ＮＴＴデータ、クラウド型デジタルアーカイブサービス「ＡＭＬＡＤ」を提供

図書館向けクラウド型デジタルアーカイブサービス提供開始
〜地域資料・電子書籍等のデジタル化資料を、端末を選ばず検索・閲覧、貸出が可能〜



　株式会社ＮＴＴデータは、クラウド型デジタルアーカイブサービス「ＡＭＬＡＤ（ＴＭ）（アムラッド）」を、１０月１９日より提供開始します。
　「ＡＭＬＡＤ」では、各種デジタル化資料を保存し、それら資料に対する、検索・閲覧、貸出・返却等の機能を提供するクラウドサービスです。これにより図書館、公文書館、美術館、博物館をはじめとする各種資料保存機関は、独自にシステムを構築することなく、安価に迅速に高機能なデジタルアーカイブサービスを提供することが可能となります。
　また、「ＡＭＬＡＤ」は、これまで当社が国立国会図書館等で培ってきたデジタルアーカイブの技術ノウハウをもとに開発しており、複数ＭＬＡ機関（注１）との横断検索や、ＮＤＬサーチ（注２）（国立国会図書館サーチ）連携のほか、電子書籍の貸出も行うことができるなど、最新の電子図書館サービス機能を備えています。
　なお、秋田県立図書館において今秋より、本サービスを用いた新しいデジタルアーカイブサービスの稼働が決定しています。ＮＴＴデータでは、今後も本サービスの提供を通じて、従来の図書館のあり方を変える、次世代図書館サービスの形を提案していきます。


【背景】
　近年、国立国会図書館における大規模資料デジタル化や近代デジタルライブラリー公開等が進んでいる一方で、地方自治体の公共図書館では、資料のデジタル化は進むものの配信の仕組みが整備されていない現状があります。
　ＮＴＴデータは、今後地方自治体においても地域に関係するデジタル化資料や電子書籍の普及・促進といったトレンドが進むと捉え、各地域における図書館が、これまでの本の貸し出しを中心とした役割から、積極的に情報を発信する"デジタルコンテンツプロバイダー"に進化していくために必要な手段を安価かつ迅速に提供するため、デジタルアーカイブのクラウドサービスを開発することとしました。

　〔図１．「ＡＭＬＡＤ」サービスイメージ〕

　　※添付の関連資料「図１・２」を参照


【サービス概要（特長）】
　■地域資料、電子書籍等のデジタル化資料を、簡単に、安全に、保管・配信が可能
　　本サービスを通じて、お客さまの保有しているデジタル化資料を利用者に提供することが可能になります。これまで基本的に来館者のみへの公開に限定されていた貴重な資料も、デジタル化することでインターネットを通じて広く一般に公開・提供できます。また、資料保有者の権利を守る機能として、資料ごとの公開範囲設定、著作権保護が必要な資料の不正コピー防止の仕組み（注３）等を有しており、資料保有者は安心して資料公開を行うことが出来ます。

　■ＭＬＡ機関との連携が容易
　　域内の、博物館や美術館等ＭＬＡ機関と連携し、利用者は各施設が保有する資料の横断検索を行うことが可能です。検索対象機関の絞り込み、検索項目のカスタマイズなど柔軟な検索要件を設定することができます。また、国立国会図書館がＡＰＩ公開しているＮＤＬサーチや蔵書目録システム（ＯＰＡＣ）等の外部連携により、充実したコンテンツの提供が可能です。

　■マルチデバイス対応
　　多くの利用者が簡単に利用できるよう、端末はＰＣ、スマートフォン、タブレットに対応しています。利用者は特殊なソフトウエアやハードウエア環境の用意は不要です。
　　また、高精細な画像フォーマットであるＪＰＥＧ２０００や音声・動画といったリッチメディアに対応し、利用者が特殊なソフトウエア等をインストールせずに閲覧できる技術（注４）を採用しています。

　〔図２．「ＡＭＬＡＤ」提供サービス一覧〕

　　※添付の関連資料「図１・２」を参照


【今後について】
　ＮＴＴデータでは、秋田県立図書館への導入を皮切りに、今後は図書館等の公共資料保存機関だけではなく、保有するさまざまなデジタル化資料の利活用を検討している企業など、さまざまな業態のお客さまへと提供範囲を拡大予定です。



＊「ＡＭＬＡＤ（ＴＭ）」は日本国内における株式会社ＮＴＴデータの商標です。
＊その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。



注１　ＭＬＡ：Ｍｕｓｅｕｍ（博物館、美術館等）、Ｌｉｂｒａｒｙ（図書館）、Ａｒｃｈｉｖｅｓ（公文書館）等を指す用語です。
注２　ＮＤＬサーチ：国立国会図書館サーチ。国立国会図書館による、所蔵資料の検索サービスです。http://iss.ndl.go.jp/
注３、注４　株式会社寿限無より提供を受けたソリューション（経葉デジタルライブラリ）を利用