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日本光電、米国の救命救急医療機器メーカー「Defibtech社」を買収

2012-11-02

米国Defibtech社の買収に関するお知らせ


 医用電子機器メーカの日本光電工業株式会社(本社:東京都新宿区、社長:鈴木文雄)は、2012年10月26日(米国時間)、米国の救命救急医療機器メーカDefibtech,LLC(以下「Defibtech社」)との間で、当社が米国子会社を通じてDefibtech社を買収(以下「本買収」)することについて合意しましたので、お知らせいたします。

 当社は、2002年からAED(※1)の販売を開始し、納入実績は国内を中心に約20万台となっています。本買収により、世界で約36万台の納入実績を持つ世界AEDトップメーカの一員となり、事業基盤が一層強化されます。

 両社の技術を融合することで、国内唯一のAEDメーカとしてAEDのさらなる品質強化・機能向上に努め、引き続きAEDの普及に貢献していきます。


1.本買収の目的

(1)本買収に至った経緯
 当社は、長期ビジョンThe CHANGE 2020−The Global Leader of Medical Solutions−の下、重要テーマとして海外事業の拡大に取り組んでおりますが、コア事業の1つである治療機器事業においては、除細動器の国内トップメーカとして海外市場、特に世界最大の市場である米国市場における除細動器事業の展開が重要な課題でした。

 Defibtech社は、米国市場を中心に世界各国に計16万台以上のAED納入実績を持つ救命救急医療機器メーカであり、洗練されたデザインに高機能、高品質、かつ価格競争力を強みとしてPAD(※2)市場を中心に着実な成長を遂げてきた企業です。また、今後はAEDに限らず救命救急医療機器の製品ラインアップを強化する方針を掲げており、高成長が期待されます。

 この度、Defibtech社の救命救急分野における優れた製品開発力と、当社のコア技術である生体計測技術を融合することでAEDに限らず救命救急医療機器の技術開発力強化につながること、またDefibtech社の米国市場におけるプレゼンスと当社のグローバルな販売網が相互に補完しあうことから、本買収の合意に至りました。

(2)本買収の意義
〔1〕救命救急分野における技術開発力の強化
 Defibtech社は、救命救急医療機器に要求される高い品質とユーザビリティを実現する優れた技術力を有しており、同社のAEDは業界トップクラスの機能と品質を実現しています。また、既存のAEDラインアップに加え、今後は救命救急医療機器の製品ラインアップを強化する方針を掲げており、高機能、高品質かつ価格競争力の高い治療機器の開発が期待されます。
 一方、当社は、生体計測技術をコアとして救命救急分野における生体情報モニタやITシステムの製品開発に実績を持つだけでなく、除細動器の国内トップメーカとして救急伝送技術やAEDリモート監視技術などの先端技術を有しており、ケアサイクル全体を網羅する高品質・高付加価値製品の開発を強みとしています。
 この両社の技術を融合することで、救命救急分野における技術開発力の強化、製品開発のスピードアップ、さらに先端的治療機器の研究開発力の強化が期待できます。

〔2〕米国市場での事業拡大
 米国市場における事業拡大は、当社の戦略上、重要な課題の一つです。当社は、これまで、米国市場では脳波計などの脳神経系群と生体情報モニタリングの2事業を中心に展開してきました。本買収により救命救急分野に参入することとなり、世界最大の医療機器市場である米国での事業基盤が一層強化されます。
 また、米国では救命救急分野における先駆的研究が行われており、救命救急医療機器の世界的な動向に大きな影響力を持っています。本買収により救命救急分野における米国開発拠点を確立することで、市場動向の迅速な把握、先端研究開発機関との連携強化が可能となります。将来的には、救命救急現場の課題解決に貢献できる、革新的な医療機器の開発を目指します。


2.本買収の概要
(1)買収形態
 まず、当社の連結子会社であるRESUSCITATION SOLUTION INC.(本社:米国デラウェア州、社長:伊澤 敏次)が、買収目的子会社(以下「SPC」)を設立します。当社のSPCを消滅会社、Defibtech社を存続会社とする現金合併を行うことにより、Defibtech社をRESUSCITATION SOLUTION INC.の完全子会社とする予定です。

(2)クロージング
 2012年11月末(予定)


3.Defibtech社の概要
(1)名 称           Defibtech,LLC
(2)所在地          米国コネチカット州
(3)代表者の役職・氏名  CEO:Glenn W.Laub、President:Gintaras Vaisnys
(4)設 立           1999年
(5)事業内容
 Defibtech社は、米国を中心に世界各国に計16万台以上のAED納入実績を持つ救命救急医療機器メーカです。また、救命救急医療機器の製品ラインアップを強化する計画です。

(6)主な所有者       Glenn W.Laub、Gintaras Vaisnys

(7)従業員数         69名(2012年4月時点)

(8)当社とDefibtech社との間の関係
 当社とDefibtech社との間には、記載すべき資本・人的・取引関係はありません。また、当社の関係者および関係会社とDefibtech 社の関係者および関係会社の間には、特筆すべき資本・人的・取引関係はありません。


4.当社業績に与える影響
 本買収に伴う平成25年3月期の連結業績に与える影響は軽微です。


※1:AED(Automated External Defibrillator):自動体外式除細動器
※2:PAD(Public Access Defibrillation):一般市民によるAEDを用いた除細動。PAD市場には公共施設や学校、民間企業などが含まれる。


以 上

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