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帝国データバンク、証券会社の実態調査を発表
特別企画:証券会社の実態調査
過去20年で147社が廃業などで消滅
〜業界地図には大きな変化〜
はじめに>>
2013年1月、東証・大証が統合する。国際的な市場間競争にさらされるなかでの生き残り策だが、個々の証券会社には存続するための企業体力を失っているところもあり、これを機に清算・廃業する動きが出てくることも予想される。
そこで、帝国データバンクは、証券会社の倒産・廃業・被合併について年度別に集計・分類し、設立時期と営業期間についても分析。また、企業概要データベース「COSMOS2」(142万社収録)を基に、95年度、2000年度、2005年度、2010年度それぞれの売上上位企業のリストを作成。旧4大証券、準大手証券、中堅・中小証券、外資系証券、オンライン証券と規模別・業態別に分類し、その分布が過去15年間でどのように推移したかを分析、併せて売上高、利益の推移と損益状況も調べた。
証券会社の実態調査は今回が初めて。
※廃業には解散、清算、休業、休眠、登録取消を含む。
<調査結果(要旨)>
1.これまでに147社の倒産・廃業・被合併が判明した。そのうち法的整理を行った証券会社はわずか11社にとどまる。被合併が79社、廃業が56社あり、両者併せて全体の9割を占めた。
2.過去の推移をみると2001〜2005年が49社ともっとも多い。バブル崩壊後の市況低迷、90年代末の金融危機、加えて規制緩和やビジネスモデルの革新による大きな環境変化があり、多くの証券会社が退場を余儀なくされた。その中には業歴30年以上の老舗が79社含まれている。
3.業界上位30社の顔ぶれは、過去15年間で大きく入れ替わった。95年度には旧来の業界秩序が完全に保たれていたが、2010年度は外資系証券、オンライン証券が躍進し、旧4大証券、準大手証券、中堅・中小証券の地位が低下している。
〔証券会社の倒産・廃業・被合併社数の推移〕
*グラフ資料は添付の関連資料「添付資料」を参照
*以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照