/
<お客様からの製品に関するお問い合わせ先>
ミックスシグナルLSI営業推進担当 Tel:044−548−2821