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日本TI、システム開発を迅速化するSafeTIデザイン・パッケージを発表
日本TI、セーフティ・クリティカル・アプリケーションの
開発および認証を迅速化する
SafeTI機能安全デザイン・パッケージを発表
産業、輸送、車載および医療アプリケーション向けに
複数の機能安全コンポーネントを提供し
IEC 61508、IEC 60730およびISO 26262の各安全認証の取得を簡素化
日本テキサス・インスツルメンツは、各種のセーフティ・クリティカル・アプリケーションの市場投入時間短縮に役立つ、SafeTI(TM) デザイン・パッケージを発表しました。この機能安全プラットフォームは、TIの20年以上のセーフティ分野での専門性を体系化し、アナログ製品および、マイコンからDSPまでの組込みプロセッサを使用したデザイン・パッケージのほか、ソフトウェア、サポート資料および独立認証機関による評価および認証資料などを包括するものです。SafeTIデザイン・パッケージは、産業、車載、輸送、エネルギー、医療など幅広いアプリケーションに適合可能で、セーフティ・クリティカルなシステムの開発を迅速化します。またTIでは、産業、医療およびエネルギー分野でのモーター制御アプリケーション向けに、15種類のHercules(TM) RM4x ARM(R) Cortex(TM)−R4 セーフティ・マイコンを含む新しいSafeTI−61508 デザイン・パッケージおよび、それらを補完する『TPS65381−Q1』 マルチレール電源(PMIC)製品も発表しました。
SafeTI デザイン・パッケージが機能安全アプリケーション向けに提供する5種類の主要なコンポーネント
1.機能安全対応の半導体製品
機能安全規格に準拠した構成要素として開発された半導体製品を提供、お客様は高い信頼感を持って各種の安全システムを構築可能
2.セーフティ関連ドキュメント、ツール群およびソフトウェア開発および認証に必要な期間を短縮、セーフティ・アーキテクチャおよび推奨使用条件を詳しく説明する(Safety Manual)セーフティ・マニュアル、セーフティ対応の詳細データを記載するSafety Analysis Report(セーフティ解析リポート)、機能安全規格対応への準拠についてまとめたSafety Report(セーフティ・リポート)などをSafeTI資料として提供
3.システムとして機能安全機能に適合する組込みプロセッサおよびアナログ製品セレクションガイド
4.ISO 9001および、車載向けのAEC−Q100を含むISO/TS 16949の各規格に関連した製品レベルでの要件に適合する高信頼性の製造プロセスにより、堅牢なシステムの実現に貢献
5.セーフティ開発プロセス ISO 26262、IEC 61508およびIEC 60730の各要件に準拠したセーフティ開発プロセスを適用、このプロセスは各標準規格の規定に従って査定済み
機能安全の開発をより高い水準へ
SafeTIデザイン・パッケージがシステマティック(決定論的原因)故障およびランダム故障への対処を簡素化し、お客様は独自の機能安全システム設計に注力できます。SafeTIのコンポーネントを使うことで、各種の安全標準規格への適合を実現するとともに、セーフティの要求の高まる成長分野において、製品の市場投入時間を短縮できます。
・車載市場では、SafeTI−26262 デザイン・パッケージを使って、ISO 26262標準の安全要件へのコンポーネントレベルでの適合を実現し、ステアリング、ブレーキ、トランスミッション、電気自動車の電源管理および高度運転支援システム(ADAS)を含む、ASIL−AからASIL−Dまでをサポート。TIはISO 26262の米国および国際ワーキング・グループのメンバーとして活躍
・輸送、産業および医療向け市場では、SafeTI−61508 パッケージを使って、産業用コントローラ製品、リモートI/Oデバイス、ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)、安全回路およびプロセス管理装置、鉄道の列車制御、信号装置およびブレーキ、医療用投薬ポンプ、人工呼吸装置および注入装置などの設計に適合できるよう、IEC 61508のSIL−1からSIL−3の水準をコンポーネントレベルで、またSIL−4の水準をシステムレベルで実現可能
・家電製品向け市場には、IEC 60730標準規格に準拠し、Class AからClass Cの要件に適合する洗濯機、冷蔵庫および各種家庭用電気機器の制御装置向けに、IEC 60730/UL1998標準規格で認証されたソフトウェアで構成するSafeTI−60730 パッケージを提供
・SafeTI−Quality Managed(QM)製品は、厳格なプロセスで開発され、システム構成部品の評価のためのSafety ManualおよびSafety Analysis Reportを提供。SafeTI−QM製品として、組込みプロセッサ、電力管理デバイス、モーター・ドライバおよび、その他数多くのアナログ製品を提供
セーフティ・クリティカル製品開発向けのツール群、ソフトウェアおよびサポート
・安全製品向けコンパイラ:開発ツールの信頼レベルを確立する一環として、SafeTI ARM Compiler Qualification Packageを供給予定。このパッケージはTI ARMコンパイラを使用する上でのドキュメント整備、解析、検証および品質評価を実施するキットを提供し、ISO 26262およびIEC 61508の各標準規格の要件への適合を支援
・GUIベースのペリフェラル設定ツール:SafeTI HALCoGenグラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)が、ペリフェラル、割込み、クロック、その他のマイコンのパラメータを設定するとともに、ペリフェラルおよびドライバ向けのコードを生成。開発者は、このツールを使用して、新規プロジェクトの開発を迅速化するとともに、TIのCode Composer Studio 統合開発環境(IDE)v.5およびサードパーティのIDEへのインポートが可能
・ISO 26262向けのMCALおよびSafe AutoSAR:Microcontroller Abstraction Layer(MCAL) 4.0および、TTTech/VectorのSafe Automotive Open System Architecture(AutoSAR)をTIから提供可能。VectorおよびElektrobitが、ISO 26262 AutoSARのサポートを提供
・IEC 61508規格の認証取得が可能なRTOS:Wittenstein high integrity systemのSAFERTOS、MicriumのμC/OS、Express LogicのThreadXおよびSCIOPTA RTOSなどが、認証取得に対応可能なリアルタイム・オペレーティング・システムを提供
<テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて>
テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、会長、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は、世界を「もっと便利に、安全に、環境にやさしく、健やかに、そしてもっと楽しく」する可能性を広げるため、半導体の技術革新を通じて9万社にのぼるお客様を支援しています。当社は「より良い未来を築く」という責務を果たすことを念頭に、半導体製品の製造から当社従業員への対応、地域貢献にいたるまでの全ての活動にあたっています。
当社の情報はホームページ(http://www.tij.co.jp)をご参照ください。
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:和田健治、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における外資系半導体サプライヤです。当社に関する詳細はホームページ(http://www.tij.co.jp)をご参照ください。
<読者向けお問い合わせ先>
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
プロダクト・インフォメーション・センター(PIC)
URL:http://www.tij.co.jp/pic
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