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MM総研、2012年度上期国内タブレット端末出荷概況を発表
2012年度上期国内タブレット端末出荷概況
■2012年度上期タブレット出荷台数は前年同期比82.1%増の193万台
■Appleが118万台でメーカー別・OS別シェア61.1%で首位をキープ
■回線モデル:Wi−Fiモデル比率は47.2%:52.8%でWi−Fiが若干多い
■2012年度通期では「モバイルタブレット(手のひらタブレット)」が拡大へ
MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は12月5日、2012年度上期(12年4月〜9月)の国内タブレット端末の出荷状況を発表した。出荷台数は前年同期比82.1%増の193万台となった。MM総研が調査を開始した2010年度上期以降の半期別出荷台数は、上期・下期とも連続で毎回最高記録を更新している。
◆メーカー別・OS別出荷台数はAppleが118万台(シェア61.1%)で首位
メーカー別台数・シェアではAppleが118万台でシェア61.1%となり1位を獲得。2位は富士通で22.2万台(シェア11.5%)、3位はNECの14.1万台(シェア7.3%)だった。以下、4位Acerの6.6万台(3.4%)。5位ソニーの6.3万台(3.3%)、6位東芝の6.2万台(3.2%)、7位ASUSの6万台(3.1%)の順(データ1)。
OS別出荷台数はAppleが発売するiPadのiOSが118万台でシェア61.1%に対し、Androidが75万台でシェア38.9%となった。
調査ではWindowsOSを搭載したスレート型PCやコンパーチブル形タブレットPCを対象にしていない。ただ、10月にリリースされたWindows8やWindows RTといった、タッチパネルにも対応したWindowsOS搭載のタブレット型製品については、一部の製品は今後の出荷台数調査に含める予定。
◆回線モデルとWi−Fiモデル比率はWi−Fiモデルが52.8%で若干多い
キャリアの通信回線(3GやLTE)を搭載した回線モデルとWi−Fi通信のみを可能とするWi−Fiモデル別に見ると、回線モデルが91万台(シェア47.2%)、Wi−Fiモデルが102万台(シェア52.8%)となった。回線モデルはソフトバンクのiPadシリーズに加えて、NTTドコモの富士通「ARROWS Tab(F−10D)」やNOTTV(ノッティーヴィー)に対応したNEC製「MEDIAS TAB N−06D」が好調だった。
◆今後は7インチ台未満の「モバイルタブレット(手のひらタブレット)」が拡大
画面サイズが約10インチで自宅での利用が中心となる傾向がある「ホームタブレット」は172万台(シェア89.1%)となった。一方、画面サイズ7インチ台以下で片手での操作が簡単で、屋外での利用も多い「モバイルタブレット(手のひらタブレット)」は21万台(シェア10.9%)となった。
2012年度下期は既に発売されている「Nexus7」に加え、ソフトバンクモバイル、auからもセルラー(回線)モデルの取り扱いが開始される「iPad mini」や「第4世代iPad」、アマゾン「Kindle Fire」「Kindle Fire HD」といった7インチ台未満の製品を中心としたブレットが多数登場している。2012年度上期には10.9%に留まった「モバイルタブレット(手のひらタブレット)」が今後のタブレット端末市場の底上げに貢献する。MM総研では、2012年度通期出荷台数を450万台(前年度比61.9%増)と予測している。
【タブレット端末の定義】以下を条件としてMM総研による分類(2012年12月現在)
(1)Wi−FiもしくはWi−Fi+3G(以上)の通信機能を搭載
(2)動画・音楽・電子書籍などのコンテンツを利用できるマルチメディア機能を搭載
(3)7インチ以上のディスプレイを搭載
(4)スマートフォン同様のiOSやAndroidOSを搭載(Windowsは2012年度下期以降はタッチスクリーンに最適化されたWindows8やWindows RT製品も一部含まれる)
「ホームタブレット」・・・画面サイズ8インチ以上(約10インチが多い)
「モバイルタブレット(手のひらタブレット)」・・・画面サイズ7インチ台以下(7インチ台以下の2画面端末を含む)
【データ1】2012年度上期タブレット端末のメーカー別出荷台数・シェア
*添付の関連資料「参考資料」を参照