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フリースケール、「Kinetis Mシリーズ・マイクロコントローラ」のサンプル出荷を開始
最高レベルの精度とセキュリティを備え
費用対効果に優れたメータを実現するフリースケールのテクノロジ
超低消費電力のARM(R) Cortex−M0+コアをベースとする
初の「Kinetis Mシリーズ・マイクロコントローラ」のサンプル出荷を開始
東京(フリースケール・テクノロジ・フォーラム・ジャパン)−フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1−8−1、代表取締役社長:ディビッド M.ユーゼ)は、スマート・メータに対する世界的な需要の増大に応えるべく、32ビットのARM(R) Cortex−M0+コアをベースとする新しい「Kinetis(キネティス)Mシリーズ」のマイクロコントローラを発表しました。このシリーズには、費用対効果に優れた単相式または二相式の多様な電力メータの開発を目的とした専用設計が施されています。
Kinetis Mシリーズには、必要なペリフェラルの統合により外部コンポーネントを追加せずにシングルチップの費用対効果に優れたメータの設計が可能なデバイス、さらにハイエンドのスマート・メータ・アプリケーションでは、複数個使用できるための高精度アナログ・インタフェースのデバイスが用意されています。
スマート・メータは、エネルギー消費量をモニタリングしてエネルギー効率を最大化するための費用対効果に優れた手段として、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガス削減への貢献が期待されています。アメリカ合衆国エネルギー省は、スマート・グリッドを利用してエネルギーを供給することで二酸化炭素排出量が最大25%削減されると予測しています。各国政府はスマート・エネルギーへの取り組みを推進していますが、社会基盤やエネルギー利用形態の地理的および地域的な差異により、スマート・メータリングに対するニーズは大きく異なります。これらの相異なる要件の解消を目的とするKinetis Mシリーズは、地域的な差異に応じた設定が可能である上にさまざまなリファレンス・デザインが用意されており、各国の個々のニーズに応じたエネルギー管理を可能にします。
フリースケールの上席副社長 兼 オートモーティブ・インダストリアル・マルチマーケット・ソリューション・グループのジェネラル・マネージャであるレザ・カゼロニアンは、次のように述べています。「専用のリファレンス・デザインは地域ごとの要件に応じた調整が可能であるため、各国政府や公益事業者は次世代の省エネルギー対策に投資する労力やコストを抑えることができます。Kinetis Mシリーズは、先日発表したアプリケーション処理とワイヤレス・コネクティビティのソリューションに加えて、フリースケールの包括的なスマート・メータリング・ポートフォリオの計測ソリューションを拡充します。」
すべてのKinetis Mシリーズ・デバイスはアナログ・フロント・エンド(AFE)を搭載しており、CPUによる電力計算で0.1%の精度を達成します。AFEは、24ビットの4つのシグマデルタ型アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)、2000〜1のダイナミック・レンジを備えた低ノイズの2つのプログラマブル・ゲイン・アンプ、動作温度の全域で低ドリフトを維持する1つの高精度電圧基準源、および高精度の電力計算を簡素化する位相シフト補償器で構成され、地域的な条件に応じて設定を変更することが可能です。AFEに必要なのはシングル・ポイントのキャリブレーションだけであるため、機器メーカー各社は製造時の試験コストを削減できます。
セキュリティはメータリング・アプリケーションにおける重要な要件であり、Kinetis Mシリーズは次のような機密保護のためのさまざまな主要機能を統合しています。
・不正なコード改ざんを防ぐメモリ保護ユニット
・さまざまな手段による侵入攻撃を能動的に監視して外部からの不正行為を防ぐ外付けの改ざん検出ピン
・データ暗号化アルゴリズムを最も効率的に実行して通信トランザクションの安全性を確保する乱数ジェネレータ
※以下、「主な特長」などリリースの詳細は添付の関連資料を参照