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ストラトスフィア、ネットワーク仮想化プラットフォームの商用製品を提供開始
ストラトスフィアがネットワーク仮想化プラットフォームの商用製品を発表、
IIJとACCESSが「Stratosphere SDN Platform1.0」として販売を開始
株式会社インターネットイニシアティブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 幸一、以下IIJ)と株式会社ACCESS(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:室伏 伸哉、以下ACCESS)の合弁会社でSDN(※1)をベースとした基盤ソフトウェアの研究開発を行う株式会社ストラトスフィア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:浅羽 登志也、以下ストラトスフィア)は、ネットワーク仮想化プラットフォーム製品の商用版第一弾として「Stratosphere SDN Platform 1.0」(以下SSP 1.0)を2012年10月31日より提供開始いたします。本製品は、IIJおよびACCESSが両社の販売チャネルを通じて、データセンター事業者やクラウド事業者、サービスプロバイダ等を主要ターゲットに、同日より販売を開始いたします。既に複数のお客様が評価版の検証をしており、大手データセンター事業者が商用版の採用を決定しております。
SSP 1.0は、広域に分散した仮想マシン群を接続するネットワークを仮想的に構築、制御するソフトウェアです。SSP 1.0では、エッジ・オーバーレイ方式(トンネリング方式)(※2)を採用し、既存のネットワーク環境をそのまま利用しながら、物理ネットワークから独立して運用、制御することが可能な仮想ネットワークを構築します。お客様は、SSP 1.0を導入することにより、物理ネットワークの制約から解放され、場所に依存することなく、分散したデータセンター間でも必要な台数の仮想マシンの増設や移行を、任意のネットワークトポロジーのもとで、容易に、かつ短時間で行えるようになり、より柔軟なクラウド環境の構築が可能となります。また、ネットワーク運用の自動化により、運用の負荷とコストを大幅に削減できます。
SSP 1.0の主な特長は、以下のとおりです。
1.オープンなプラットフォーム
市場で広く利用されているハイパーバイザー(Linux/KVM、VMware/ESXi)、オーケストレータ(CloudStack)、各種ネットワークプロトコル等を幅広く統合可能です。
2.既存技術と新技術のハイブリッドソリューション
ネットワーク仮想化のための主要な機能をモジュール化し、お客様のニーズに応じた多様な組み合わせでSDN環境の導入が可能です。また、VLANで運用されている既存L2ネットワークの円滑な移行が可能です。
3.APIによるSDN機能の提供
SDN環境の管理・制御の機能を、エンドユーザ、サービスプロバイダ、インフラ提供者のそれぞれのニーズに合わせた形で統合しAPIとして提供します。
今後は、SSP 1.0の制御機能を司るSDNエンジンを拡張する事により、エッジ・オーバーレイ方式だけでなく、ホップ・バイ・ホップ方式に対応する機能拡張や、MPLS(Multi−Protocol Label Switching)やPBB(Provider Backbone Bridge)等のバックボーンプロトコルとの相互接続、そして、SDNを使ったWANサービスを実現するSDN−BGP(※3)など、次世代のコア・ネットワーク技術に順次対応していきます。
[開発の背景]
SSP 1.0を開発した背景には、サーバやストレージの仮想化が進むクラウド環境において、仮想化された計算リソース(CPU、メモリ、ストレージ等)をシステムとして組み上げるためのネットワークが、仮想化に十分対応できていないため、クラウド環境を活用した柔軟なシステム構築が難しい現状があります。特にマルチテナント(※4)のクラウド環境や、複数の仮想マシンとデータセンターが広域に分散するようなケースでは、ネットワークの複雑な構成管理や物理的な制約がボトルネックとなっています。
ストラトスフィアは、このような課題を解決し、SDNとその要素技術であるOpenFlow(※5)に基づくプラットフォームの研究開発を通じて、次世代クラウド環境を実現することを目的として設立されました。(※6)
*以下、SSP 1.0で提供される機能などリリースの詳細は添付の関連資料を参照
※ACCESS、ACCESSロゴ、NetFrontは、日本国、米国、及びその他の国における株式会社ACCESSの登録商標または商標です。
※ZebOSは、IP Infusion Inc.の米国ならびにその他の国における商標または登録商標です。