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J.D.パワー、2010年日本ブロードバンド・インターネット・プロバイダー顧客満足度調査結果を発表

2010-11-27

インターネット・プロバイダーの顧客満足度、
光ファイバーはASAHIネットが首位、ADSLはぷららが5年連続首位

2010年日本ブロードバンド・インターネット・プロバイダー顧客満足度調査


 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:アルバート ラパーズ、略称:J.D.パワー)は、2010年日本ブロードバンド・インターネット・プロバイダー顧客満足度調査の結果を発表した。

 当調査は、ADSL以上の速度のブロードバンド回線を利用しているインターネット・ユーザーのインターネット・プロバイダーに対する顧客満足度を調べるものである。7回目となる今年も、接続回線の種類によってFTTH(光ファイバー)とADSLの2つのセグメントに分けて分析を行っている。

 全国の18〜64歳の一般男女を対象に、利用しているインターネット・プロバイダーに関して、2010年9月にインターネット調査を実施し、FTTHセグメント、ADSLセグメント共に各4,000人から回答を得た。

 顧客満足の測定にあたっては、それぞれのセグメントで8つのファクター(領域)を設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価をもとに総合満足度スコアを算出している(1,000ポイント満点)。各セグメントにおけるファクターと総合満足度に対する影響度(カッコ内)は以下の通りである。

<FTTHセグメント>
 「各種費用」(25%)、「接続品質」(20%)、「プロバイダーからの情報提供」(14%)、「各種手続き・申込み」(13%)、「ユーザー・サポート」(9%)、「接続設定/各種利用設定」(8%)、「提供サービスの内容」(7%)、「プロバイダーのホームページ」(5%)

<ADSL セグメント>
 「各種費用」(29%)、「接続品質」(16%)、「プロバイダーからの情報提供」(12%)、「各種手続き・申込み」(11%)、「ユーザー・サポート」(10%)、「接続設定/各種利用設定」(8%)、「プロバイダーのホームページ」(7%)、「提供サービスの内容」(7%)


◆ISP市場全体の満足度に底打ち感の気配

 FTTHセグメントの顧客満足度ランキングでは、総合満足度スコア555 ポイントのASAHIネットが第1位となった。全ファクターで平均以上の評価を得ているが、「各種費用」「接続品質」「提供サービスの内容」ではランキング対象会社の中でトップの評価であった。第2位はeo光(553 ポイント)で、「プロバイダーからの情報提供」「各種手続き・申込み」「ユーザー・サポート」「接続設定/各種利用設定」でトップ評価となった。第3位はYahoo! BB(528ポイント)で、「プロバイダーのホームページ」でトップ評価であった。

 ADSLセグメントでは、総合満足度スコア538ポイントのぷららが第1位となった。ぷららは、2006年から5年連続で第1位である(2006年はBIGLOBEと同率1位)。「プロバイダーのホームページ」を除く7ファクターで平均以上の評価となっており、「各種費用」「接続品質」「プロバイダーからの情報提供」でランキング対象会社の中でトップ評価であった。第2位は@nifty(536ポイント)で、「各種手続き・申込み」「ユーザー・サポート」「接続設定/各種利用設定」「提供サービスの内容」でトップ評価となった。第3位はSo−net(533ポイント)であった。

 平均満足度水準の昨年からの推移をみると、FTTHセグメントでは524ポイントから522ポイント、ADSLセグメントでは昨年と同じく517ポイントとなった。本調査を開始してから両セグメントの平均満足度水準は明らかに低下を続けていたが、その勢いは減速してきている。


◆無線接続環境の展開とユーザーの取込が今後の鍵

 満足度やロイヤルティ向上のためには、接続以外の付加サービスの利用が有効であるが、プロバイダーの選定理由をみると「月々の料金が安かった」「接続スピードが速い」などの費用・接続面が主要因となっている。また、いままで満足度向上に大きく寄与していた既存サービスが与える影響が弱まる様相もみえている。例えば、プロバイダーのセキュリティサービスの利用有無によるCSの格差は昨年の約25ポイントから13〜14ポイントまで縮小している。

 満足度向上あるいは他社との差別化のためには、新たなサービスを模索、提供し続けなければならないが、今後期待できるもののひとつとして無線(モバイル)接続と統合/一体化したサービスがあげられるだろう。本年度の調査結果では、有線接続と無線接続を併用している割合はまだ小さいものの、併用者の満足度は平均水準を上回ることがわかっている。また、無線接続に対する今後の利用意向を聞いたところ、「今後利用する」あるいは「たぶん利用する」と答えた人は現在の利用者数を上回っており、潜在的なニーズは高いといえる。ただし、無線接続においては回線事業者自らが接続サービスを展開していることもあり、ニーズを自社ユーザーの利用として取り込めるかは今後のプロバイダーの取組にかかっている。プロバイダーにとっては厳しい状況ではあるが、顧客基盤の維持拡大のためには、いかにサービスの魅力を提案できるかどうかが鍵を握るといえるだろう。

 *J.D.パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D.パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。


<株式会社J.D.パワー アジア・パシフィックについて>
 当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始めコンピューター、通信関連、OA機器、サービス産業、金融など様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。プライバシーマーク取得。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイト http://www.jdpower.co.jp まで

<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
 ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、マーケティング・リサーチ、生産・販売予測、コンサルティング、教育・トレーニングおよび顧客満足度調査を実施している国際的な情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。

<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
 1888年に設立されたザ・マグロウヒル・カンパニーズ(NYSE: MHP)は、スタンダード&プアーズ、マグロウヒル・エデュケーション、J.D.パワー・アンド・アソシエイツなどを通じて金融サービス、教育、ビジネスに関する情報を提供している国際的な情報サービス企業である。世界40カ国に280カ所以上の拠点を有し、2009年の売上高は59.5億ドルにのぼる。詳細はウェブサイト http://www.mcgraw-hill.com まで。


 *参考図は添付の関連資料を参照

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