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J.D.パワー、日本自動車サービス満足度の調査結果を発表

2012-09-29

国産量販ブランドから軽自動車ブランドに買い替えた顧客の満足度向上が課題
ラグジュリーブランドはレクサス、量販ブランドではMINI が第1位


東京:2012年9月26日―国産大手ブランドの軽自動車販売参入が本格化し、軽自動車主体ブランドのディーラーは、アフターサービス利用顧客の満足度向上、とりわけ、軽自動車主体ブランドから国産量販ブランドに買い替えた顧客の満足度向上という課題に直面していることが、2012年J.D.パワー アジア・パシフィック日本自動車サービス満足度(Customer Service Index、略称CSI)調査により明らかになった。

 本調査は、アフターサービスにおける販売店に対する顧客の満足度を総合的に分析することを目的としており、今回で11回目の実施となる。新車購入店でサービスを受けた際の顧客の総合的な満足度に影響を与えるのは5つのファクターで、それらは「サービス担当者」(23%)、「サービス料金」(22%)、「サービス内容」(21%)、「営業体制」(19%)、「店舗施設」(15%)となっている(カッコ内は総合満足度に対する影響度)。これらのファクターにおける複数の詳細項目についての評価を元に、総合満足度(1,000点満点)を算出している。

 量販ブランド*から軽自動車主体ブランド*に買い替えた顧客の総合CSIスコアは584ポイントで、直前車も軽自動車主体ブランドであった顧客(596ポイント)の満足度を下回ることが明らかとなった。

 国産量販ブランドから軽自動車主体ブランドに買い替えた顧客の総合CSIスコア(584ポイント)は、軽自動車主体ブランドから国産量販ブランドに買い替えた顧客の満足度を32ポイント下回る。ファクター別にみると、国産量販ブランドから軽自動車主体ブランドに買い替えた顧客は、軽自動車主体ブランドから国産量販ブランドに買い替えた顧客と比べて、全てのファクターでスコアが下回り、特にサービス担当者、営業体制、サービス内容ファクターで30ポイント以上スコアが低い。なかでも、担当者の接客マナー、車両に応じたサービスの提案、作業の迅速さ・丁寧さなどで満足度のスコア差が大きい。販売店の店頭活動水準についても、国産量販ブランドから軽自動車主体ブランドに買い替えた顧客に対する活動レベルは低い。

 J.D.パワー アジア・パシフィックのオートモーティブ部門エグゼクティブディレクターである木本卓は、『日本自動車販売市場における軽自動車のシェアは3割を超えた。国産メーカー各社は軽自動車販売に本格的に乗り出しており、今後も軽自動車販売をめぐる競争が激化されることが予想される。』と述べる。さらに木本は、『トヨタ、ホンダ、日産に代表される各社の軽自動車市場における競争の本格化は、軽自動車主体ブランドに対しては顧客の獲得/維持において新たな脅威となる。特に、アフターサービスにおいては、販売店の店舗体制、リソース面、顧客対応力といった総合的な競争力が求められることから、軽自動車主体ディーラーにとっては厳しい課題をつきつけられることになる。』と指摘する。

 『顧客の期待に見合ったサービスを提供できなければ、定期点検、車検等のサービス入庫や、販売店での再購入意向、推奨意向の低下を招くことが確認されており、接客・接遇水準や基本サービスプロセスの改善に向けた努力が急務である。』と木本は強調する。

 2012年の総合的なサービス満足度(以下、総合満足度)の業界平均スコアは617ポイントとなった。ラグジュリーブランドセグメントではレクサスが761ポイントで、第1位となった。レクサスの総合CSIスコアはラグジュリーブランドセグメント平均(697 ポイント)を64 ポイント上まわる。販売店の総合的な満足度に影響を与える5つのファクター全てにおいて、レクサスがラグジュリーブランドセグメントの最高値を獲得した。

