Article Detail
浜松ホトニクス、世界最小を実現した小型分析器向け2Wキセノンフラッシュモジュールを発売
世界最小、バッテリー駆動を実現した小型分析機器向け
新製品2Wキセノンフラッシュランプモジュール
「L12336シリーズ」を発売
当社は、点灯動作回路をコンパクトに効率よく集積することで世界最小を実現し、バッテリー駆動にも対応した、2Wキセノンフラッシュランプモジュール「L12336シリーズ」を、国内外の分析機器や医療機器メーカーなどに向けて9月5日に発売します。本製品は、環境分析や検体検査などの小型分析機器に最適な光源ですが、将来、開発が期待される高精度な環境モニタリングやPOCTなどの携帯型分析機器への搭載も可能となります。
なお、本製品は、9月5日から3日間、幕張メッセ国際展示場(千葉県千葉市)で開催される、分析・計測・科学機器の総合展「JASIS(ジャシス)2012」に出展します。
*キセノンフラッシュランプ:ガラスの容器に陽極と陰極を設け、その電極間の放電を安定させるトリガプローブを配置した構造で、高圧の高純度キセノンガスを封入したランプ。ランプ点灯用主放電コンデンサにチャージされた電荷が、瞬間的(マイクロ秒オーダー)にランプに流れ込むことによって、非常に高い光量が得られるパルス放電灯。
*POCT(ポイントオブケアテスティング):患者の近くで診療中に簡単に測定するなど、臨床現場即時検査のこと。
<製品の概要>
本製品は、パルス点灯タイプの2Wキセノンフラッシュランプを新たに開発し、高安定な駆動電源とランプ点灯用トリガソケットを一体化した2W入力で世界最小のモジュールです。点灯動作回路をコンパクトに効率よく集積することで小型化し、当社製5W同モジュールに比べ体積比で2分の1以下を実現しました。また、電源を改良することで入力電圧は5V〜15Vとしバッテリー駆動を可能にしました。さらに、独自の電極設計技術などにより当社製5W同ランプの1.4倍の発光効率と、2倍以上の発光繰り返し1250Hzを実現し、計測・分析時間の短縮に貢献します。
現行製品と同様に、高安定で長寿命なことや、モジュールのため電源とトリガソケットの設計や配線の煩わしさがなく装置への組み込みや交換が容易です。
キセノンフラッシュランプは、直流点灯タイプに比べ小型で発熱が少なく、紫外・可視から赤外にわたり強い連続した幅広い波長域を持っています。当社のキセノンフラッシュランプは、主に精密測光用光源として対応できるように電極の構造と材料の改良を行い、高安定で長寿命と優れた性能が特長です。現行製品は、5Wタイプから60Wタイプまで5種類の入力シリーズを用意し、分析からバイオ、FAインライン検査用に対応しています。
今回2Wモジュールを加えたことで、汚水や大気汚染などの環境モニタリングや血液などの検体検査用の小型分析機器用の光源としてラインナップを充実しました。将来、開発が期待される携帯型環境モニタリング機器や、患者の近くで診療中に簡単に高精度な測定を行うPOCT携帯型検査機器への搭載も可能となります。
また、近年、各種照明ランプのLEDへの置き換えが進む中で、分析用にも高性能化したLEDが開発されることが予想されるため、LEDの特長である小型化にも対応しました。特に、キセノンフラッシュランプは、強い連続した幅広い波長域が特長で、分光器で計測する数波長を単一波長のLEDでは複数個を内蔵しなければならず、かえって大型化してしまうこともあり、本製品を採用するメリットがあります。
<主な特長>
1、2W入力で世界最小のモジュール
点灯動作回路をコンパクトに効率よく集積することで約67cm3まで小型化し、当社製5W同モジュール(約150cm3)に比べ体積比で2分の1以下を実現しました。2W入力で世界最小のモジュールです。
2、バッテリー駆動対応
電源を改良することで入力電圧を5V〜15Vとしバッテリー駆動が可能になり、高精度な携帯型計測・分析機器の開発が可能になります。
3、現行製品と同様に高安定で長寿命、さらに高性能
最大光出力と最低光出力のフラツキが0.5%CVと少なく高安定で、2W動作時で1×109(10億)フラッシュ保証と長寿命で、紫外域から赤外域に高い連続した輝線スペクトルが得られています。さらに、独自の電極設計技術などにより当社製5Wキセノンフラッシュランプの1.4倍の発光効率と、2倍以上の発光繰り返し1250Hzを実現し、計測・分析時間の短縮に貢献します。
●主な仕様
※添付の関連資料を参照
●発売日 2012年9月5日
●税込価格 2Wキセノンフラッシュランプモジュール
「L12336シリーズ」 45,000円
●販売目標金額 1年目7,500万円/年 、3年目5億円/年
※商品画像は添付の関連資料を参照