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矢野経済研究所、3Dスキャナ市場に関する調査結果を発表
3Dスキャナ市場に関する調査結果 2012
〜ソフトウェアによる後加工・後処理の「自動化」技術に期待〜
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内3Dスキャナ市場の調査を実施した。
1.調査期間:2012年7月〜9月
2.調査対象:3Dスキャナメーカー、3Dソフトウェアメーカー、商社等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e−mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用
<3Dスキャナとは>
本調査における3Dスキャナとは、計測・測定対象物(品)に触れることなく、レーザー等の光源によって地形や構造物(品)などの対象物の3次元座標(点群)データを瞬時に取得することができる計測・測定機器を指す。
また、本調査では、3Dスキャナを主に計測範囲が1m以下の短距離製品と計測範囲がより広い長距離製品に分類した。
3Dスキャナの主な需要分野は、金型や樹脂成形品などの製品検査や評価をする工業系用途や医療(手術ナビゲーションや歯科、美容外科)向けやアミューズメント(ゲーム製作)向けの計測をする非工業系用途、ダムや橋梁、造船、航空機など大規模構造物を計測する土木・建築系用途などである。
【調査結果サマリー】
◆2011年度の3Dスキャナ市場は940台、6,129百万円と伸長
2011年度の3Dスキャナ市場は、数量が940台(前年度比109.3%)、金額が6,129百万円(同111.4%、事業者売上高ベース)となった。短距離製品は主力としている製造業などに一定規模の需要(製品検査・評価や試作など)が存在していることに加え、製品単価が比較的安価なことがユーザーの導入ハードルを下げ、需要が拡大していると考える。長距離製品はダムや橋梁などを計測する土木・建設系用途が中心で、底堅いリプレース需要がメインとなっている。
◆2015年度の3Dスキャナ市場は2,100台、9,800百万円と大幅成長を予測
3Dスキャナは、製造業の製品開発をスピードアップさせる機器として非常に有効であり、その実用性とコストが見合えば、競争力確保の為に導入されていくものと考える。またこれまでは資本力が大きい大企業が中心であったユーザー層も、中堅・中小企業への拡大に加え、医療分野(歯科、美容外科など)を中心とした新規ユーザーへの導入が期待される。製品価格が安価になることでユーザーが増え、ユーザー自身が利用方法を考案・開発することで市場に好循環が生み出されることに期待する。
これらを背景に、2015年度の3Dスキャナ市場は、数量が2,100台、金額が9,800百万円(事業者売上高ベース)へ成長すると予測する。
【資料発刊】
資料名:「2012年版 3Dスキャナ市場の現状と展望」
http://www.yano.co.jp/market_reports/C54111200
*以下、リリースの詳細は添付の関連資料「オリジナルリリース」を参照