イマコト

最新の記事から注目のキーワードをピックアップ!

Article Detail

富士キメラ総研、ディスプレーデバイスと関連部材の市場調査結果を発表

2012-10-02

世界のディスプレイデバイス、関連部材の市場を調査

―2017年市場予測―
有機ELディスプレイの世界市場は11年比6.6倍の2兆186億円
・・・スマホ向けに加えテレビ向けが立ち上がり、パネル需要の増加と大型化が期待


 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 田中 一志 03−3664−5839)は、年間10兆円の規模をもつディスプレイデバイス市場と、関連部材やアプリケーション市場、そのトピックスを網羅する調査を実施した。その結果を報告書「2012年 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望 Vol.1、2」にまとめた。
 この報告書のVol.1ではディスプレイデバイスとそのアプリケーションの市場、パネルメーカーの事業戦略を分析した。また、Vol.2ではLCD関連部材、PDP関連部材、有機EL関連部材、共通/その他ディスプレイ関連部材、次世代デバイス関連部材の市場を分析した。


<調査結果の概要>

1.ディスプレイデバイスの世界市場

 ※参考表1は添付の関連資料を参照

■LCD
 2011年の市場は前年比9.4%減の8兆2,574億円となった。数量では横ばいであったが、単価の高かったTFTの単価下落と為替の影響により縮小した。
 テレビ、携帯電話(スマートフォンを含む)といった主力アプリケーションは、何れも台数的に成熟市場である。また、アプリケーションそのものの伸び悩みと、スマートフォンにおける有機ELの採用増により、今後数量では微増推移になると予想される。一方、市場(金額)もスマートフォン向けLCDのサイズ拡大と高解像度化による単価上昇が下支えし、微増推移が考えられる。2017年には数量で約40億枚、10兆規模に回復すると予測した。


■PDP
 2011年の市場は前年比21.6%減の3,395億円となった。主力アプリケーションのPDPテレビは2010年まで好調だったが、40インチクラスのLCDテレビの低価格化により値頃感が薄れ、2011年を境に需要が減少に転じている。パブリック用モニタ(公共表示/デジタルサイネージ)もテレビ用途同様に2011年から需要が減少している。
 40インチクラスのテレビやパブリック用モニタでの価格優位性が薄れており、今後は50インチクラス以上でもセット機器価格がLCDと大差がなくなっていく。また、薄型化や消費電力面でもLCDと比較して不利である為、今後も市場はマイナス成長が続くと予測した。自発光ならではの見た目の綺麗さがある為、一定の需要は残ると見られる。


■有機EL(Organic light−Emitting Diode:OLED)
 主用途であった携帯電話サブディスプレイの需要減によってPM(passive matrix)OLEDが大幅に縮小したものの、Samsung Displayの生産能力増強とスマートフォン需要の増加でAM(active matrix)OLEDが急速に拡大し、2011年の市場は前年比2.2倍の3,049億円となった。
 AMOLEDは、今後もスマートフォン需要に依存するが、新規アプリケーションとして2012年中にテレビ向け大型パネルの生産開始が予定されており需要増が期待される。一方、PMOLEDは、携帯電話サブディスプレイ用途やPMP(Portable Media Player)用途の需要が減少するものの、産業用途・汎用向けとして多様なアプリケーションでの採用が期待される。


電子ペーパー
 2011年の市場は前年比33.9%増の1,184億円となった。電子ブックリーダー向けの拡大が高成長の要因となった。コンテンツ販売による費用回収を前提としたハード値下げや広告付きモデルの低価格化戦略により100USドルを切る価格設定が需要を急速に拡大させた。電子棚札やPOP、USBメモリなどでも採用拡大が進んだ。
 2010年以降急速に拡大してきた電子ブックリーダー向けはタブレットとの競合により今後成長が鈍化すると見られる。一方で、電子ペーパーの低消費電力、屋外での視認性、フレキシブル性(割れにくい)、環境に良いという点を活かせる分野での採用が徐々に拡大していき、2017年に市場は2011年比58.4%増の1,876億円になると予測した。


2.ディスプレイ関連部材の世界市場

 ※参考表2は添付の関連資料を参照


 今回調査対象とした51製品のディスプレイ関連部材の世界市場は、2011年に前年比4.0%減の7兆7,560億円となった。LCD関連部材は、為替の影響とそれによる韓国・台湾パネルメーカーの部材のグループ内製の活発化、また価格競争の激化によって、また、PDP関連部材はパネル市場の大幅減を背景に、縮小した。有機EL関連部材はAMOLED需要によって、また、その他ディスプレイ関連部材ではLEDテレビ向けで白色LED需要が牽引し、拡大した。
 2012年はテレビ需要の低成長によって、LCD関連部材は微増、PDP関連部材ではマイナス成長が見込まれる。有機EL関連部材はスマートフォン需要が堅調であり、大幅な拡大が見込まれる。そしてディスプレイ関連部材の世界市場は、2017年には2011年比13.4%増の8兆7,947億円が予測される。
 2011年から2017年までの年平均成長率をみると、LCD関連部材では、年平均成長率の上位3製品がバックライト関連部材となる。尚、全ての製品の年平均成長率が一桁台である。PDP関連部材ではパネル市場の大幅縮小の影響を受け、全ての製品がマイナス成長になる。有機EL関連部材では2012年からテレビ向けが立ち上がり、パネル需要の増加と大型化によって特にAMOLED用部材が30%を超える成長率になる。その他ディスプレイ関連部材では、白色LEDがテレビ向け搭載数量の大幅な低下や単価下落の影響によりマイナス成長、一方、パッシブ3D用円偏光フィルタが年平均成長率20.3%と最も高い成長率を示す。次世代ディスプレイ関連部材では、Samsung Display がAMOLEDに採用を予定しているフレキシブル基材は、今後急速に需要が拡大する。


<調査対象>

 ※添付の関連資料を参照


<調査方法>
 富士キメラ総研専門調査員による調査対象・関連企業に対してのヒアリング取材及び社内データベースの活用


<調査期間>
 Vol.1 2012年5月〜7月、Vol.2 2012年6月〜8月


以上


 資料タイトル:「2012 ディスプレイ関連市場の現状と将来展望 Vol.1、2」
 体   裁  :A4判   Vol.1 298頁、Vol.2 323頁
 価   格  :各95,000円(税込み99,750円)
         CD−ROM付価格 各105,000円(税込み110,250円)
 調査・編集 :富士キメラ総研 研究開発本部 第一研究開発部門
         TEL:03−3664−5815  FAX:03−3661−5134
 発 行 所  :株式会社 富士キメラ総研
          〒103−0001東京都中央区日本橋小伝馬町2−5 F・Kビル
          TEL03−3664−5839(代) FAX 03−3661−1414  e−mail:info@fcr.co.jp
 この情報はホームページでもご覧いただけます。
 URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/  http://www.fcr.co.jp/

Related Contents

関連書籍

  • 死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    詩歩2013-07-31

    Amazon Kindle版
  • 星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    前田 徳彦2014-09-02

    Amazon Kindle版
  • ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    大久保 明2014-08-12

    Amazon Kindle版
  • BLUE MOMENT

    BLUE MOMENT

    吉村 和敏2007-12-13

    Amazon Kindle版