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アンリツ、高純度の試験信号出力を実現したアナログ信号発生器を販売開始

2012-11-27

信号発生器のラインアップ拡充

1台でアナログ/デジタル狭帯域無線機器の試験信号出力を実現
アナログ信号発生器 MG3740Aの販売を開始


 アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、信号発生器のラインアップを拡充。新たに、アナログ信号発生器MG3740Aの販売を2012年11月21日から開始いたします。

 MG3740Aは、防災無線や警察・消防、タクシーなどの公共/業務用分野で利用されている狭帯域[※1]アナログ無線機器の性能評価で必要となる試験信号を出力できる信号発生器です。

 今回開発したMG3740Aは、従来から提供していたシンセサイズド信号発生器MG3641A/MG3642Aの代替機種です。

 MG3740Aは、狭帯域アナログ無線通信機器の評価で重視されているSSB位相雑音性能[※2]において、MG3641A/MG3642A同様、業界最高レベルの性能を有しており、高純度の試験信号を出力できます。

 また、併せて開発したデジタル変調[※3]機能オプションを搭載することにより、デジタル変調信号の出力も可能。1台のMG3740Aで、アナログ通信/デジタル通信双方に対応したデュアルモード狭帯域無線機器の評価用試験信号を出力できます。

 さらに、MG3740Aはオプションにより2ポート出力モデル構成も可能。アナログ無線機器の規格で要求されている希望波[※4]と妨害波[※5]を用いた試験や2つの試験信号が必要とされるアンプ[※6]の相互変調特性[※7]評価などが1台のMG3740Aで対応できます。

 アンリツは今回、アナログ通信/デジタル通信双方に対応できるMG3740Aの販売を開始することにより、狭帯域公共・業務用無線システムの円滑な運用に貢献いたします。


[開発の背景]
 狭帯域アナログ無線機器は、長年にわたり防災無線や警察・消防、タクシーなどさまざまな公共・業務用分野で使用されており、性能評価の信号源となる信号発生器の継続的な置き換え・更新需要が見込まれています。
 また、デジタル通信技術の普及により、上記無線機器では、アナログ/デジタル双方に対応したデュアルモード機器の採用も拡大しています。
 このため、この分野で使用される信号発生器は、高純度の試験信号を出力できるSSB位相雑音性能に加え、デジタル対応も要求されています。
 そこでアンリツは従来から提供してきたシンセサイズド信号発生器MG364xAの代替機種として、新たにMG3740Aを開発しました。
 MG3740Aは、MG364xA同様、業界最高レベルのSSB位相雑音性能を有するとともに、オプション追加により、デジタル変調信号の出力を可能としています。これにより、1台の信号発生器で、アナログ通信/デジタル通信に対応した狭帯域デュアルモード無線機器の試験信号源として利用できます。


[製品概要]
 アナログ信号発生器 MG3740Aは、公共・業務用狭帯域アナログ無線機器の性能評価で必要とされる試験信号を出力できる信号発生器です。
 試験信号の純度の指標となるSSB位相雑音性能は、−140dBc/Hz[※8]を実現しており、狭帯域アナログ無線機器の信号源としては業界最高レベルの性能を有しています。MG3740Aに、併せて開発したオプションである「デジタル変調機能」を追加することで、デジタル変調信号の出力が可能となり、デジタル方式とのデュアルモードとなっているアナログ無線機器用の試験信号が1台のMG3740Aで出力できます。
 また、MG3740Aは、オプションで最大2セットの試験信号出力ポートを搭載できます。これにより、1台のMG3740Aで2つの試験信号を出力することができます。


[主な特長]
■狭帯域アナログ無線機器の評価に適した試験信号の出力が可能
 アナログ無線機器の性能評価では、信号発生器のSSB位相雑音性能が測定結果に影響します。MG3740Aは、−140dBc/Hz(公称値、中心周波数[※9]:100MHz、オフセット周波数[※10]:20kHz)というSSB位相雑音性能を実現しています。また、アナログ無線機器の規格で要求されているアナログ変調信号も標準で出力でき、公共・業務用狭帯域アナログ無線通信機器の評価用信号源として最適です。

■デジタル変調信号発生器への拡張が可能
 MG3740Aは、アナログ無線機器の評価用信号源として動作しますが、オプションで「デジタル変調機能」を搭載できます。これにより、アナログ試験信号に加え、デジタル変調信号の出力も可能。アナログ/デジタルのデュアルモードに対応した無線機器や将来のデジタル無線機器への移行に対応できます。

■最大2セットの試験信号出力ポートを搭載可能
 アナログ無線機器の規格では希望波と妨害波を用いて試験を行うことが要求されています。また、無線機器に組み込まれるアンプ評価でも2つの試験信号が必要となるなど、アナログ無線機器の性能評価では2台の試験信号が必要です。MG3740Aは、オプションで2セットの試験信号出力ポートを搭載可能であり、上記2つの試験信号が1台のMG3740Aで出力できます。

[対象市場・用途]
■対象市場:無線機器・電子部品メーカー
■用途   :公共/業務用無線機器・汎用電子部品(アンプやミキサ)の開発・製造・保守

[営業情報]
■販売開始   :平成24年11月21日
■予定販売台数:(1年間、国内/海外計) 50セット
■価 格     :アナログ信号発生器MG3740A        120万円から
           デジタル変調機能オプション            40万円
           試験信号出力ポート2セット搭載オプション   70万円


[用語解説]

[※1]狭帯域アナログ無線機器
 数kHz〜数十kHzの帯域幅(電波の周波数の範囲)で使用されるアナログ方式の無線機器。

[※2]SSB位相雑音
 SSBはSingle Side Band(搬送波単側波帯)の略。信号発生の原理上、必ず含まれる余分な周波数成分。

[※3]デジタル変調
 デジタル無線通信システムでは、情報を電気信号に変換して伝送する。変換した電気信号を電波に乗せるための処理がデジタル変調である。

[※4]希望波
 無線機器の受信特性評価を行う際に、測定チャネルとなる信号。

[※5]妨害波
 無線機器の受信特性評価を行う際に、測定対象チャネルとなる信号とは別の信号であり、通信に影響を与える場合がある。

[※6]アンプ
 無線機器に組み込まれる増幅回路。入力された信号よりも大きなエネルギーの出力信号を得ることができる。

[※7]相互変調
 2つの周波数の信号をアンプなどに入力した場合、アンプからの出力信号には入力した2つの基本周波数成分の他に高調波成分が発生する。さらに、この高調波成分と入力した2つの基本周波数成分による変調を相互変調と呼ぶ。相互変調では、基本周波数成分に非常に近い周波数に不要信号成分が発生し、通信品質に影響を与える。

[※8]dBc/Hz
 位相雑音の単位。搬送信号に対する雑音の比を1Hz単位に換算した値で表す。

[※9]中心周波数
 測定信号の周波数

[※10]オフセット周波数
 希望周波数(得たい周波数)から、どれ位離れた周波数であるかを示した値。

 *製品画像は添付の関連資料を参照


<お客様からの問合せ先>
 アンリツ株式会社
 計測サポートセンター
 TEL:0120(827)221
 E−mail:MDVPOST@anritsu.com

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アンリツ 無線通信 防災無線 帯域幅 G36

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