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リコー、被災地で回収された写真の検索にNECの顔認証技術を導入
被災した写真をデジタル化してお返しするセーブ・ザ・メモリー プロジェクト
被災地で回収された写真の検索に顔認証技術を導入
株式会社リコー(代表取締役社長執行役員:近藤史朗、以下リコーという)は、セーブ・ザ・メモリー プロジェクト(*1)の一環として、既に開設されている同プロジェクトの写真センター(*2)の写真検索システムに、日本電気株式会社(代表取締役執行役員社長:遠藤信博、以下、NECという)の世界最高の認証精度を有する顔認証技術を導入しました。
これまで被災者の方々は、写真が発見された地域名や写真に関連するキーワードなどを入力して写真の範囲を絞り込み、その中からご自身の写真を探されていました。しかし、それでもまだ膨大な枚数の写真の中から1枚ずつ確認する作業が必要でした。リコーは、本プロジェクトを通じて多数の被災者の方々に写真を返却してまいりましたが、今回、被災者の方々の写真検索が容易になり、さらに発見率が高まることを期待し、NECの顔検出/顔照合エンジン「NeoFace」を導入しました。
「NeoFace」の導入により、デジタルカメラで撮影した顔写真(画像)を取り込み、予め写真センターに登録されている回収された写真のデータと照合することで、本人に近い顔が抽出され、そこから本人・親戚などの写真を見つけることが可能となります。
なお、「NeoFace」に実装されている顔認証技術は、米国国立標準技術研究所が実施したベンチマークテストにおいて第1位の評価を獲得しています(*3)。また、この技術は、日本だけでなく、香港やチリなど多数の国において、警察・司法・入国管理機関からアミューズメント施設まで幅広く活用されています。
現在、リコーは継続的に支援を続けるために、セーブ・ザ・メモリー サービス パッケージ(*4)の提供を行なっており、被災された地域の自治体との連携が拡がっています。
リコーとNECは、引き続き検索システムの向上や運用の見直しを行ないながら、多くの方々に写真をお返しできるよう被災地の支援を行なってまいります。
セーブ・ザ・メモリー プロジェクトについて:http://savethememory.jp/
「NeoFace」について:http://www.nec.co.jp/soft/neoface/
(*1)地方自治体が回収・洗浄した写真を複合機でデジタル化し、リコーが提供するオンラインストレージサービス(クラウド)の「クオンプ」に保管することで、写真を検索し易くする復興支援活動です。クオンプに保管された写真は、各自治体の写真センターで検索することができ、持ち主に写真の原本と共にそのデータをお渡しすることができます。
(*2)宮城県南三陸町写真センター、岩手県陸前高田市写真センター、宮城県女川町写真センターの3ヶ所を開所。宮
城県亘理町と福島県南相馬市も、今秋の写真センター開所に向け準備中です。
(*3)2010年1〜5月に開催された米国国立標準技術研究所(NIST;National Institute of Standards and Technology)のバイオメトリクス技術ベンチマークテスト「静止顔画像認証部門」において第1位の性能を有するとの評価を獲得しました。(http://www.nec.co.jp/press/ja/1006/3002.html)
(*4)セーブ・ザ・メモリー プロジェクトで培われた技術やノウハウを活用し、写真のデジタル化と写真センターの運営に必要な「ハードウエア」、「オンラインストレージサービス(クオンプ)」、「人的サポート」等をパッケージ化した統合サービスです。
※このニュースリリースに掲載されている社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。