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博報堂、40〜60代の社会意識についての分析結果を発表
新大人研レポートVI「”新しい大人世代“の社会意識」
「若者世代との交流から新しい文化が生まれる」 7割。
震災を経て、40〜60代の若者応援意識が高まる
・「若者世代とお互いの良さを認め合いながら交流・協力し、新しい文化・潮流を作る時代になる」ということに7割が共感。大人世代は「世代間交流・世代間協力」が次の文化を創り出すと認識している。
・「地域の伝統を大切にすること」に7割が共感。「自分の行動が地域の利益に繋がること」に5割が共感。
40〜60代の意識が従来の常識から大きく変わり、いまや「絶滅!?する中高年」とでも言うべき状況が現れています。
「博報堂 エルダーナレッジ開発 新しい大人文化研究所」では、人生を前向きにとらえ、若々しくありたいとする新たな40〜60代を総称して「新しい大人世代」と名づけ、彼らの志向や生活を探る様々な調査を実施しています。このたび、全国の40〜60代の男女3708名に向けた調査から、40〜60代の社会意識についての分析結果をまとめましたので、ご報告いたします。
分析結果からは、新しい大人世代が、若者世代や地域と協力しながら社会と自立的に関わっていこうとする姿が明らかになりました。従来の枯れていく中年・老後観ではなく、社会に自ら積極的にかかわり貢献していくことに喜びを見出そうとする、前向きな意識が顕著です。とりわけ、「新しい大人世代が若者を応援する意識を高めている」ことが分かりました。この傾向は、東日本大震災を経たことも大きく影響していると思われます。
新しい大人世代に対し、「若者世代との交流・協力」に関する意識を尋ねたところ、「お互いの良さを認め合いながら交流・協力し、新しい文化・潮流を作る時代になる」という内容に7割が共感すると回答。「若者世代を応援することで、若者世代からも新しい文化・潮流が生まれる時代になる」という内容に6割が共感すると回答しました。世代間の交流と協力、そこから生まれる新しい文化の可能性に前向きな意欲を持っていることが分かります。
また、新しい大人世代に地域についての意識を尋ねたところ、「地域の伝統を大切にすること」に7割が共感すると回答。「自分の行動が地域の利益に繋がること」に5割が共感すると回答しました。地域など身近な生活圏を尊重し、コミュニティーに貢献することに重きを置く“地に着いた社会性”を有していることがわかります。
一方、「社会的なテーマに有効な商品・サービスを生活に取り入れること」に前向きな人は6割。消費やサービス利用においても社会性を忘れない、新しい大人世代の高い社会意識が伺われます。
「社会や世の中の仕組みに頼らずに自ら自分や家族を守ること」に共感する人は5割。既存の社会制度や仕組みに頼らずに自ら行動しようとする、自立した意識がもつ人が多いのも特徴的です。
※以下、調査分析結果は添付の関連資料を参照
<「博報堂 エルダーナレッジ開発 新しい大人文化研究所」とは>
当研究所は、「博報堂エルダービジネス推進室」(2000年設立)を前身とし、2011年2月に設立された、40〜60代生活者の意識・行動を研究する専門組織です。従来の中高年層の間で一般的であった意識やライフスタイルとは異なる、新しい40〜60代が誕生しています。当研究所では、年を重ねるごとに前向きな意識を持つ、この新しい中高年生活者を「新しい大人」と名づけ、少子高齢化社会にプラスのインパクトを与える重要な存在として調査・研究および企業向けコンサルテーション業務を行っています。