マイクロソフト、クラウドを活用したＮＰＯの組織運営の効率化を推進

■クラウドを活用したＮＰＯ支援
クラウドを活用したＮＰＯの組織運営の効率化を推進
〜Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ　Ｄｙｎａｍｉｃｓ（Ｒ）　ＣＲＭ　ＯｎｌｉｎｅをＮＰＯ向けに最適化〜



　マイクロソフト株式会社（本社：東京都渋谷区）は、ＩＣＴの利活用によるＮＰＯ向け支援活動を強化し、新たにクラウドを活用したＮＰＯの組織運営の効率化を推進します。

　このたび、以下の取り組みを順次開始します。


１．　クラウドの活用によるＮＰＯの支援者情報の一元管理、業務効率化を促進

　ＮＰＯの組織運営において、支援者情報を分析、一元管理することは、支援者とのコミュニケーションを強化し、結果的にさらなる支援の拡大につながるため、ＮＰＯの組織運営および活動を拡張するうえで注目されています。日本では、欧米と比較するとＮＰＯのＩＣＴの利活用が進んでおらず、支援者情報が一元管理されていないことがＮＰＯの大きな運営課題となっています。
　マイクロソフトでは、ＮＰＯにおけるクラウド活用の推進に向けて、２０１１年１月より提供開始予定のクラウド型ＣＲＭ（顧客関係管理）ソフトウェアである「Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ（Ｒ）　Ｄｙｎａｍｉｃｓ（Ｒ）　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅ」（注１）をＮＰＯ向けに最適化し、支援者管理に積極的なＮＰＯ向けに提供します。これにより、今まで大規模なＩＴ投資に踏み込むことのできなかった中小規模のＮＰＯも、クラウドソリューションを通じて支援者情報の一元管理を実現し、業務効率化を促進することができます。
　今後も、ＮＰＯの業務効率化支援に向けて、小規模な団体から活用できるＭｉｃｒｏｓｏｆｔ　Ｏｎｌｉｎｅ　ＳｅｒｖｉｃｅｓやＯｆｆｉｃｅ　３６５を提供することで、ＮＰＯの組織規模にあわせたクラウド活用を推進していきます。


２．　ＮＰＯの組織運営に最適化した「Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　ＮＰＯテンプレート」の提供

　特定非営利活動法人日本ＮＰＯセンター（注２）、有限会社ページワン（注３）、マイクロソフトの３者が連携し、ＮＰＯの組織運営に最適化された「Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　ＮＰＯテンプレート」を開発し、２０１０年１２月２日（木）より試用版を、Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅが提供開始される２０１１年１月には、正式版のテンプレートを無償提供します。　本テンプレートの試用版は、オンプレミス（内部設置）型のＤｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭに対応しており、正式版はクラウド型のＤｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅ、およびオンプレミス型のＤｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭに対応しています。新たにクラウドサービスの導入を検討するＮＰＯ、およびサーバーをすでに内部設置しているＮＰＯの両者が、活用しやすいテンプレートになっています。マイクロソフトは、日本ＮＰＯセンターとの連携により、２０１４年末までに、１００団体の導入を目指します。


　●名称：「Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　ＮＰＯテンプレート」
　●対象製品：Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ、Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅ
　●対象団体：すでにＩＣＴを利活用しているＮＰＯ法人で、支援者情報の管理に課題を有する団体
　●提供方法：日本ＮＰＯセンター事務局への申し込みを通じて配布
　●内容：ＮＰＯは、ＮＰＯの業務にあわせた機能や語彙にカスタマイズした本テンプレートを活用することで、ＮＰＯの運営に欠かせない支援者情報の管理、イベント情報の管理、物販情報の管理を簡単に一元管理できます。
　●テンプレートの画面イメージ：添付資料参照

※添付資料は、添付の関連資料を参照


３．　ＮＰＯのクラウド活用の早期導入

　ＮＰＯのクラウド活用の最初の事例として、ＮＰＯ法人「育て上げ」ネット（所在地：東京都立川市、理事：工藤　啓）は、Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅの試用版を活用した早期導入を２０１０年１０月より開始し、２０１１年１月にＤｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅの提供開始後、正式導入します。「育て上げ」ネットは、若者の就労支援事業において、Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅを活用し、支援した若者から収集したアンケート情報の管理と分析を行います。これにより、セミナーやワークショップ、カウンセリングといった様々な就労支援メニューを受けた若者の満足度や支援後の変化の傾向を分析し、今後の若者の就労支援活動に活かすことを目指します。また、Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅで支援してきた若者の情報を一元管理することにより、活動分析が簡単にできるため、育て上げネットの事業を支援している企業や、業務委託を受けている行政に対する報告の効率化も目指します。


４．　ＮＰＯのクラウド活用の啓発活動

　２０１０年１２月２日（木）に開催される「Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ　Ｃｉｔｉｚｅｎｓｈｉｐ　Ｄａｙ　２０１０」を皮切りに、ＮＰＯを対象にしたクラウド活用シナリオをセミナーなどにおいて紹介し、啓発活動を行います。セミナーに関する詳細は、以下の通りです。

　●名称：「Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ　ＮＰＯ　Ｄａｙ　ｆｏｒ　Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ」
　●対象者：支援者管理にＣＲＭの導入を検討しているＮＰＯ
　●内容：ＮＰＯにおけるＣＲＭ活用の重要性、先行事例、テンプレートのデモ　など
　●期間：２０１０年１２月２日（木）〜２０１１年６月３０日（木）


（注１）Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭ　Ｏｎｌｉｎｅ：オンプレミス型、パブリッククラウド型およびパートナーホスティング型という相互移行が可能な３形態で提供されているＤｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭのパブリッククラウド型サービス。Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ　Ｏｆｆｉｃｅとの連携とＧＵＩカスタマイズ機能を使った容易で柔軟な拡張が可能であることが特徴。

（注２）日本ＮＰＯセンター：ＮＰＯの社会的基盤の強化を図り、市民社会づくりの共同責任者としての企業や行政との新しいパートナーシップの確立を目指す、インフラストラクチャー・オーガニゼーション（基盤的組織）中間支援組織。（ＵＲＬ　http://www.jnpoc.ne.jp/）
　マイクロソフトとの連携で、ＮＰＯ向けソフトウェア寄贈プログラムＴｅｃｈＳｏｕｐ　Ｊａｐａｎを運営。（URL http://www.techsoupjapan.org/）

（注３）有限会社ページワン：Ｄｙｎａｍｉｃｓ　ＣＲＭをアプリケーション基盤して高等教育機関、自治体や企業へのソリューションの提供を行っているＩＴベンチャー企業。マイクロソフトのＩＴベンチャー支援プログラムの２００９年度の支援企業の一つ。（ＵＲＬ　http://www.pageone.ne.jp/）