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J.D.パワー、2012年日本法人向けIP電話・直収電話サービス顧客満足度調査結果を発表
『KDDI 光ダイレクト』が総合満足度第1位
2012年日本法人向けIP電話・直収電話サービス顧客満足度調査
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:アルバート ラパーズ、略称:J.D.パワー)は、2012年日本法人向けIP電話・直収電話サービス顧客満足度調査の結果を発表した。
当調査は通信事業者が提供する法人向けのIP電話サービスおよび直収電話サービス(※1)に対する満足度を調べるもので、今年6月に全国の従業員数100名以上の企業20,000社に郵送調査を行い、1,668社から回答を得た。
当調査では1回答社から最大2つのサービスについての評価を得ているため、実際の評価件数は2,104件となっている。尚、当調査はNTT東日本やNTT西日本の『ひかり電話シリーズ』やKDDIの『光ダイレクト』といったサービス商材単位で評価を聴取している。
(※1)NTT東日本/西日本以外の通信事業者が提供する加入電話サービスで、自社の電話回線を直接引き込むことによって提供される電話サービスや、NTT東日本/西日本のメタル回線の中で未使用のものを借用して提供される電話サービスのこと
当調査では、IP電話・直収電話サービスにおける総合的な顧客満足度に影響を与える4つのファクター(領域)を設定し、各ファクターの詳細評価項目に関する顧客の評価をもとに総合満足度スコアを算出した(1,000ポイント満点)。ファクターごとの総合満足度に対する影響度は、「コスト」(40%)、「サービス内容/品質」(29%)、「営業・導入対応」(25%)、「障害・トラブル対応」(6%)となった。
IP電話・直収電話サービスの総合満足度ランキングは、KDDIの『KDDI 光ダイレクト』が総合満足度スコア653ポイントで第1位となった。『KDDI 光ダイレクト』は「サービス内容/品質」「営業・導入対応」「コスト」の3ファクターでトップの評価を得ている。第2位は同じくKDDIの『KDDI メタルプラス』(総合満足度スコア625ポイント)、第3位はNTT東日本の『ひかり電話』シリーズとNTT西日本の『ひかり電話』シリーズ』が同点スコア(同618ポイント)で続いた。
◆価格競争に陥ることなく新たなサービス提案を◆
IP電話・直収電話サービスにおける総合満足度への影響力は「コスト」が40%と突出して高く、同時に調査を行った法人向け携帯電話・PHSサービスと比べても高い(同26%)。スマートフォンの普及やそれを活用した新しいサービス展開が活況の携帯電話・PHS市場と比べ、サービス内容や品質面でも成熟段階にある固定電話市場では、より価格に対して顧客の意識が向きやすいことが背景にあると推察される。
IP電話・直収電話サービスでは価格面での競争力を持つことが顧客満足の点からも重要な要件となっている。
しかし一方で、本調査ではサービス導入時に「内線電話も含めた固定電話システム全体に対する提案」や「携帯電話やVPN等を組み合わせた通信環境の総合的な提案」を受けた企業の満足度はIP電話・直収電話のみの提案を受けた場合と比べ20ポイント以上高まる傾向が見られている。また導入後に営業担当者から「内線電話システム」や「電話会議システム」といった提案を受けた企業では、営業対応だけではなくコストに対する満足度も高まる傾向にあった。顧客満足向上には価格面での訴求だけではなく、他商材も組み合わせた総合提案やIP電話・直収電話の新しい使い方・サービスの訴求を行っていくことも有効な活動と言えよう。加えてこのような提案やサービス紹介を受けた企業ではロイヤリティも高い傾向にある。
コスト競争だけに陥らないためにも、サービス提供事業者にはFMCやソリューションなど通信・ネットワーク環境全体をスコープに入れた付加価値の高いサービスを新たに提案していく力も求められている。
*J.D.パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D.パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。
<株式会社J.D.パワー アジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始め通信、IT、金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。尚、J.D.パワーではシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトhttp://www.jdpower.co.jpまで
<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。
<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
2011年9月12日にマグロウヒルは、国際的な金融市場に情報・分析サービスを提供する世界有数のビジネス情報サービス企業であるマグロウヒル・フィナンシャルと、世界規模でのデジタル教育サービスに特化した教育事業のマグロウヒル・エデュケーションの2社に分割すると発表した。マグロウヒル・フィナンシャルの主なブランドはスタンダード&プアーズ・レーティング・サービス、S&P Capital IQ、S&P Indices、プラッツ・エナジー・インフォメーション・サービス、J.D.パワー・アンド・アソシエイツである。
世界40カ国に280カ所以上の拠点、約23,000人の従業員を有し、2011年の売上高は62億ドルにのぼる。詳細はウェブサイトhttp://www.mcgraw-hill.comまで。
※以下の資料は添付の関連資料「参考資料」を参照
・顧客満足度ランキング
・総合満足度を構成するファクター