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富士フイルム、第6世代LTO Ultrium規格対応の大容量データカートリッジを発売
世界初!大容量磁気テープメディアLTOに独自のBaFe(バリウムフェライト)磁性体を採用
最大記録容量6.25TB(テラバイト)・長期保存安定性(30年以上)が可能
「FUJIFILM LTO Ultrium6 データカートリッジ」
●新発売●
富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、大容量データのバックアップやアーカイブなどに使用される磁気テープメディア「LTO Ultrium規格(*1)」の第6世代に対応した、最大記録容量6.25TB(非圧縮時2.5TB)、高速転送400MB/秒(非圧縮時160MB/秒)の「FUJIFILM LTO Ultrium6 データカートリッジ」を11月末より発売いたします。
企業や官公庁などにおいて、長期間のアーカイブが必要なデータの量は年々増加しており、大容量かつ長期保存性に優れたデータストレージメディアが求められています。今回発売する「FUJIFILM LTO Ultrium6 データカートリッジ」は、LTOでは世界で初めて、データストレージメディアの大容量化に貢献する「BaFe 磁性体」を採用しました。
「BaFe 磁性体」は、磁性体を微粒子化しても保磁力が高く、現在主流の「メタル磁性体」と比べてより低ノイズで周波数特性に優れているという特長があります。「FUJIFILM LTO Ultrium6 データカートリッジ」では、この「BaFe 磁性体」を、当社独自の「NANOCUBIC技術(*2)」によって微粒子化した上で均一に分散・塗布し、厚みムラのない平滑な磁性層を作ることによって最大6.25TBの記録容量を達成しました。
また、使用回数が多く頻繁に稼動しているドライブは、ヘッドが磨耗して電気信号の出力が弱くなることで、記録・再生の安定性が低下してしまう傾向があり、定期的なドライブ交換の必要性が生じます。優れた磁気特性を有する「BaFe 磁性体」を使った磁気テープを使用すれば、ヘッドが磨耗したドライブでも安定したデータ信号の記録・再生が可能となり、ドライブ交換頻度の低減が期待されます。
さらに、酸化物であり化学的に安定している「BaFe 磁性体」は外部環境の影響を受けにくく、自然経時30年以上に渡る長期データ保存後も、安定してデータを読み書き出来ることを実証しています。経時による磁気特性の劣化が少なく、安心してお使いいただけます。
当社は、平成12年にLTO第1世代を発売して以降、常に高性能・高品質を追求し、LTO生産シェア世界No.1メーカーとして、大容量バックアップテープの開発をリードしてきました。平成22年1月には、IBM Corporation(米国)との共同研究により、「BaFe 磁性体」を採用した磁気テープで、世界最高の面記録密度となる29.5Gbpsiのデータ記録を実現。これにより、将来的に1巻当たり記録容量35TBの大容量テープカートリッジの開発が可能となりました。平成23年1月には、世界で初めて「BaFe 磁性体」を使用したエンタープライズシステム用磁気テープ(非圧縮最大記録容量5TB)をOracle社向けに出荷し、既に幅広いお客様にお使いいただいています。
今回、他社に先駆けてLTOにも「BaFe 磁性体」を採用することで、拡大する大容量データのバックアップ、アーカイブ需要にお応えしていきます。
富士フイルムは今後も、独自の「BaFe 磁性体」技術と「NANOCUBIC技術」をさらに進化させ、お客様のニーズと信頼に高いレベルでお応えするメディアを開発・提供していきます。
*1 Linear Tape−Open、LTO、LTOロゴ、UltriumおよびUltriumロゴは、HP社、IBM社およびQuantum社の米国およびその他の国における登録商標です。LTOはHP社、IBM社、Quantum社が共同策定した磁気テープ記憶装置の規格。
*2 高密度・大容量磁気記録を実現する富士フイルム独自の超薄層塗布型磁気テープ技術。磁性体の微粒子化を実現する「ナノ・パーティクル技術」、超薄層塗布を実現する「ナノ・コーティング技術」、微粒子化した磁性体を、均一に分散・配列させる「ナノ・ディスパージョン技術」から成る。
記
1.製品名 「FUJIFILM LTO Ultrium6 データカートリッジ」
2.発売日 平成24年11月末
※「型番・包装形態・価格」などリリース詳細は、添付の関連資料を参照
本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
お客様 お客様コミュニケーションセンター TEL 050−3786−1711
富士フイルム ウェブサイト http://fujifilm.jp
*製品画像は、添付の関連資料を参照