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東芝、64コアを集積した車載機器などの組み込み用途向けメニーコアSoCを開発

2012-06-20

車載機器やデジタルプロダクツなどの組み込み用途向けメニーコアSoCの開発について
― 従来試作品の8倍の64コアを集積 ―



 当社は、車載機器やデジタルプロダクツなどの組み込み用途向けに、従来試作品(注1)の8倍の64コアを集積し、処理性能が約14倍向上したメニーコアSoCを開発しました。

 近年、動画像圧縮伸長処理、画像認識処理などのマルチメディア処理に対して高い性能が要求されており、現在一般的に使用されるマルチコアよりもプロセッサコア数を増やしたメニーコアの実用化が期待されています。しかし、メニーコアを組み込み用途として使用するためには消費電力やサイズに課題がありました。そこで当社は、独自のアーキテクチャ構造と低消費電力回路を搭載したメニーコアSoCを開発しました。

 当社は、独自の木構造のネットワークオンチップ・アーキテクチャ(注2)や組み込み用途向けの高効率なプロセッサコアを採用したことにより、組み込み用途として使用できる84mm2のサイズで、従来比8倍の64コアの集積を実現しました。また本SoCは、他の演算回路も含めると、従来の8コアを集積したマルチコアSoCに比べて処理性能が約14倍向上しました。

 また、低消費電力化の技術として、プロセッサコアごととメニーコア部全体の電源遮断、クロック遮断および、東芝独自の低消費電力のフリップフロップ回路(注3)「Data−mapping F/F」を採用しています。製造プロセスを65nmから40nmへ進めて、消費電力効率を従来に比べて40〜50%改善させました。

 当社は、組み込み用途においてHDサイズを超える高性能な画像処理、画像認識などのアプリケーションを実現するために、本メニーコアSoCを活用してきます。なお、本成果については米国で開催中の「VLSIシンポジウム2012」で6月15日(米国時間)に発表します。


注1 ISSCC2008で発表したマルチコアSoC。
注2 ネットワークオンチップとは、データをパケット化して転送するというネットワーク技術を用いたLSIの内部接続。
注3 「0」と「1」の値を保持する回路。



以上


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