米シスコ、次世代モバイル　インターネットの基盤「Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００プラットフォーム」を発表

シスコ、次世代モバイル　インターネットの基盤を提供

〜最大１０倍のパフォーマンス向上と今までにないモバイルエクスペリエンスを実現する
　業界初の順応性に富む設計を実現する新モバイルプラットフォーム〜



　米国シスコ（本社：米国カリフォルニア州サンノゼ、ＮＡＳＤＡＱ：ＣＳＣＯ、以下　シスコ）は本日、世界におけるモバイル　ネットワークのトラフィックが、２０１１年から２０１６年までの間に約１８倍に急増するとの予測を踏まえ、次世代のモバイル　インターネット　ネットワークの基盤となるＣｉｓｃｏ（Ｒ）　ＡＳＲ　５５００プラットフォームを発表しました。

　新しいＣｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００システムは、業界をリードするＣｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５０００シリーズを拡張し、変化を続ける顧客からの要望にサービスプロバイダーが応えるために必要な俊敏性と拡張性を提供します。Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００プラットフォームはモバイルネットワーク向けとしては業界初となる順応性のあるソリューションであり、新しい専用ハードウェア用に最適化されたソフトウェアアーキテクチャの躍進的な機能を活用できるように設計されています。設計上のこれらの特性は、「Ｎｅｗ　Ｎｏｒｍａｌ（新たな基準）」と呼ばれる次の３つの多次元の課題に対応するためのものです。

　・モバイル端末の急速な普及：多くの消費者が自宅、外出時、あるいは職場での「Ｂｒｉｎｇ　Ｙｏｕｒ　Ｏｗｎ　Ｄｅｖｉｃｅ（ＢＹＯＤ；個人所有デバイスの持ち込み）」などで利用するため、高機能で強力なインターネット対応の端末を購入しています。

　・次世代アプリケーションの利用拡大：ユーザアプリケーションや、常時接続型アプリケーション、あるいはネットワークと常時やり取りを行うアプリケーションの利用が爆発的に普及しています。

　・「Ｉｎｔｅｒｎｅｔ　ｏｆ　ｔｈｉｎｇｓ（モノのインターネット）」の台頭：Ｍ２Ｍ（Ｍａｃｈｉｎｅ−ｔｏ−Ｍａｃｈｉｎｅ）とも呼ばれるトレンドで、スマート　メーターやスマート　センサーなどの機器が、モバイル　ネットワークを使用します。

　その結果、２０１６年までに、モバイル端末や固定回線によるインターネットへの接続数が約１９０億に達すると予測されています（Ｃｉｓｃｏ　Ｖｉｓｕａｌ　Ｎｅｔｗｏｒｋｉｎｇ　Ｉｎｄｅｘ（ＶＮＩ）予測２０１１−２０１６年）。各ユーザの使い方に合った「自分流（Ｙｏｕｒ　Ｗａｙ）」の優れたモバイルエクスペリエンスを実現するためには、個々の接続において、デバイスの種類や使用するアプリケーション別にそれぞれ異なる要件を満たす必要があります。


＜製品ハイライト＞
　Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００　システムは、かつてないレベルのパフォーマンスを提供し、次のようなユニークな機能でサービスプロバイダーを支援します。

　・業界唯一の順応性に富むパケットコア　ソリューションで、シグナリング、データ、インライン　サービス、ポリシー／課金制御を１つのプラットフォームに統合します。

　・スループット性能を１０倍に向上させ、数百ギガビットからテラビット級のプラットフォームへの拡張が可能になります。

　・既存のネットワーク　リソースの規模を自動的に拡大縮小できる唯一のソリューションで、常に変化する次のようなネットワーク動作に対応します。
　　−　アクセス（３Ｇ、４Ｇ、およびＷｉ−Ｆｉ）
　　−　ユーザセッション、トランザクション、シグナリング、データのスループット

　・シスコの柔軟性に富むモバイル　アーキテクチャでは、アプリケーションの規模を処理要件に合わせてインテリジェントにかつ順応的に拡張または縮小を可能にします。この機能により、サービス　プロバイダーはリソースの調節および各種要件やネットワーク利用パターンへの対応が可能となり、その結果、ネットワークの経済性が向上し、顧客の総所有コストを最大４７パーセント削減できます。
　（ＡＣＧ　Ｒｅｓｅａｒｃｈの研究より）。

　・Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５０００シリーズの実績あるソフトウェア　プラットフォームを共有し、運用の複雑さを最小限に抑え、運用開始までの期間を短縮化します。

　・新しいＣｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００はすでに出荷を開始しています。

　次世代３Ｇ、４Ｇ、４Ｇ　ＬＴＥ（ロングタームエボリューション）、およびＷｉ　Ｆｉモバイル　サービスをさらに強化するために、シスコはＢｈａｒｔｉ　Ａｉｒｔｅｌ、Ｔｅｌｅｋｏｍ　Ａｕｓｔｒｉａ　Ｇｒｏｕｐ、Ｖｅｒｉｚｏｎ　Ｗｉｒｅｌｅｓｓをはじめとする主要なグローバル　サービス　プロバイダー各社と連携し、Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５０００シリーズの配備を展開しています。


