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大日本印刷、フレキシブルガラスを用いたカラーフィルター製造技術を開発

2012-06-08

世界初 フレキシブルガラスを用いたカラーフィルター製造プロセスを開発
フレキシブルディスプレーへ向けてロール・ツー・ロールの効率生産にめど

 ※以下の画像資料は、添付の関連資料を参照
   ・ロール状に巻き取られたカラーフィルター
   ・製作したカラーフィルターの拡大図
   ・曲げた状態のカラーフィルター



 大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、フレキシブルなガラスをロール・ツー・ロールプロセス(ロール状に巻かれた基材への連続的な製造プロセス)に用いたカラーフィルター製造技術を世界で初めて開発しました。今後さらに開発を進め、2014年度の量産開始を目指します。


【背景】
 現在の液晶ディスプレーに搭載されているカラーフィルターは、0.5〜0.7ミリメートル厚のガラス基板を使用しています。スマートフォンタブレット端末など薄型、軽量が求められる用途では、カラーフィルターのパターンを形成したガラス基板を、ケミカルエッチング処理により0.15ミリメートル程度まで薄板化しています。しかし、工程が増えることでリードタイムが長くなるほか、本処理では、今以上の薄板化が難しいなどの課題がありました。一方、ガラスの代替としてプラスチックフィルムの活用も検討されていますが、酸素や水蒸気に対するバリア性、耐熱性、寸法安定性が課題となり、開発段階にとどまっています。


【開発内容】
 DNPは今回、従来のガラス基板の10分の1となる厚み0.05から0.07ミリメートルのフレキシブルガラスを用いてロール・ツー・ロールプロセスでのカラーフィルター製造技術を開発しました。フィルムと同様のロール・ツー・ロールプロセスにより、生産効率が高いフレキシブルディスプレーの実現が期待できます。ガラスにクラック(ひび割れ)などの問題が生じないように条件を精査するなど、フィルムを扱う場合よりも基板に対する力のかかり方を繊細に制御するプロセス技術を開発しました。

 今回、厚みが0.07ミリメートルのロール状フレキシブルガラスに対し、カラーフィルターのパターンをフォトリソグラフィー方式で形成しました。製作したカラーフィルターは、直径3センチメートル以下に曲げられる柔軟性を備えています。


【今後の展開】
 DNPは今後量産に向けた開発を進め、液晶や有機EL等のディスプレーをはじめ、電子ペーパー有機EL照明、太陽電池などへの応用を図り、2014年度の実用化を目指します。

 なお、米国ボストンで開催されるディスプレーの国際会議「SID(Society for Information Display)Display Week 2012」で、6月6日に本取り組みの発表を行います。

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