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三井住友建設、都市部の変形狭小敷地に適応するコンパクトマンションの設計システムを開発
変形狭小敷地に適応する"SuKKiT AmeVa(スキットアミーバ)"を開発
―合理的な構造フレームと理想的な住戸プランを両立させる都市型コンパクトマンション―
三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久 芳行)は、都市部の狭あいで変形な立地環境に対応するコンパクトマンション"SuKKiT AmeVa"(※1)を開発しました。
SuKKiT AmeVaは高さ14階程度までのマンションを対象とした設計システムで、「自由な建物形状」と「柱・梁の無い住空間」により、敷地が狭く形態制限の厳しい都市部の立地において、自由度が高く構造フレームに制約されない住戸プランニングを可能とします。
今後は首都圏を中心とした全国都市部でのマンション開発案件に、積極的に提案を進めていく計画です。
※1 特許出願中。SuKKiTは当社の登録商標です。
AmeVa:Amenity(快適性)、Variety(多様性、変形)、Valuable(価値の高い)を組み合せた造語。
*「図−1 外観イメージパース」は添付の関連資料を参照
■背景
都市部のマンション計画立地では、建て替え時期を迎えたマンションや戸建て住宅の集まった再開発、日影規制や斜線制限等の形態制限が厳しいエリアでの比較的小規模な開発事例が増加しています。しかしこれまでの都市部のコンパクトマンションでは、建物形状に応じて柱・梁をレイアウトし、それに沿って住戸分割や平面計画を検討していたため、構造フレームの合理性と理想的な住戸プランニングの両立はむずかしい状況でした。
そこで当社では、形態制限に沿った建物形状としながらも居住空間に柱・梁の構造フレームが出ず、自由な住戸分割や平面計画が可能な商品性の高いマンションの実現を目指し、SuKKiT AmeVaを開発いたしました。
■"SuKKiT AmeVa"の特徴
(1)一枚の超大型スラブが柱・梁の無い居住空間を形成
SuKKiT AmeVaは14階程度までの鉄筋コンクリート造で、1階あたり2〜3住戸を有するコンパクトなマンションに適した構法です。外形18m×16m程度までの建物で、外周に配置された柱と梁の構造フレームと、中央付近のエレベーターシャフトを囲むコアチューブの構成によりスパンを調整し、従来とほとんど変わらない床スラブ厚で柱と梁の無い自由な居住空間を形成します。
*「図−2 構造フレームのイメージ」は添付の関連資料を参照
(2)計画地の形態制限に沿う自由度の高い平面形状
平面形状は柱・梁の構造フレームの制約を受けずに、計画地の形態制限に合わせた自由な形状とすることが容易です。外壁線の制限と建物高さ制限の範囲で、計画地が許容される容積率を最大限に活用可能です。
*「図−3 住棟基準階平面図の例」は添付の関連資料を参照
(3)スッキリとした居住空間とハイサッシを実現
SuKKiT AmeVaでは住戸内部にじゃまな柱や天井を横切る梁が出ないスッキリとした居住空間を形成します。そのため住戸規模の設定や上下階で異なる住戸分割が、構造フレームを気にすることなく実現できます。また各住戸には明るく眺望に優れたハイサッシが設置できるため、都市型マンションの商品価値をさらに向上させることが可能です。
*「図−4 住戸断面図の例」は添付の関連資料を参照
■今後の展開
"SuKKiT AmeVa"は、そこに住まう人々が快適な毎日を過ごせるよう、生活者の視点でものづくりを考え、開発した設計システムです。現在展開中のSuKKiT(スキット)シリーズの新たなラインナップとして、首都圏を中心とした全国都市部のマンション開発案件に積極的に提案を進めていきたいと考えています。
今後も当社はこのような提案を通じて、良質な社会資本の充実とより一層のマンション価値向上に寄与すべく、安全・安心・快適な住まいの創造を目指していきます。
【参考】
<Sulatto AmeVa(スラットアミーバ)>
免震構造と超大型スラブの組み合わせで、自由な建物形状と柱・梁の出ない居住空間を実現する、高さ120m程度までのタワーマンションの構法(2010年2月9日発表)
*「△Sulatto AmeVa外観イメージ」は添付の関連資料を参照
以上