イマコト

最新の記事から注目のキーワードをピックアップ!

Article Detail

中外製薬など、SGLT2阻害剤「CSG452」に関する国内ライセンス契約を締結

2012-10-31

SGLT2阻害剤「CSG452」に関する
国内におけるライセンス契約の締結について



 中外製薬株式会社[本社:東京都中央区/代表取締役会長 最高経営責任者:永山 治](以下、中外製薬)と興和株式会社[本社:愛知県名古屋市/代表取締役社長 三輪 芳弘(※)](以下、興和)およびサノフィ株式会社[本社:東京都新宿区/代表取締役社長:ジェズ・モールディング](以下、サノフィ)は、中外製薬が創製し、現在2型糖尿病を予定適応症として開発中のSGLT2阻害剤「CSG452」(一般名:トホグリフロジン水和物)の国内におけるライセンス契約を本日締結したことをお知らせします。
 この契約により、中外製薬は興和およびサノフィと三社で共同開発を進めて参りますが、製造販売承認申請および販売につきましては興和とサノフィの二社が各々のブランド名を用いて実施し、二社に対する製品の供給は中外製薬が行います。また、中外製薬は本契約の対価として所定のマイルストーンペイメントを興和およびサノフィより受領することになります。

 ※興和の社長名の正式表記は添付の関連資料を参照

 「CSG452」は、中外製薬が創製した選択的ナトリウム−グルコース共輸送担体2(Sodium−glucose cotransporter 2:SGLT2)阻害剤で、腎尿細管におけるグルコースの再吸収を阻害することにより、血液中の過剰なグルコースを尿へ排出させ、血糖を低下させる薬剤です。現在、2型糖尿病の適応症取得を目指し、日本で有効性および安全性を検証する第III相臨床試験を実施中です。本剤はインスリンを介さない新しい作用機序を有し、空腹時および食後の高血糖を是正することに加え、低血糖のリスクが低く、確実な体重減少作用を持つ新規経口血糖降下薬として期待されています(1)。

 2型糖尿病の国内患者数は年々増加し、2007年の厚生労働省調査で「糖尿病が強く疑われる人」は890万人に「糖尿病の可能性が否定できない人」まで含めると2,210万人にのぼると推定されています。糖尿病を放置すると、糖尿病腎症、糖尿病網膜症、糖尿病神経障害などの糖尿病細小血管合併症を引き起こし、人工透析、失明、四肢の切断といったQOLを著しく損なう危険が生じ、また動脈硬化性疾患のリスクも高まることから生命予後を縮めるような重篤な病気の発症につながりかねません。2型糖尿病治療において良好な血糖コントロールを長期間にわたって享受している患者さんは未だ30%程度であり(2)、新たな治療選択肢の提供が求められています。

 中外製薬、興和およびサノフィは、「CSG452」の共同開発を通じ、より多くの患者さんに新たな作用機序を持つ糖尿病治療薬の選択肢を提供したいと考えています。

 なお、中外製薬の今期業績見通しに変更はありません。


以上


1:Ikeda S,et al.;A novel and selective SGLT2 inhibitor,tofogliflozin improves glycemic control and lowers body weight in patients with type 2 diabetes mellitus.Abstract 768,EASD 2012

2:糖尿病データマネジメント研究会:糖尿病診療マスター 5(4):401−406,2007


<中外製薬について>
 中外製薬は、医療用医薬品に特化し東京に本社を置く、バイオ医薬品をリードする研究開発型の東京証券市場一部上場の製薬企業であり、ロシュ・グループの重要メンバーとして、国内外で積極的な医療用医薬品の研究開発活動を展開しています。
 特に「がん」領域を中心に、アンメット・メディカルニーズを満たす革新的な医薬品の創製に取り組んでいます。
 国内では、御殿場、鎌倉の研究拠点が連携して創薬研究活動を行う一方、浮間では工業化技術の研究を行っています。また海外では、子会社の中外ファーマ・ユー・エス・エー、中外ファーマ・ヨーロッパにて、米国と欧州においてそれぞれ臨床開発活動を行っています。
 2011年の連結売上高は3,735億円、営業利益は624億円でした。2012年は連結売上高4,185億円、営業利益800億円の達成を目指しています。
 中外製薬に関するさらに詳しい情報はhttp://www.chugai-pharm.co.jp/をご覧下さい。

<興和株式会社について>
 1894年に綿布問屋として名古屋市で創業し、関係会社約80社を有するグローバル複合企業グループとして展開しています。主に医療用医薬品・ジェネリック医薬品・OTC医薬品・ヘルスケア商品・環境関連製品(LED照明・風力発電システム)等の製造販売を行うメーカー部門と、繊維製品をはじめとする生活物資や機械・建材・化学品等の販売を行う商社部門において、積極的な事業活動を展開しています。医療用医薬品事業につきましては、高コレステロール血症治療剤「リバロ錠」、血圧降下剤「オルメテック錠」を中心とする代謝・循環器領域において、興和創薬株式会社を通じて情報提供活動を行っています。研究開発面では動脈硬化、糖尿病、免疫・炎症性疾患、眼科領域を重点領域としています。OTC医薬品・ヘルスケア商品事業につきましては、興和新薬株式会社が「キャベジンコーワ」、「バンテリンコーワ」、「三次元マスク」などを提供することで、生活者の健康の維持と管理に役立てていただいております。
 興和に関するさらに詳しい情報はhttp://www.kowa.co.jp/をご覧下さい。

<サノフィ株式会社について>
 サノフィ・グループは、フランス・パリに本社を置きグローバルに多角的事業を展開するヘルスケアリーダーです。世界100カ国に11万人以上の社員を擁するサノフィは、糖尿病治療、ヒト用ワクチン、革新的新薬、コンシューマー・ヘルスケア、新興市場、動物用医薬品、希少疾患の7つを成長基盤として、患者さんのニーズにフォーカスした治療ソリューションの創出・研究開発・販売を行っています。
 日本においては、約3,000人の社員が、「日本の健康と笑顔に貢献し、最も信頼されるヘルスケアリーダーになる」をビジョンに、医薬品の開発・製造・販売を行っています。詳細は、http://www.sanofi.co.jpをご参照ください。


Related Contents

関連書籍

  • 死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    詩歩2013-07-31

    Amazon Kindle版
  • 星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    前田 徳彦2014-09-02

    Amazon Kindle版
  • ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    大久保 明2014-08-12

    Amazon Kindle版
  • BLUE MOMENT

    BLUE MOMENT

    吉村 和敏2007-12-13

    Amazon Kindle版