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メドピア、「勤務医の病院経営への関与」に関する調査結果を発表

2010-12-09

〜MedPeerポスティング調査〜

「勤務医の病院経営への関与」の調査結果について


 メドピア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:石見陽)は、同社が運営する医師コミュニティサイト「MedPeer」(URL: https://medpeer.jp/ )にて、本調査を実施した結果がまとまりましたので報告いたします。

 調査手法は、MedPeer会員(登録会員数:32,507名、2010年12月1日時点)である医師を対象とした「ポスティング調査」と呼ばれるオープン回答型のインターネットリサーチ。調査期間は、11月12日(金)〜11月25日(木)。有効回答数は 2,850件。(複数回答)


【リサーチ結果概要】

○「勤務医の病院経営への関与の機会」について、「定期的な経営情報の公開」と回答した医師は25.9%。「経営層との定期的な意見交換の場」は24.2%、「勤務医全員が参加可能な意思決定の場」は11.3%だった。

○「勤務医であっても主体的な経営参加は必要」「経営情報の開示は必要」とする前向きなコメントがある一方、「参加しても意見はあまりとおらない」「会議はほぼ一方通行」「給与アップにはつながらない」といったコメントもあった。

○「勤務医が病院経営に関与できる機会が無い、または、その必要は無い」と回答した医師は全体の25%。「忙しすぎて参加できない」「勤務医は医療にのみ専念すべき」「大学病院なので直接経営に関わることはない」「経営は専門家に任せたほうがいい」といった意見があり、「意見を述べる場はまったくない」というコメントもみられた。

(注)「MedPeer」とは:
 医師の会員制コミュニティサイト。医師同士のディスカッション、情報交換を目的としており、その仕組みを利用して各種医師向けリサーチ調査が可能。現在会員数32,507名(2010年12月1日時点)。


【調査内容】

 調査目的 : 「勤務医の病院経営への関与について」

 調査方法 : インターネットリサーチ(ポスティング調査)

 調査地域 : 全国

 調査対象 : 医師(MedPeer登録会員)の医師(MedPeer登録会員)

 有効回答数 : 合計2,850サンプル(クイックリサーチ数:2,850件、コメント数:2,064件)

 調査日時 : 11月12日 (金) 〜 11月25日 (木)(14日間)

 調査機関 : メドピア株式会社

 質問内容:

 「勤務医の病院経営への関与について」

 全国各地で病院の経営環境が厳しさを増すなか、日々の多忙さから、現場で働く勤務医が病院経営に積極的に協力することができずに、問題点を改善できないまま、さらに経営環境を悪化させ、より忙しくなるという悪循環に入っているケースをよく耳にします。

 そこで先生方にお伺いしたいのですが、
 今、お勤めの施設において、勤務医が経営に関与できる機会はありますでしょうか。

 1.勤務医全員が参加可能な意思決定の場

 2.経営層との定期的な意見交換の場

 3.定期的な経営情報の公開

 4.院外講師などによる、病院経営に関する勉強会の開催

 5.病院経営に関する勤務医同士による勉強会

 6.その他

 7.勤務医が病院経営に関与できる機会が無い、または、その必要は無い

 の7択(複数回答可)で詳細も含めてご回答ください。

 よろしくお願いいたします。


(注)ポスティング調査:
 インターネット上のディスカッション機能を利用してリサーチを行うもので、通常の選択式のインターネットリサーチに加え、モニター会員が自由にコメントを記入できる形式。通常のリサーチに比べ、対象モニターのインサイト(意見、意識のような内面)をより反映したコメントが得られるものとされている。MedPeerでは、質問に対する選択式の回答「クイックリサーチ」と「コメント」を組み合わせての調査手法を導入している。

【回答:クイックリサーチ(2,850件)】
 ※ 関連資料参照


【回答:コメント(2,064件)抜粋】

#回答内容詳細については、全回答コメントを「MedPeer」サイト上にて公開中。

 ・現在の厳しい経済状況においては、勤務医も常に経営の視点をもつことが求められており、積極的な意見交換と認識の共有が肝要である。(50代、一般内科)

 ・経営状況が厳しい、ということは聴かされるが、具体的な内容について職員が共有する機会がない。多職種の多くの職員が問題意識を共有したうえで、そこで出てくる意見が実際に生かすことができなければ、意味がない。(50代、血液内科)

 ・当院では、ガバナンスが非常にしっかりしており、毎月医局会で財務に関する情報公開もされ、毎年大黒字経営である。(60代、一般内科)

 ・経営方針の決定は理事が行いますが、方針や経営情報の公開がしっかりしていると勤務医の意識の改革になります。(40代、腎臓内科)

 ・勤務医といえど、勤務している病院から給与が出ているわけで、その経営に無関心でいることは出来ないと思う。(30代、一般内科)

 ・経営に関与するということは、その結果についても責任を負うことが求められること。つまり業績に応じて給与を増減される覚悟が必要と思います。現在の一般的な病院管理職のように給与に業績が関係しないようでは真剣に経営に取り組んでいるとはいえないでしょう。(40代、一般外科)

