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三菱レイヨン、ゴルフシャフト事業と炭素繊維中間基材事業強化で米国Aldila社を買収
米国Aldila社の買収について
三菱レイヨン株式会社(本社:東京都千代田区、社長:越智仁、以下「当社」)は、このたびゴルフシャフト事業及び炭素繊維中間基材事業(プリプレグ)のグローバルな強化拡大を図るため、米国Aldila,Inc.(以下「Aldila社」)の買収を目的とする「合併契約書」を締結しました。
12月下旬に開催予定のAldila社株主総会決議、及び米国において必要となる関係当局の承認等の基本的な取引完了条件を満たすことを条件として、当社が米国に設立した子会社(SPC)とAldila社が、Aldila社を存続会社とする合併を行うことにより、同社は当社の100%グループ会社となる予定です。
Aldila社は1972年に創業、炭素繊維製ゴルフシャフトのパイオニアとして世界最大のゴルフ市場である米国で最も認知されたメーカーであり、米国内最大手の一社です。またプリプレグからの一貫生産を通じ、設計能力、品質・性能、コストにおいて高い競争力を保持しています。
一方当社も炭素繊維複合材料事業の一環として1976年にゴルフシャフトの開発に着手して以来、炭素繊維に遡る材料開発力、高度な製品加工・品質管理技術に裏付けられた高品質製品を市場に提供し続けています。現在では《Diamana》に代表されるブランドシャフトメーカーの地位を得ており、その品質は数多くのトッププレーヤーからの支持を受けています。
【本買収の意義】
今回の買収により、世界有数のプレミアムブランドである《Aldila》と、当社ブランド《Diamana》、《FUBUKI》、《BASSARA》とのシナジー効果が大いに期待されます。両社とも材料からの一貫生産の強みを活かし、北米における炭素繊維製ゴルフシャフトの拡販を目指すことにより事業の一層の拡大強化、グローバル化を推進します。
また、Aldila社のプリプレグ事業獲得により、既に活発な事業を展開しているグループ会社Newport社とともに、北米における炭素繊維中間基材事業の拡幅を図ります。
【Aldila社について】
社名:Aldila,Inc.(OTCQX市場に上場)
所在地:14145 Danielson Street,Suite B Poway,CA 92064
創立:1972年
代表者:Peter R.Mathewson(CEO)
事業内容:プリプレグ、炭素繊維製ゴルフシャフト、アーチェリー製品の製造販売
売上高:48百万米ドル(2011年12月期)
拠点:米国カリフォルニア州(本社及びプリプレグ製造)
ベトナムホーチミン市(ゴルフシャフト及びアーチェリー製品製造)
※プリプレグについて
炭素繊維を用いた代表的な中間基材のひとつで、炭素繊維を横に並べてエポキシ樹脂を均一に含浸させたシート。航空機用途やゴルフシャフト等のスポーツ・レジャー製品で長年の使用実績を持つが、最近は自動車部材や風力発電翼部材への適用例が広がっている。