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塩野義製薬、プロスタグランジンD2受容体拮抗薬「S−555739」の臨床試験結果を発表
プロスタグランジンD2受容体拮抗薬「S−555739」の結果について(速報)
塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、当社が創製したプロスタグランジンD2(PGD2)受容体拮抗薬「S−555739」(開発コード)について、今回、国内で実施したアレルギー性鼻炎に対する後期第2相臨床試験結果(速報)につきお知らせいたします。
本試験において、本薬と抗ヒスタミン薬との併用により、アレルギー性鼻炎における主要評価項目である3つの鼻症状のベースラインからの変化量に関して、有意に抗ヒスタミン薬に優る効果を示すことが再確認されました。
本薬は優れたPGD2受容体阻害活性を示し、先般、国内で行われた前期第2相臨床試験において、単剤および抗ヒスタミン薬との併用により、アレルギー性鼻炎の諸症状を抑制する効果が認められていました。今回実施した国内後期第2相試験の結果を受け、グローバル開発の一環として、米国における前期第2相試験を開始いたします。
塩野義製薬は、新規な作用機序を持つ本薬の開発を通じて、グローバルにいまだ多くの患者さんが悩まれているアレルギー性鼻炎の治療に、新たな選択肢を提供できるよう引き続き取り組んでまいります。
以 上
【ご参考:「S−555739」(開発コード)について】
S−555739は、塩野義製薬で創製されたPGD2受容体拮抗薬です。PGD2は肥満細胞から分泌される内因性の生理活性物質で、アレルギーや炎症反応に関与しており、本薬はPGD2の受容体を阻害することで、アレルギー性鼻炎の諸症状に対して抑制効果を示すものと考えられています。本薬は、一日一回の経口投与が可能な薬剤で、良好な忍容性が認められています。