 第2位はBMW(703ポイント)、第3位にはメルセデス・ベンツ(674ポイント)、第4位にアウディ(670ポイント)が続いた。

 量販ブランドセグメントでは、MINI(628ポイント)が首位を獲得した。MINIは、サービス担当者、サービス内容、店舗施設ファクターで量販セグメントトップスコアを獲得している。第2位はホンダ(627ポイント)で、営業体制ファクターのセグメント最高値を獲得している。第3位には日産(626ポイント)、4位にトヨタとフォルクスワーゲン(618ポイント)が並んだ。

 新車購入後1年〜4年(15〜50ヶ月)が経過した顧客を対象に2012 年5月下旬から6月下旬にかけてWEB調査を実施し、12,513人から回答を得た。本調査は新車購入店で直近1年間に点検や修理などのアフターサービスを利用した際の販売店対応に対する顧客満足度を測定している。


*注:軽自動車主体ブランドとは、軽自動車をメインに販売するブランド(ダイハツ、スズキ)を示す。
 国産量販ブランドとは、トヨタ、ホンダ、日産、マツダ、スバル、三菱を示す。

 日本自動車サービス満足度は、J.D.パワー アジア パシフィックの代表的な8つのAUTOベンチマーク調査の一つであり、他の2012年自動車関連調査は下記の日程でリリース予定である。


・自家用の乗用車(軽自動車を含む)のスタッドレスタイヤに対する評価を測定した2012年日本冬用タイヤ顧客満足度(W−TSI)調査を本年5月に発表した。

・自動車を新車で購入したユーザーを対象に、購入後2〜9ヶ月における車両の初期品質を調査した2012年日本自動車初期品質(Initial Quality Study、略称IQS)調査を本年8月に発表した。

・自動車を新車で購入したユーザーを対象に、新車購入店の顧客満足度を測定した2012年日本自動車セールス満足度(Sales Satisfaction Index、略称SSI)調査を本年8月に発表した。

・自動車を新車で購入後2〜9ヶ月が経過した個人ユーザーを対象に、自動車の性能やデザインなどの商品魅力度に関する評価を測定した、2012年日本自動車商品魅力度(Automotive Performance,Execution and Layout、略称APEAL)調査を本年9月下旬に発表する予定である。

・新車に装着されたタイヤの満足度を測定した、2012年日本OEタイヤ顧客満足度(Original Equipment Tire Customer Satisfaction Index,OE−TSI)調査を本年10月に発表する予定である。

・自動車メーカー純正ならびに市販ブランドのナビゲーションシステムの満足度を測定した、2012年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査を本年10月に発表する予定である。

・リプレイスタイヤを新品で購入した顧客の満足度を測定した、2012年日本リプレイスタイヤ顧客満足度調査を本年11月に発表する予定である。


*J.D.パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D.パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。



<株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックについて>
 当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始め通信、IT、金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。尚、J.D.パワーではシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトhttp://www.jdpower.co.jpまで


<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
 ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。

<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
 2011年9月12日にマグロウヒルは、国際的な金融市場に情報・分析サービスを提供する世界有数のビジネス情報サービス企業であるマグロウヒル・フィナンシャルと、世界規模でのデジタル教育サービスに特化した教育事業のマグロウヒル・エデュケーションの2 社に分割すると発表した。マグロウヒル・フィナンシャルの主なブランドはスタンダード&プアーズ・レーティング・サービス、S&P Capital IQ、S&P Indices、プラッツ・エナジー・インフォメーション・サービス、J.D.パワー・アンド・アソシエイツである。

 世界40カ国に280カ所以上の拠点、約23,000人の従業員を有し、2011年の売上高は62億ドルにのぼる。詳細はウェブサイトhttp://www.mcgraw-hill.comまで。


<ご注意>
 本紙は報道用資料です。(株)J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く本資料に掲載されている情報および結果を広告または販促活動に転用することを禁止します。


 ※グラフ資料は添付の関連資料を参照

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