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カネボウ化粧品など、「光老化」による真皮組織変化の進行度を評価する客観的な指標を確立

2012-12-08

UVAによる光老化皮膚に関する新知見
 [1]光老化の初期段階では真皮深部でエラスチンの変質が起こる
 [2]新規光老化マーカー「COMP」の発見



 カネボウ化粧品・価値創成研究所は、東海大学医学部皮膚科学・形成外科学・生体防御学と共同で、紫外線による皮膚の老化についての研究を進める中で、"光老化"による真皮組織変化の進行度(重症度)を評価する客観的な指標となる"光老化組織ステージ"を確立しました。"光老化組織ステージ"は、目視でのシワスコアと有意に相関することも確認。さらに指標作成の過程で、光老化の初期段階において真皮の深部でエラスチンの異常が生じることを初めて明らかにしました。
 また今回、この"光老化組織ステージ"を応用した研究の第一弾として、コラーゲンの形成を促進するタンパク質のひとつCOMP(cartilage oligomeric matrix protein)が、光老化進行とともに増加することを発見。光老化ダメージを識別するマーカーとなる可能性を見出しました。
 皮膚の光老化進行を客観的に評価することで、UVAが光老化に及ぼす影響が無視できないものであることを改めて明らかにした本知見をいかし、カネボウ化粧品では、UVAを効果的に防ぐ商品や光老化に対応する商品の開発を進めていきます。
 なお、これらの研究成果は、12月7〜9日に開催される「日本研究皮膚科学会第37回年次学術大会・総会」にて発表する予定です。


<光老化とは>
 老化には、生理的要因による"自然老化"に加え、環境要因による老化があります。中でも紫外線は、自然老化の進行を加速させ、より深刻なシミやシワを引きおこすなど、皮膚に大きな影響を及ぼします。そのため、紫外線を長期間浴びることにより進行する老化は、自然老化とは区別され"光老化"と呼ばれます。
 光老化では主にシミが増えて肌の色がくすんだり、弾力性やハリが低下して深いシワが形成されます。このとき、特に皮膚内部の真皮ではコラーゲンやエラスチンの変質といった顕著なダメージが生じていることはわかっていたものの、ダメージが真皮のどこで生じるのか、その変化がどのように進行するのかについては解明されていませんでした。
 そこでカネボウ化粧品と東海大学の研究グループでは、紫外線による皮膚への影響と真皮組織変化との関係性を調べるため、各組織の段階的変化を示す指標の作成に着手しました。


<真皮の構成要素のダメージ進行と"光老化組織ステージ"の確立>
 研究グループでは、光老化皮膚の組織構造を様々な視点で詳細に観察してきました。今回、真皮の構成要素であるエラスチン、コラーゲン、デコリン(コラーゲンの線維の太さやコラーゲン同士の間隔を調節する分子)を同時に評価した結果、これら真皮細胞外マトリクスの変質具合を6つの段階に分類できることを確認しました。これを"光老化組織ステージ"と名づけ、光老化による真皮組織変化の進行度(重症度)を表す指標として確立。これにより、紫外線を浴びることで起こる真皮細胞外マトリクスの変化を客観的に評価できるようになりました。


※以下、リリース詳細は添付の関連資料を参照

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タンパク質 東海大学 医学部 有意

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