田中貴金属、１月〜６月の投資用金地金・プラチナ地金の販売量と買取量を発表

２０１２年１月〜６月の投資用金地金、プラチナ地金の取扱量を発表
金地金　平均価格が４００円以上上回るものの昨年同時期と比べ販売量５．３％減にとどまる
プラチナ地金　金価格を下回る値ごろ感から昨年同時期と比べ販売量６１．２％増
〜金地金、高値圏で値動き少なく様子見の状況。プラチナ地金は値ごろ感から販売好調〜



　田中貴金属工業株式会社（本社：千代田区丸の内、代表取締役社長：岡本英彌）は、このほど、２０１２年１月から６月までの６ヶ月間における投資用金地金、プラチナ地金の販売量と買取量をまとめました。


◆金地金、国内金価格はゆるやかに下げるも依然月平均価格４，０００／ｇをこえる高値圏を推移◆
　金地金において、２０１２年１月から６月までの６ヶ月間における国内平均価格は４，２８０円／ｇで、昨年同時期（２０１１年１月から６月）の平均価格３，８４３円／ｇを４００円以上上回りました。
　２０１２年の国内金価格は、国際価格の上昇とともに価格を上昇させ、２月には月平均価格４，４３４円／ｇと前月から３００円近く値を上げました。その後、国際価格とともに徐々に値を下げ、６月には、昨年１２月以来半年ぶりに４，０００円／ｇを切る３，９７５円／ｇをつけましたが、依然６月の月平均価格は４，１１９円／ｇと高値圏で推移しています。

　金地金の売買状況は、昨年同時期（２０１１年１月から６月）と比較して販売量は５．３％の減少、買取量は５０．５％の減少となっています。金価格は、ゆるやかに下がっているものの、昨年同時期（２０１１年１月から６月）より平均価格で４００円以上上回り、昨年７月以降月平均価格が４，０００円／ｇを割らない３１年ぶりの高値圏で推移しているにもかかわらず、販売量がわずかの減少にとどまっています。高値圏でも販売量が堅調で買取量が減少していることから、国内の投資家の中で資産形成として金保有の有用性が認識されているとともに、高値圏で値動きが少ない事での様子見の状況がうかがえます。
　今後は、年末に実施される米大統領選挙後の金融緩和政策の行方や、量的緩和第３弾の実施可否、欧州財政問題の動向などに市場の注目が集まることが予想されます。


◆プラチナ地金　工業用需要の後押しの弱い中４，０００円／ｇを切り、値ごろ感から販売量を伸ばす◆
　プラチナにおいて、２０１２年１月から６月までの６ヶ月間における国内平均価格は４，０９２円／ｇで、昨年同時期の平均価格４，８０９円／ｇを７００円程度下回りました。
　プラチナの価格は昨年から金価格を下回っていましたが、２０１２年２月に昨年９月以来５ヶ月ぶりに４，５００円／ｇを超えるまで回復しました。３月上旬には一時プラチナ価格が金価格を上回り、月平均価格も４，５０３円／ｇまで上昇しましたが、中国の景気減速感により、好調であった中国での自動車販売が鈍化していることや、プラチナを多く使用するディーゼル車需要の高い欧州での財政問題に対する不安感が深刻化しているなど、工業用需要の後押しが弱いことから値を下げ、５月には４，０００円／ｇを切り、６月の月平均価格も３，７８０円／ｇとなっております。
　プラチナ地金の売買状況は、昨年同時期（２０１１年１月から６月）と比較して販売量は６１．２％増加、買取量は２０．５％減少となっています。プラチナ価格が金価格を下回っていることの値ごろ感に加え、４，０００円／ｇを切ったことから、国内の投資家の中に、プラチナに対する投資意欲が高まり、販売が活発になった事がうかがえます。
　プラチナ投資が活発になる中、今後は日米欧で段階的に厳しくなってきている排出ガス規制に対する自動車メーカーの動向や、生産コスト高により経営が圧迫されている鉱山会社の動きなどに市場の注目が集まることが予想されます。

　田中貴金属工業では、貴金属投資に関する正しい情報の提供を、今後も継続して行っていきます。また、価格変動リスクを避け、より安定した価格で少額から積み立てることができる、貴金属積立を利用した分散投資に関する啓蒙活動を強化していきます。


※本文中の金とプラチナの国内価格はすべて税抜き小売価格です。


【参考】田中貴金属工業とは
　田中貴金属工業株式会社は、明治１８年の創業以来、１世紀以上にわたり、金やプラチナなどの貴金属の精製・分析に携わるとともに、貴金属を用いたさまざまな工業製品の製造・販売、また、資産としての貴金属地金の売買を行っています。日本で金の輸出入自由化が施行された１９７８年には、金の精製・分析技術が高く評価され、日本で初めてロンドン金市場公認溶解検定業者の認定を受け、国際市場で通用する金地金を製造する資格を得ました。また２００３年１２月には、ロンドン金市場で取引される金地金の品質を審査する、世界で５社しか認定されない「公認審査会社」の１社に任命されています。現在直営店であるＧＩＮＺＡ　ＴＡＮＡＫＡの各店舗（７店舗）をはじめ、全国に広がる１２０店舗余りの特約店で金地金やプラチナ地金、地金型金貨・プラチナ貨等の売買を行っています。



＊以下の資料は添付の関連資料「添付資料」を参照
　・２００１年以降の金地金／プラチナ地金の売買量の推移
　・金地金の販売量指数と金価格（税抜き小売）推移
　・プラチナ地金の販売量指数とプラチナ価格（税抜き小売）推移