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日立、酸素吹石炭ガス化複合発電実証試験「大崎クールジェンプロジェクト」の主要設備を受注

2012-09-04

酸素吹石炭ガス化複合発電実証試験「大崎クールジェンプロジェクト」の
主要設備を受注



 株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、大崎クールジェン株式会社(広島県広島市、代表取締役社長:貝原 良明/以下、OCG)から、酸素吹石炭ガス化複合発電技術の大型実証試験である「大崎クールジェンプロジェクト」向けに、主要設備である石炭ガス化設備および複合発電設備を受注しました。

 石炭は、供給面の安定性と経済性に優れており、世界の基幹電源である石炭火力発電用の燃料として広く使用されていますが、CO2排出量が多いため、発電設備のさらなる高効率化、CO2排出量削減が重要な課題となっています。こうした課題を解決するクリーンコールテクノロジーの一つとして、石炭を高温高圧のガス化炉で可燃性ガスに転換し、そのガスを燃料としてガスタービンと蒸気タービンによる複合発電を行う石炭ガス化複合発電(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)があります。酸素吹石炭ガス化複合発電は、石炭をガス化する際に酸素を使用する方式であり、複合発電の高効率化に対応しやすい発電技術とされています。

 「大崎クールジェンプロジェクト」は、中国電力株式会社(本社:広島県、社長:苅田 知英)と電源開発株式会社(本社:東京都、社長:北村 雅良)が共同出資するOCGが、酸素吹石炭ガス化複合発電技術の実用化をめざし、経済産業省の補助金を得て実施する酸素吹石炭ガス化複合発電技術の大型実証試験です。
 プロジェクトは2012年から開始され、第一段階として170MW級の実証試験設備を建設し、システムとしての信頼性・経済性・運用性等が検証される予定であり、第二段階では、最新のCO2分離回収技術の適用試験による検証が計画されています。将来的には、さらなる高効率化をめざし、燃料電池と組み合わせる石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC:Integrated Coal Gasification Fuel Cell Combined Cycle)への展開も期待されています。

 日立は、1980年代からガス化炉の開発に取り組んでおり、電源開発株式会社が独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構および経済産業省から支援を受けて1995年から実施している多目的石炭ガス製造技術開発(EAGLE:Coal Energy Application for Gas,Liquid & Electricity/以下、EAGLE)向けに試験設備一式を納入しているほか、試験運転支援を行ってきた実績があります。

 日立が今回OCGから「大崎クールジェンプロジェクト」向けに受注した主要設備は、ガス化炉などの石炭ガス化設備のほか、ガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などの複合発電設備で、EAGLEで得られた知見や技術を適用します。ガスタービンについては日立が独自に開発した高効率ガスタービンH−80を採用し、ガス化炉および排熱回収ボイラーについては、日立のグループ会社であるバブコック日立株式会社(東京都千代田区、取締役社長:脇野 哲郎)が担当します。実証試験設備の建設開始は2013年を予定しています。

 日立は、「大崎クールジェンプロジェクト」への設備納入により、酸素吹石炭ガス化複合発電技術の実用化に貢献するとともに、今後もクリーンコールテクノロジーの開発を進め、石炭火力発電技術の高度化を通じて低炭素社会の実現に貢献していきます。


 ※参考図は添付の関連資料を参照


以上

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