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SCSK、東工大にクラウド環境に適したオブジェクトストレージシステムを提供

2012-06-07

東京工業大学にクラウド環境に適したオブジェクトストレージ
DataDirect Networks社製Web Object Scaler Cloudストレージシステムを提供


 SCSK株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:中井戸 信英 以下:SCSK)は、米国DataDirect Networks社(本社:米国ロサンゼルス、CEO:Alex Bouzari、以下:DDN)製のWeb Object Scaler(WOS) Cloudストレージシステム(※1)(容量360テラバイト)を国立大学法人東京工業大学(学長:伊賀健一)情報生命博士教育院(教育院長:秋山泰)に提供し、2012年5月より本格稼働いたしました。

※1:Web Object Scaler(WOS) Cloud ストレージシステム:データをオブジェクトとして扱うオブジェクトストレージ。


1.背景
 東京工業大学では、生命科学と情報科学の複合領域でグローバルに活躍するリーダー人材の育成を目指した情報生命博士教育院を2011年12月に発足し、大学院生命理工学研究科、情報理工学研究科、総合理工学研究科の3つの研究科教員が密接に協力する新しい形態の教育プログラムをスタートしました。
 このような教育環境における情報の共有インフラとして、クラウド環境に適したデータアクセスのフレキシビリティやセキュリティ向上に優れたストレージシステムを必要としていました。
 しかし、ファイバチャネル(Fiber Channel:FC)/ネットワーク接続ストレージ(Network Attached Storage:NAS)システムをクラウド環境で利用する場合、ユーザインターフェイス作成のための開発言語が限定され、利用規模に応じた拡張性に限界が生じるケースがあります。一方、DDN 製WOS Cloud ストレージシステムはオープンな開発環境を備えていること、モバイル端末からのアクセスが実現できることといった点が評価され、東京工業大学に採用されました。

 情報生命博士教育院ではWOS Cloudストレージシステム導入により、延べ数百人におよぶ教員・学生間でドキュメント、画像、実験データなどの多様なフォーマットのファイルを共有することが可能となりました。


2.WOS Cloudストレージシステムの特長
 WOS Cloudストレージシステムは以下の特長を持ち、さまざまなクラウド環境下で運用可能なストレージとして優れています。

(1)ユーザインターフェイスとして、プラットフォームの違いに関係なくファイル・アクセスが可能な分散ファイル
システムやさまざまな開発言語の提供、iPhoneなどのモバイル端末からのアクセスをサポート
(2)オンラインストレージのWebサービス「Amazon S3」との互換性あり
(3)データをオブジェクトとして管理(※2)し、ポリシーベースのレプリケーション(※3)によりデータを保護
(4)1,000億以上のオブジェクトを管理可能
(5)わずか4ラックユニット(4U)で180テラバイトの物理容量をサポート

※2:データをフォルダやディレクトリ等の階層下で管理せず、フラットな空間でオブジェクトという単位で管理。メタデータもオブジェクトに含む。

※3:レプリケーション:データベース管理システムが持つ機能の一つで、あるデータベースとまったく同じ内容の複製(レプリカ)を別のコンピュータ上に作成し、常に内容を同期させる機能。


 WOS Cloudストレージシステムは、先進的なソフトウェアアーキテクチャとDDN製ストレージシステムの信頼性・高性能の組み合わせることでクラウド環境に最適なストレージシステムを実現し、プライベート/パブリッククラウドの両環境下で安全で安定した運用とコスト軽減を実現します。
 当社は今後もDDN社と協力して東京工業大学 情報生命博士教育院の教育・研究をご支援します。


3.エンドースメント
 東京工業大学では、2011年12月に生命科学と情報科学の複合領域でグローバルに活躍するリーダー人材の育成を目指した情報生命博士教育院を発足して、大学院生命理工学研究科、情報理工学研究科、総合理工学研究科の3つの研究科教員が密接に協力する新しい形態の教育プログラムをスタートいたしました。
 本プログラムでは、選抜された生命科学および情報科学の学生に対して、それぞれが異なる分野での基礎知識と実践的な教育を行うにことに留まらず、背景の異なる学生がチームを組むことで協調し、さまざまな問題解決に挑戦いたします。そのような教育の結果、お互いの強みを理解して、成果に到達する体験を繰り返し共有することで、グローバルに活躍するリーダーの素養を育成します。
 WOSのオブジェクトストレージが提供するWOS Cloudは、このような教育環境における情報の共有インフラとして、延べ数百人におよぶ、教員・学生間をつなぐ重要な役割を担うことを目的に導入しました。
 WOS Cloudの利用形態としては、本教育院で実施される授業科目や、各種ワーキングループなどさまざまな場面で、ドキュメントや画像、実験データなどの多様なフォーマットのファイルを共有し、協調活動を支援することを、主な用途として想定しています。
 したがって、その情報共有の手段も、WindowsやMac OS X、Linuxなどの多彩なPC環境での利用に留まらず、iOSやAndroidなどの携帯情報端末からも利用を可能とすることで、特に「健康モニタリング」などの演習課題実施時における活動範囲や応用事例を劇的に広げる効果を期待しております。
 さらにWOS−Core(※4)の高速で大容量のKVS(※5)を利用することで教育院用に開発するアプリケーションのデータストア領域としての利用などへの応用も計画しています。
 最後に現在、多くのインターネットストレージクラウドが乱立する中で、プライベートストレージクラウドとして教育院が所有することで、学外への情報流出と不要な拡散を抑える効果など、現在のクラウドが抱える課題に対して、WOS Cloud ストレージシステムに期待することは多いと考えております。

東京工業大学 情報生命博士教育院 教育院長 秋山 泰

※4:WOS−Core: WOS Cloudストレージのベース部分。オブジェクトの基本操作はput,get,deleteのアクションのみになります。

※5:KVS: Key−Value Storeの略。データの保存、管理方法。


 既存のクラウド・ストレージ製品はLinux標準ファイルシステムや安価なNASストレージ上に構築されています。そのような構成では、複雑さが増し、故障率、復旧時間の増大を引き起こします。一方、DDNが提供するWOS Cloudストレージシステムは、非常にスケーラブルな専用オブジェクト・ストア(WOS Coreレイヤ)を統合し、WOS Coreの特長であるマルチサイト・レプリケーションを利用する、唯一純粋なクラウド・ストレージ製品です。
 DDNはWOS Cloudストレージシステムこそがクラウドとオブジェクトストレージの本来の姿であると確信しています。

株式会社データダイレクト・ネットワークス・ジャパン 代表ロバート トリンドル


<本件に関するお問い合わせ先>
 【製品・サービスに関するお問い合わせ先】
 SCSK株式会社
 ITエンジニアリング事業本部 HPCソリューション部
 TEL:03−5859−3011
 E−mail:citeam-staff@ml.scsk.jp


※掲載されている製品名、会社名、サービス名はすべて各社の商標または登録商標です。

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