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富士経済、医療用医薬品の国内市場調査結果など発表

2012-10-26

骨粗鬆症、喘息治療剤など
医療用医薬品の国内市場調査を実施 ―第3回報告―
―2020年予測―
 ●骨粗鬆症治療剤:2,694億円(11年比68.9%増)新薬の登場で市場動向は様変わりか
 ●COPD治療剤:1,139億円(11年比2.8倍)団塊世代の喫煙者の高齢化により
 ●RSウイスル感染症治療剤他:440億円(11年比57.1%増)小児治療患者の拡大か


 総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 阿部 界 03−3664−5811)は12年6月から8月の間に、国内の医療用医薬品の内、アレルギー疾患領域治(2品目)、呼吸器領域(5品目)、整形外科領域(5品目)、皮膚科領域(10品目)、小児科領域(3品目)、免疫抑制剤の6薬効領域(計26品目)の市場を調査した。
 その結果を報告書「2012 医療用医薬品データブック No.3」にまとめた。
 富士経済では、12年1月〜13年7月まで2年半に亘って国内の医療用医薬品32薬効領域の調査を予定し、6回に分けて報告している。今回は、その第3回目である。


<調査結果の概要>

 ※薬効領域別市場推移(表形式)は添付の関連資料「参考資料1」を参照

●整形外科領域(5品目)
 高齢者人口の増加に伴って患者が増加している関節リウマチ、骨粗鬆症、変形性関節症の治療剤で増加推移が顕著となっており、領域全体では12年には4,000億円を突破し15年にはほぼ5,000億円に近づくと予測される。参入企業による開発合戦が過熱化しており、新規の作用を備える製品が投入されて、市場もめまぐるしく変化すると予測する。

●呼吸器領域(5品目)
 新薬発売や適応拡大が積極的に行われている喘息治療剤とCOPD(慢性閉塞性肺疾患)治療剤が市場を牽引している。一方で、鎮咳・去痰・呼吸促進剤、消炎酵素・総合感冒剤では新薬の発売が限定的で横ばい又は縮小しており、領域全体では微増となっている。最大市場である喘息治療剤は「アドエア」(グラクソ・スミスクライン)や「シムビコート」(アステラス製薬)の更なる実績拡大が見込まれる一方で、「シングレア」(MSD)、「キプレス」(杏林製薬)のジェネリック医薬品発売の影響などから、20年は3,979億円と予測する。
 潜在患者の多さが指摘されるCOPD治療剤は、参入企業による疾患啓発のほか、行政もCOPD対策の強化を図っており、今後は治療患者数及び割合ともに増加すると予測される。

●アレルギー疾患領域(2品目)
 市場のほとんどを占める抗アレルギー剤は花粉症の飛散量に大きく影響を受ける薬剤で、11年は花粉飛散量が例年に比べ非常に多かったことから、市場も前年に比べ11%の拡大となった。主力の「アレグラ」(サノフィ)、「アレロック」(協和発酵キリン)で12年から13年のジェネリック医薬品発売が予測されるほか、16年には「シングレア」(MSD)、「キプレス」(杏林製薬)のジェネリック医薬品発売が見込まれることから、花粉飛散量の影響はあるものの、20年にはほぼ11年と同規模、2,196億円と予測する。

●皮膚科領域(10品目)
 生物学的製剤が乾癬及びベーチェット病への適応を拡大して新規市場を開拓しており、規模拡大の要因の1つとなっている。また、05年の脱毛症治療剤「プロペシア」(MSD)や09年のそう痒症改善剤「レミッチ」(鳥居薬品)など、経口剤の皮膚疾患治療剤が急成長しており、市場拡大に貢献している。
 この領域では、新規作用を備えた製品の大型化や既存品の適応拡大が今後も引き続き市場動向に大きく関わると予測する。一方で人口の縮小と更なる高齢化で、参入企業各社による継続的な医療機関受診の促進や疾患の認知度向上への取り組みが、今後はより重要性を増すと考えられる。
 老人性皮脂欠乏症は、潜在患者は非常に多いが、OTCや化粧品などで対処して、未受診療患者が多い疾患である。今後も高齢人口の増加に伴い、患者数は増加が予測される。

●小児科領域(3品目)
 ヒト成長ホルモン剤が500億円市場を築いているが、伸びは鈍化する傾向にある。一方で、新生児・乳児関連用剤ではRSウイルス感染症治療剤の「シナジス」(アボット ジャパン)が実績を拡大している。小児科領域では少子化というマイナス要因はあるものの、治療に至っていない潜在患者が多くいると見られる疾患もあり、疾患啓発活動や参入企業のプロモーション次第では、市場拡大の余地は大きいといえる。

●免疫抑制剤
 10年1月及び7月に改正臓器移植法が施行され、脳死下の臓器提供件数が増加して、市場が拡大している。今後も臓器提供の意思表示者も増加して、市場の拡大が続くと予測される。


<注目市場>

 ※添付の関連資料を参照


<調査対象>
 アレルギー疾患領域:抗アレルギー剤、アナフィラキシーショック治療剤(点眼、外用剤は除く)

 呼吸器領域      :喘息治療剤、COPD治療剤、鎮咳・去痰・呼吸促進剤、消炎酵素・総合感冒剤、禁煙補助剤

 整形外科領域    :関節リウマチ治療剤、骨粗鬆症治療剤、変形性関節症治療剤、若年性突発性関節炎治療剤、強直性脊椎炎治療剤

 皮膚科領域     :外用抗菌剤(にきび処方分は除く)、にきび治療剤、アトピー性皮膚炎・その他皮膚炎治療剤(外用ステロイド含む)、乾癬治療剤、ベーチェット病治療剤、皮脂欠乏症治療剤・皮膚軟化剤、鎮痒剤などその他皮膚治療剤、皮膚潰瘍治療剤(熱傷含む)、脱毛症治療剤、痔疾患治療剤

 小児科領域     :ヒト成長ホルモン剤、夜尿症治療剤、新生児・乳児関連用剤

 免疫抑制剤(関節リュウマチ、乾癬、ベーチェット病処方分は除く)


<調査方法>
 富士経済専門調査員による調査対象企業及び関連企業・団体などへのヒアリング調査


<調査期間> 2012年6月〜8月


以 上


 資料タイトル:「2012 医療用医薬品データブック No.3」
 体   裁  :A4判   446頁
 価   格  :170,000円 (税込み178,500円)
         書籍・PDF/データ版セット 190,000円(税込み199,500円)
         3冊セット書籍・PDF/データ版セット 510,000円(税込み535,500円)
 調査・編集  :富士経済 東京マーケティング本部 第二統括部 第三部
           TEL:03−3664−5821 FAX:03−3661−9514
 発 行 所  :株式会社 富士経済
          〒103−0001東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 F・Kビル
          TEL:03−3664−5811(代) FAX:03−3661−0165
          e−mail:info@fuji-keizai.co.jp

 この情報はホームページでもご覧いただけます。
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     https://www.fuji-keizai.co.jp/

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