 ・医師が経営に関与することは可能なシステムにはなっているが、関与する医師は時間にかなり余裕のある医師であり、結局は第一線で忙しく働いている医師の立場を反映するものにはなっていない。(40代、小児科)

 ・勤務医の意見を反映して、経営のノウハウを持っているプロが経営するのが、理想でしょうね。(50代、一般内科)

 ・経営戦略会議が月回開かれて、定期的な経営情報の公開と、経営の問題点が話し合われる。医師は全員一応その会議のメンバーになっている。しかし、忙しさで必ずしも勤務医がすべて参加しているわけでなく、きちんと機能しているかとなると話は別であるが。(40代、小児科)

 ・当院では各科部長が経営改善会議、病院の経営状況などの情報を毎月公開してくれているので、現在の経営状況が分かり非常に助かっています。医師さらにはその他の医療職に対して、外部講師を迎えての病院経営のノウハウなどを講演してもらえるようなら一層経営状況の改善に貢献できるのではないかと考えています。(40代、麻酔科)

 ・勤務医が病院の経営状態を詳しく知ることは、経営改善に向けての第一歩と思います。(40代、麻酔科)

 ・殆どの医師は病院の経営についての関心が低く、公立病院の赤字や経営難の一因だと思います。将来破綻する病院が続出するでしょう。(60代、産婦人科)

 ・公立病院としてはいろいろあるものの、経営への関与を過剰に期待されずぎる傾向にあると感じる。医療の質向上に加えて、経営の改善、黒字化に至るまで何もかもスーパーマンのように医師が解決してくれるとでも思っているのだろうか。そうであれば事務方の存在価値など全く無いに等しいと思う。(40代、呼吸器外科)

 ・勤務医にインセンティブが得られるように、経営に加わることで、勤務医も開業医と同じような気持ちで仕事に取り組めるようになる。現場の意見を反映できる場があることは必要。(50代、一般内科)

 ・定期ではないが、経営状況の報告会議・意見を述べる場がないわけではない。しかし、聞いてもよくわからないことがほとんどです。こちらからの意見もただ聞いているだけで、それにより何かが変わることもまったくない。(50代、麻酔科)

 ・そのような機会は全くない。病院経営は経営のプロが行なうべきで、彼らが勤務医から様々な情報を入手するよう努力すべきである。(40代、脳神経外科)

 ・経営に関与し経営改善につながっても医師の収入に反映されない以上関与しても仕方がない。(50代、一般内科)

 ・病院経営の立場と医療現場の立場の融合が生き残りには大事。(50代、一般内科)

 ・医師は現場の医療に専念すべきです。(50代、血液内科)

 ・実質経営権がなければ参加しても意味がないと思いますし、そのような権限がありません。だから皆勤務医がいやになって開業するのではないでしょうか。(30代、一般内科)

 ・大学病院では、一診療医員や医長が経営に関与する機会は全くありません。(50代、消化器外科)

 ・経営情報の開示は必要であり、また勤務医もそれを知っておく必要がある。しかしながら勤務医が経営を考え過ぎると過剰な医療内容となってしまうことが危惧される。(50代、泌尿器科)

 ・外部の経営コンサルタントが入っている。その助言により徐々に経営状態は改善しているようである。勤務医は自分の専門領域でいかに利益をあげるかを追求すればよいのではないかと思う。(40代、一般内科)

 ・朝礼で経営情報の報告はありますが、収入を上げるよう一方的に言われるだけです。(50代、皮膚科)

 ・経営と運営、診療はある程度つながり、ある程度離れているほうがよいと思います。経営を何も知らずに診療をするのはよろしくないでしょう。(40代、消化器外科)

 ・意見を聞かれてもほとんど通らないが、定期的な集まりはあります。(40代、心療内科)

 ・一部の幹部クラスの医師は、運営委員会みたいのに参加している。病院全体の収益は、院内ランで月に1回、医師全員に送られてくる。収益に関して、自分でできる事はやっているつもりだが、基本的に診断治療が本来の医師の仕事と思うので、収益を最優先に考えるのは、本末転倒で現場の医師のあるべき姿ではないと思う。(30代、一般内科)

 ・月1回のペースで意見交換がなされおり、意思疎通は十分です。相手の立場に立って考えることができ理解が深まり、助かります。(30代、一般内科)

 ・公立病院なので、経営層では無く、上層部、院長、事務長との定期的な意見交換の場=院内(経営)会議がある。その他、ここ数年、自治体の方とも連携した経営改善会議が行われていました。しかし、各種の縛りがあって、これと言った対策がとれている様にはみえません。(40代、耳鼻咽喉科)

 ・勤務医は経営責任を問われないが、経営に参考となる現場の情報を知らせる位の責任はあると思う。(60代、一般内科)

 ・経営層とのヒアリング形式で、問題点、改善点を検討する場はありますが、その後の意見の反映、上層部の 見解などのフィードバックされる機会がない。(50代、神経内科)

 ・専門家を招いて、経営について学ぶ上で、勤務医が質問、提案し、検討に供される。勤務医はもとより、全員にその機会がある。(40代、皮膚科)



 ※ 調査結果詳細は、関連資料参照

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