＜コメント＞
　・ＡＣＧ　Ｒｅｓｅａｒｃｈ、プリンシパルアナリスト、マイケル・ケネディ氏
　　「モバイルネットワーク利用の変化はネットワークにとって困難な課題です。コストをコントロールするには、モバイル　マルチメディアコアに柔軟性と順応性を組み込まなければなりません。Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００マルチメディアコア　ソリューションと競合他社のソリューションを比較した当社の分析では、競合他社に比べて総所有コストが最大４７パーセント節約できることがわかりました。この節約は、設置機器の台数を最大６５パーセント削減できるＣｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００の拡張性と統合機能によるものです」

　・Ｃｕｒｒｅｎｔ　Ａｎａｌｙｓｉｓ、サービスディレクター、ピーター・ジャーリッチ氏
　　「ＬＴＥの配備が進む中で、多くのベンダーがモバイルパケット　コアの経験を宣伝し、次世代プラットフォームの準備を進めてきました。定評のあるソフトウェアパフォーマンスとＣｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００の拡張性改善に加えて、順応性に着目したシスコの視点により今日流通している魅力的な製品が誕生しました」

　・Ｂｈａｒｔｉ　Ａｉｒｔｅｌ、ネットワークサービスグループ担当ディレクター、ジャグビール・シン氏
　　「データサービス需要増加に対応するためにネットワークの転換を図る際に、当社は拡張性と信頼性に優れ、顧客からのさまざまな要望や技術的必要性に対応できる製品を求めていました。パケットコアの近代化の一部として当社が採用したのがシスコのＡＳＲ　５０００シリーズです。安定性、拡張性、各種技術の統合の面で大変満足しています」

　・Ｔｅｌｅｋｏｍ　Ａｕｓｔｒｉａ　Ｇｒｏｕｐ、グループＣＴＯエリア、コアサービスネットワーク、グループディレクター、ウォルフガング・フライシャー氏
　　「Ｔｅｌｅｋｏｍ　Ａｕｓｔｒｉａ　Ｇｒｏｕｐでは、高度な４Ｇ　ＬＴＥサービスを提供するにはシスコのモバイルコア　ネットワークインフラストラクチャが鍵になると考えています。進化したパケットコアであるＣｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５０００シリーズを導入すれば、信頼性の高いモバイルサービスを迅速かつコスト効率よく開発・展開できます。パフォーマンス、拡張性、順応性の向上によってシスコがＡＳＲ　５０００シリーズを拡張することは頼もしい限りです」

　・Ｖｅｒｉｚｏｎ、ネットワークプランニング担当バイスプレジデント、トム・サワノボリ氏
　　「Ｖｅｒｉｚｏｎ　Ｗｉｒｅｌｅｓｓは４Ｇ　ＬＴＥの最前線にあり、現時点で世界最大の配備を展開しています。モビリティ分野での革新と高度化という当社の伝統は、シスコとの関係によって保たれています。家庭および企業市場向けに対応するサービス展開モデルにおいて、Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００プラットフォームは、拡張性と俊敏性のニーズへの対応に貢献してくれることでしょう」

　・シスコ、モバイルインターネット　テクノロジーグループ担当
　　バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー、ケリー・アフジャ「２０１６年には、デスクトップよりもモバイル機器からインターネットにアクセスする人のほうが多くなります。変化し続けるモバイルランドスケープの中でサービスプロバイダーが成長を続けられるように、シスコはＣｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５０００シリーズの先進的なテクノロジーとサービス、そして最新メンバーであるＣｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００を通じて、「Ｎｅｗ　Ｎｏｒｍａｌ（新たな基準）」の顧客からの需要の増大に対応するだけでなく、収益性を向上させ、差別化された新しいサービスを提供し、既存の投資からの利潤を最大化する機会を提供します」


＜関連リソース＞
　・Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５５００［英語］：http://www.cisco.com/go/asr5500
　・Ｃｉｓｃｏ　ＡＳＲ　５０００シリーズ［英語］：http://www.cisco.com/en/US/products/ps11072/index.html
　・シスコのサービス　プロバイダー向け製品およびテクノロジーの情報：http://www.cisco.com/web/JP/solution/isp/index.html
　・Ｃｉｓｃｏ　Ｖｉｓｕａｌ　Ｎｅｔｗｏｒｋｉｎｇ　Ｉｎｄｅｘ（ＶＮＩ）：http://www.cisco.com/jp/go/vni
　・シスコのモバイル性：「自分流」のモバイルエクスペリエンス［英語］：http://www.cisco.com/go/yourway


＜シスコシステムズ合同会社について＞
　シスコシステムズ合同会社は、米国シスコ（ＮＡＳＤＡＱ：ＣＳＣＯ）の日本法人です。
　シスコは、ビジネスの基盤となるインテリジェントなネットワーキングソリューションから、音声、映像、データ、ストレージ、セキュリティ、エンターテイメントをはじめとする新しい分野、そして、人々の仕事や生活、娯楽、学習のあり方を一変させることのできるネットワーク　プラットフォームの提案を目指しています。シスコの会社概要・詳細は以下のＷｅｂサイトでご参照頂けます。
　http://www.cisco.com/jp



＊Ｃｉｓｃｏ、Ｃｉｓｃｏ　ロゴは、Ｃｉｓｃｏ　Ｓｙｓｔｅｍｓ，　Ｉｎｃ．またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における登録商標または商標です。本書類またはウェブサイトに掲載されているその他の商標はそれぞれの権利者の財産です。「パートナー」または「ｐａｒｔｎｅｒ」という用語の使用はＣｉｓｃｏ　と他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。（０９０５Ｒ）

＊＊当資料は、２０１２年６月５日に米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。
　ＵＲＬ：http://newsroom.cisco.com/press-release-content?type=webcontent&articleId=886900