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住友電工、仏ソイテック社と低コストGaN基板の開発で協業
住友電工と仏ソイテック社、低コストGaN基板の開発で協業
住友電気工業株式会社(本社:大阪市、社長:松本正義 以下、住友電工)とフランスのS.O.I. TEC Silicon On Insulator Technologies S.A.(本社:フランス パリ市、CEO:Andre − Jacques Auberton−Herve (アンドレ・ジャック オベルトン・アルベ)、以下、Soitec )は、低コストGaN(窒化ガリウム)基板の開発に関して協業を開始することとしました。
本協業により、住友電工の高品質GaN基板製造技術とSoitecのSmart Cut技術を組み合わせ、低コストで高品質な薄膜GaN基板の共同開発を推進します。具体的には、Smart Cut技術を用いて、GaN基板に極薄の膜転写を繰り返し行うことにより、1枚のGaN基板から複数枚の薄膜GaN基板を製造します。この手法により得られる薄膜GaN基板は、エピタキシャル成長によるデバイス層形成においても、GaN基板の結晶品質が保たれます。
本技術の確立により、高輝度LED照明やハイブリッド車、電気自動車向けのパワーデバイス等の分野において、GaN基板のさらなる普及が進展するものと期待しています。
住友電工の執行役員半導体事業部長の横川 正道は、「このユニークな協業は、今後、拡大が予想されるパワーデバイスや白色LEDをはじめ様々な分野において、我々のGaN基板を使用可能とする有力な方法です。Soitecとの協業によって、高品質なGaN基板がより身近にご使用頂けるようになるものと期待しています。また、当社ではGaN基板の更なる高機能化を目指します。」と述べています。
Soitec CEOのAndre − Jacques Auberton−Herve は、「我々は住友電工と一緒に仕事ができることを大変うれしく思います。我々は、最高のGaN結晶品質による薄膜基板をお客様に提供するために力を合わせていきます。この協業は、地球環境問題の観点から、エネルギー変換にあるいは照明技術に革新的な効率改善を与えます。」と述べています。
以 上
【Soitecグループについて】
Soitecグループは、1992年に仏CEA(中央原子力庁)Leti(電子・情報技術研究所)からスピンオフした、SOI基板の最大手メーカーです。1995年に水素イオン注入と基板貼り合わせ技術を組み合わせたSmart−Cut技術を発表し、SOI基板の量産技術を確立しました。Soitecグループは、世界で消費されるSOI基板の80%以上を生産しています。Soitecグループに関する情報は、http://www.soitec.com/en/index.phpで入手できます。
・Smart Cutは、Soitecグループの登録商標または商標です。